今後も“カオスなレース”が中団争いの鍵に? アルファロメオは取りこぼし悔やむ
アルファロメオ代表のフレデリック・バスールは、中団チームが選手権を優位に進めるためには、“カオスな”レースを最大限に活用しなくてはいけないと語った。
アルファロメオは2019年、新加入のキミ・ライコネンが夏休み前の12レースで8度の入賞を記録するなど、安定感のある走りを披露した。
しかしアルファロメオは前半戦にいくつかの“取りこぼし”をしている。第4戦アゼルバイジャンGPではライコネンとアントニオ・ジョビナッツィが2台揃ってQ3に進出しながらも、ライコネンはフロントウイングにレギュレーション違反が見つかったため予選失格に。決勝はピットレーンスタートから追い上げて10位に入ったものの、予選順位を考えると悔やまれる結果となった。
また雨により大荒れのレースとなったドイツGPでは、ライコネンが7番手、ジョビナッツィが8番手でフィニッシュしたものの、スタート時のクラッチ作動方法に違反があり、2台揃って失格となってしまった。
こういった取りこぼしが響き、アルファロメオは早々に中団チーム上位の争いから脱落し、最終的にコンストラクターズランキング8位でシーズンを終えた。
「(取りこぼしがなければ)シーズンは全く違ったものになったかもしれないが、それは10チーム全てに当てはまることだろう」
そう語るのは、アルファロメオのチーム代表、フレデリック・バスールだ。
「我々はふたつの大きなチャンスを逃した。ひとつはアントニオが後方から、キミがピットレーンからスタートしなければいけなかったバクー。そしてもうひとつは、レース後にペナルティを受けたホッケンハイムだ。それがなければ完全に異なるチャンピオンシップになっていただろう」
「今シーズンはバクー、ホッケンハイム、ブラジルという3つの“カオスな”レースがあったが、そういったレースで中団をリードすれば、大量のポイントを獲得することができる。全てのマシンが完走するレースで中団をリードしても、7位と8位にしかならないのであまり意味がない」
アルファロメオは今季、中団最上位“ベスト・オブ・ザ・レスト”を一度も獲得することができなかった。ブラジルGPでもライコネンが4位、ジョビナッツィが5位に入ったが、そのレースではトロロッソのピエール・ガスリーが2位、マクラーレンのカルロス・サインツJr.が3位に入ったため、ポイント差を大きく縮めることができなかった。
またバスールは、トップグループとのパフォーマンス差が縮まったことは2019年シーズンの収穫だったと語った。
「私にとって重要だったのは、昨年と比較して先頭との差を縮められたということだ」
「我々は昨年、最速のマシンから平均して2.6%遅れていたが、今ではそれが1.8〜1.9%に縮まっている。これは良い進歩だし、2020年も同じことをしなければいけない。そのためにモチベーションを維持する必要がある」
「時にはリザルトがパフォーマンスやペースを反映していない場合がある。パフォーマンスという観点から言えば、我々は良い仕事をしたと思う」
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