ダカール・ラリー9日目：エクストローム最速で電動アウディが1-2。アル-アティヤ受難の1日

　2022年のダカール・ラリー9日目、ステージ8はアル・ダワディミ〜ワジ・アド・ダワシール間の395kmで争われ、アウディRS Q e-tronのマティアス・エクストロームがステージ優勝を果たした。

　エクストロームとチームメイトのステファン・ペテランセルは、1日を通じて速さを見せた。

　ウェイポイントの8〜10では、一時エクストロームが遅れ、ペテランセルが3分ほどリード。四輪部門で49回目となるステージ優勝を手中に収めたかに見えた。しかしエクストロームは、最後の73kmでペースアップ。エクストロームが逆転でステージ優勝を手にしてみせた。

　ペテランセルは僅か49秒遅れの2番手。しかしこの結果、電動マシンRS Q e-tronで参戦しているアウディが、今年のダカールで初の1-2フィニッシュを達成した。もう1台のRS Q e-tronであるカルロス・サインツも4番手となった。

　3番手に入ったのは、セバスチャン・ローブ（BAHRAIN RAID XTREME）だった。ローブはステージ序盤でパンクに見舞われるも、すぐに速さを発揮してウェイポイントの4と5でリード。しかし、ステージ後半ではアウディのペースについていくことができず、エクストロームから3分遅れでのフィニッシュとなった。

　総合首位に立っているトヨタのナッサー・アル-アティヤにとっては、悪夢の9日目となった。リヤのディファレンシャルに問題が発生したため、アル-アティヤはマシンを二輪駆動にして走らなければならなかったのだ。その結果、アル-アティヤはエクストロームから10分遅れのステージ11番手でフィニッシュ。総合首位は維持したが、2番手ローブとの差は37分58秒に縮まっている。

　二輪部門では、サム・サンダーランド（GASGAS FACTORY RACING）がステージ優勝。総合でのリードを奪い返すことになった。前日ステージ7終了時点で首位に立っていたエイドリアン・ファン・ベベレン（MONSTER ENERGY YAMAHA RALLY TEAM）はサンダーランドから10分以上遅れた9番手となり、総合順位でも3番手に落ちてしまった。ダニーロ・ペトルッチ（TECH 3 KTM FACTORY RACING）はこの日25番手だった。

2022ダカール・ラリー総合順位：ステージ8終了時点