メルセデス、ハミルトンと“1年契約”に至った経緯を説明「今後に向けてはじっくり話したい」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、ルイス・ハミルトンとの契約を1年だけ更新することに合意したのは、より長期の契約をまとめるために時間が欲しかったからだと説明した。
Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1, with Toto Wolff, Executive Director (Business), Mercedes AMG
Steve Etherington / Motorsport Images
メルセデスと2021年以降の契約について合意していなかったルイス・ハミルトンは2月8日、メルセデスとの契約を1年延長したことが明らかとなった。その去就が注目されていたハミルトンだったが、これで少なくとも1年はF1に残ることが決まった。
しかし、メルセデスとの契約年数がわずか1年だったことにより、2021年シーズンがミルトンのF1ラストシーズンになるのではとの憶測が広がる形となった。
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフはメディアに対し、1年という契約年数となった背景について説明。2022年以降の契約についての話し合いを遅らせたいという双方の意向があったと語った。ウルフ曰く、コロナ禍によって契約更新についての話し合いが全体的に遅れていることで、計画の変更を余儀なくされたという。
「我々は共に1年契約に合意した」とウルフ。
「まず第一に、2022年には大規模な規則変更がある。我々はこの世界、この会社がどのようになっていくのか見ておきたい。加えて、この話し合い自体が遅れているということもある」
「我々は昨シーズンの終わり、バーレーンのレースの間に契約について話したかったが、その時ルイスの体調は良くなかった。結局話を始めたのはクリスマスの直前だった」
「だからできるだけ早く契約を済ませる方が重要だった。そういう点で言えば、2022年以降の話し合いについては2021年(シーズン中)に遅らせようと思ったんだ」
ウルフはまた、新型コロナウイルスのパンデミックが財政に現在進行形で影響を与えているため、現時点では長期契約について明確な保証をすることが困難であると説明した。彼は今年の夏頃になればもう少し状況が明確になるだろうとして、その時にはまともな話し合いができるはずだと語った。
「現在の世界には、スポーツの運営方法、我々やスポンサーの収入に関しての不確実性がある」
「ダイムラー、そしてメルセデスは電気自動車への大きな変革期にある。つまり、それに投資をするということだが、我々には数年前とは大きく異なる経済的現実がある」
「とは言っても我々の足並みは揃っており、私とルイス、そしてさらに幅広いグループでメルセデスの状況について話している。我々の間で意見の不一致はない」
「我々が2021年の契約について良い形で署名をできたと思っているのは、将来の話し合いについて2021年に時間を作る必要があったからだ」
「それは2022年に限らず、その先についてもだ。そのあたりの話し合いに関しては、昨年のクリスマスから今年の1月末にかけて、ビデオ会議を使って無理矢理確保したくはなかった」
ウルフはまた、マックス・フェルスタッペンのようなスタードライバーがチームメイトにならないよう、ハミルトンがドライバーに関する“拒否権”を持っているという噂を一蹴。さらにハミルトンがメルセデスの収益分配を求めて交渉が難航したという話もでっち上げだと語った。
「メディアで報じられている具体的な条項については、どこからそんな話が出てきたのか分からない。何ひとつ真実ではないからだ」
「実際そういった報道に目を通した。興味深いと思ったが、ドライバーの特定の条項については1秒も議論されなかったというのが真実だ。彼は8年間、一度もそういったものを求めたことがない」
「収益分配に関しても、どこからともなく出てきたもので、根拠のない噂だ。我々の話し合いの中ではそういったものは一切なかった」
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