F1ゲーム界に革命が起きる!? 今夏発売予定の超本格チーム運営ゲーム『F1 Manager 2022』の魅力を探る

2022年8月30日に発売予定の『F1 Manager 2022』。近年のF1ゲームとは一線を画すそのゲームスタイル、魅力について探った。

F1ゲーム界に革命が起きる!? 今夏発売予定の超本格チーム運営ゲーム『F1 Manager 2022』の魅力を探る
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 F1の2022年シーズンを収録した公式ゲーム『F1 22』の発売が7月1日に迫っているが、実はその約2ヵ月後となる8月30日に、F1公式ライセンスのゲームがもうひとつリリースされる。それが『F1 Manager 2022』だ。

 PC、プレイステーション、XBOX向けに発売される『F1 Manager 2022』の特徴はなんといっても、プレイヤー自身がチーム代表となってF1チームのあらゆる面をコントロールするということ。逆を返せば、過去作のようにドライビング操作をすることはできない。

 ただ、チーム運営に特化したゲームだからこそ、これまで以上に作り込まれた部分が多々ある。2022年シーズンのドライバーラインアップやサーキットが収録されているのはもちろんのこと、レースエンジニアやテクニカルディレクターも実名である。プレイヤーは首脳陣のリクエストと開発のバランスを取りながら、チームの舵取りをしていく。目標はふたつ、ワールドチャンピオンになることと、解雇されないことだ。

 この『F1 Manager 2022』はプレイステーション、XBOXでの日本語版発売のアナウンスなどは現時点で確認されていないが(PCのSteam版は日本語に対応する模様)、motorsport.com グローバルのスタッフが開発元であるケンブリッジのオフィスに出向き、実際にゲームを体験した。

レースのグラフィックは運営系ゲームの新境地に

 さて、本題に入ろう。まずこのゲームで紹介すべきは、レース中の様々な演出である。

 当たり前ではあるが、リアルなチーム運営ゲームだからといって、コースを走るマシンの状況はピットウォールにあるライブタイミングのように“動く点”で表現する必要はない。『F1 Manager 2022』ではこれまでのF1公式ゲームのリプレイのように、3Dモデルのマシンがダイナミックに変わる天候の下で走る。マシンやコースのグラフィックも『F1 22』に匹敵するレベルまで洗練されており、これまでのチーム運営ゲームとは一線を画す。

 

 とはいえ、ゲームをサクッと進めたい場合は、速度を2倍にすれば“動く点”を見ながらのプレイとなる。実際、ゲームに慣れてくるとこの早送り画面でプレイをすることが多くなるだろうが、最初のうちは出来るだけコース上を走るマシンを見たくなるものだ。

 

 実際のゲームではフリー走行や予選の監督も可能とのことだが、今回は決勝レースのみの体験。レースが始まると、Sky SportsのF1実況で有名なデビッド・クロフトの声が流れ、臨場感が増す。日本人でも、F1公式ハイライトなどで彼の声を聞いたことがあるはずだ。

膨大なデータを駆使

 ビジュアルの高さは嬉しい驚きだが、『F1 Manager 2022』の真骨頂は膨大なデータを掘り下げながら様々な意思決定をしていくことにある。

 ホーム画面には、多数のショートカットが。レースカレンダー、パーツ管理、スポンサーイベントなどといった直近のアクティビティなどを確認できる。メールボックスには、チームから目標や収益の確認などのメッセージが届く。

 

 マシン開発もかなり本格的。ゲーム中に冷却性能の比較不足を痛感し、サイドポッドのアッググレードを検討するならば、実際のF1チームと同じく、コスト制限や風洞使用可能時間などに則って進める必要がある。

 しかも、シンプルに“冷却アップグレード”という単一の開発項目がある訳ではない。そこには空気抵抗、エンジン冷却、フロント及びマシン中央の気流など、複数のパラメータが存在する。ひとつのパラメータに有利になるように調整すると、他のパラメータに悪影響が出る。最適なバランスを見つけるために妥協を強いられるという、F1チームがまさに直面している問題を疑似体験できる。

 

 また、一度開発したパーツを魔法のように無尽蔵に装着することはできない。限られたパーツをどう割り当てるかもプレイヤーの仕事だ。プレイヤーはコース内外で2台のマシンを監督しているのだ。2010年にレッドブルが、マーク・ウェーバーとセバスチャン・ベッテルのどちらにフロントウイングを供給するのかに関して論争となったが、そのシーンが思い起こされる。

 ちなみに、新しいフロントウイングをはじめ、どんなアップデートを施してもゲーム上のマシンの見た目が変わることはないので、そこはお伝えしておきたい。

充実したロスター。エンジニア、F3ドライバーまで収録

 ロスター(登録選手)の充実度も目を見張る。チームの全リザーブドライバーに加えて、F2、F3の選手も起用可能となっている。例えば、実際にゲームを体験したmotorsport.comグローバルのスタッフはアルピーヌを選択し、シャルル・ルクレールの弟でF3で活躍中のアーサー・ルクレールをサードドライバーとして招き入れた。フェラーリ育成のルクレールが早速アルピーヌのウェアに着替える様は少し現実離れしているが、そこはご愛嬌といったところか。

 

 夢のドライバーラインアップを作るというのは、この手のシミュレーションゲームには必須の要素ではあるが、良い意味で予想を裏切ったのはチームスタッフに関する精度だ。実際の役職や評価が見事に一致しているのだ。

 例えば、フェルナンド・アロンソとエステバン・オコンの担当エンジニアを入れ替えることも可能。ただ、ドライバーが新しいエンジニアとうまくいく保証はない。

レースは怒涛の展開に

 さて、レースの話に戻ろう。前述の通り、今回はアルピーヌでのプレイとなったが、レースは見た目以上に奥が深い。まず序盤は各ドライバーに『プッシュ』の指示。エンジニアからドライバーに無線が飛ぶ(ちなみにこの時の音声は、実際のレースのチームラジオから抽出された本物の音声)。これでドライバーはエネルギー回生のモードを『オーバーテイク』に変更し、燃料マネジメントも一切しなくなる。

 

 これでポジションも上がっていき、順調にレースは進んでいく。しかし序盤にプッシュさせたことが祟り、タイヤを摩耗させてしまったことで早めのピットストップを余儀なくされた。

 レース中、マックス・フェルスタッペンのクラッシュによりセーフティカーが出されたこともあった。ちなみにmotorsport.comと同じ部屋で体験していた者の中には、赤旗が出された者もいたそう。これらの確率は、各サーキットでの過去のレースの統計を基に弾き出されている。

 

 最終的に、アロンソは6位、オコンは12位という結果。タイヤ戦略がうまくいかずダブル入賞を逃したことに、体験したスタッフは帰り道で大いに悔やんだという。

 レース、そしてそれ以外の面でも、これまでのF1ゲームよりも一段と戦略的要素の深いゲームとなっている『F1 Manager 2022』。非常に楽しみな作品だと言える。

 
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