アルピーヌ育成ドライバー、F1への道は険しい? 他チームとの提携でシートを確保する可能性も
アルピーヌは、現在カスタマーチームがないにも関わらず、将来的には他のF1チームと協力して若手ドライバーのシートを見つけることができると確信している。
ルノーは、2021年からF1プロジェクトをアルピーヌにリブランドする。その一環として、ドライバー育成プログラムもアルピーヌ・アカデミーへと改称された。アカデミーのドライバー5人のうち、3人が今シーズンのFIA F2選手権に参戦する。
クリスチャン・ルンガーと周冠宇はそれぞれARTグランプリ、ユニ-ヴィルトゥオーシからF2に継続参戦。2020年のFIA F3王者となったオスカー・ピアストリが新たにステップアップし、F2への挑戦を開始する。
アルピーヌ・アカデミーのディレクターであるミア・シャリツマンは、ルンガーと周には今季、F2のタイトル争いに絡むことを期待すると語った。
アルピーヌF1チームのドライバーふたりのうち、エステバン・オコンとの現行契約は2021年までとなっている一方、フェルナンド・アロンソとは2022年までの2年契約となっている。また、マクラーレンがパワーユニット(PU)をルノー製からメルセデス製に変更しており、アルピーヌとの提携関係にあるチームはゼロだ。
フェラーリやメルセデス、レッドブルのようにカスタマーチームや提携チームから若手ドライバーをF1デビューさせることが難しく、たとえアルピーヌ・アカデミーのドライバーがF2のチャンピオンに輝いても、F1昇格への道は他陣営よりも険しいというのが、アルピーヌの現状だ。
だがシャリツマンは、アルピーヌにとって簡単な状況ではないと認めつつも、他のチームと協力してシートを確保することはできると考えているようだ。
「我々は、ドライバーたちにシートを与えるための方法と手段を見極めている」
「PUの供給がなくても、コネクションがなくても、他のチームとのコラボレーションは可能だ。それについては、あまり多くを打ち明けるつもりはない」
「しかしそうは言っても、我々はふたつのシートやアカデミー、ツールなど自分たちが持っているものに集中する。言うまでもなく、我々のチームに加入するのが優先だ」
「だがPUの供給に関わらず、他のチームとコラボレーションする余地はまだあると信じている」
昨年行なわれたプライベートテストでは周、ルンガー、ピアストリの3名が2018年仕様のルノーF1マシンをドライブしているが、今年はどのようにテストプログラムを進めていくのかは不明だ。
シャリツマンは、F1を目指すこの3人はそれぞれキャリアの段階が異なると考えているようだ。3人のマネジメントをどう管理するつもりなのかと訊くと、彼は次のようにmotorsport.comに語った。
「周は(F2参戦)3年目だ。クリスチャンは2年目、そして言うまでもなくオスカーはルーキーだ」
「フェラーリが昨年経験したことと似たような状況になるだろう。しかし例えばオスカーの場合、現時点では時間がかかると感じているが、彼がどのように成長していくかを注視していく」
「今の段階ですでに、プランAとプランBを用意しておかないといけない。それは我々の心の奥に秘めておくものだ。我々としては問題ないし、うまく管理できると思っている。どうやったら3人のドライバーが我々が望んでいるところまで成長してくれるかを考えているんだ」
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