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F1フランスGP無得点のフェラーリ、”悪夢”のようなレースの原因は?「今季中に完全解決はできない」

シャルル・ルクレールが「キャリアで最も難しいレースのひとつ」と評したように、フェラーリにとってF1フランスGPは、悪夢のようなレースになってしまった。

Kimi Raikkonen, Alfa Romeo Racing C41, Carlos Sainz Jr., Ferrari SF21

写真:: Jerry Andre / Motorsport Images

 F1第7戦フランスGPは、フェラーリにとって悪夢のようなレースとなってしまった。シャルル・ルクレールもカルロス・サインツJr.もタイヤを長持ちさせることができず、ノーポイントに終わったのだ。

 今回のレースでは、フェラーリ以外のチームも事前の想定以上にタイヤのデグラデーションに苦しめられたが、フェラーリは他のチームと比べてもはるかに悪い状況に置かれていた。ルクレールはペースが落ちて2度目のピットストップを実施せざるを得なくなったのだ。

 モナコGPとアゼルバイジャンGPではルクレールがポールポジションを獲得し、フランスGP予選でもサインツJr.が5番手、ルクレールが7番手と速さはあっただけに、決勝レースではなぜ中団の後方で戦うことになったのか、チームはその原因を追究している。

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 フェラーリのデグラデーション問題の根本的な原因は、フロントタイヤのマネジメントにあるようだ。フェラーリのマシン『SF21』のフロントタイヤは温まりが早く、適切に運用できる温度範囲が非常に狭い傾向があるという。

 こうした特性は、タイヤのウォームアップが重要な要素であるモナコやアゼルバイジャンのような低速サーキットでの予選ラップには適している。しかしレースでは、タイヤの温度が上昇してしまい、トラブルの原因となる可能性があるのだ。

 今季、予選では速いフェラーリがレースでは苦しむという傾向について、フランスGPのレース後サインツJr.は次のように語った。

「正直に言うと、この傾向はずっと続いている。毎回、頭の片隅で考えていることなんだ」

「予選よりも決勝のほうが苦戦する傾向があるのは分かっている。しかし、今年はこの問題が発生しなかった週末もあったんだ。例えば、バルセロナではレースペースが問題にならなかった」

「僕たちのフロントタイヤは、ワーキングレンジがとても狭いため、ライバルに比べてグレイニングや摩耗に悩まされる傾向があることも明らかだ」

「だからこそ、なぜウインドウが狭いのか、なぜライバルと比べてフロントタイヤに苦しむのかを理解する必要があるんだ」

「今晩、チーム全員がファクトリーに戻り、次の日からは問題に対処するために懸命に取り組むことになるだろう。天才でなくても、僕たちが明らかに苦戦していることは分かるだろう」

 フランスGPは、フェラーリにとって都合が悪い要因が絡み合った結果だった。ポール・リカールはモナコやバクーと比べて高速コーナーが多く、タイヤにかかる負荷が大きい。その上、土曜日の夜から日曜日の朝にかけて雨が降り、路面のラバーが洗い流されてしまったのだ。

 路面のグリップ力が大幅に低下し、デグラデーションが通常よりも激しくなり、マシンのスライディングが増えてグレイニングの引き金ともなった。

 実際サインツJr.はレース前のレコノサンスラップでコースオフ。予想以上にグリップが低いことを身を以て体感している。

 チーム代表のマッティア・ビノットによれば、フェラーリのフロントタイヤの問題は単純なセットアップ変更では解決できないようだ。彼曰く、中長期的にマシンのコンポーネントを大幅に調整することでしか解決できないという。

「我々は、現行のクルマに簡単な開発を施すだけで、この問題に対処できるだろうか? 状況は改善できると思うが、解決するためには例えばリムなど、ハードウェア面の変更が必要だと思う。しかしそれは(レギュレーション上)不可能だ」

「来年に向けてこの問題を理解し、解決していくことが重要だと思う。この問題はいくつかのレースで再発する可能性があると思うが、すべてのコースで起こるわけではない。コースや天候にもよるが、今後このような状況に直面した場合に備えて、少なくとも問題を軽減できるようにしておく必要があるだろう」

Charles Leclerc, Ferrari SF21

Charles Leclerc, Ferrari SF21

Photo by: Charles Coates / Motorsport Images

 ビノットがホイールリムについて言及したことは興味深い。これは、フェラーリが単にフロントタイヤをオーバーヒートさせていることを裏付けるようなコメントだ。現代F1におけるホイールリムは非常に複雑であり、今季からトークンを消費しなければ変更ができなくなっている。

 各チームはタイヤの温度を管理すること、そして空力的な効果や気流を考慮してホイールリムを活用している。フェラーリの場合は、空力的な効果を追求するあまり熱を逃がすことができず、リムやタイヤの温度が高くなってしまったのかもしれない。

 フェラーリはフランスGPで何が悪かったのかを理解している一方で、なぜそれほど悪化してしまったのか、再発を防ぐためにはどうすればいいのかを、集中的に検討する必要がある。

「我々は(ファクトリーに戻って)データを分析し、ブレインストーミングをして、シミュレーションをしてみる必要がある。それが我々の宿題になると思う」

 しかしながら、F1はフランスGPから3連戦。レッドブルリンクでの2レースで、同じことが起きないように完全な対策を施すのは無理があるだろう。

 
 

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