アストンマーチン、空力規定の議論よりもパフォーマンスを「取り戻す」ことに注力

アストンマーチンF1のチームオーナーであるローレンス・ストロールは、今季のマシン『AMR21』を引き続きアップデートしていくものの、2022年のプロジェクトを見失うことはないと語る。

アストンマーチン、空力規定の議論よりもパフォーマンスを「取り戻す」ことに注力

 アストンマーチンF1のチームオーナーであり、同チームのドライバーのランス・ストロールの父であるローレンス・ストロールは、今季のマシン『AMR21』に引き続きアップデートパーツを投入していくものの、大規模なレギュレーション変更が行なわれる来季2022年用マシン開発とのバランスを取らなくてはならないと述べた。

 チームの前身であるレーシングポイントは、一昨年のチャンピオンマシンであるメルセデス『W10』のブレーキダクトをコピーしたとしてコンストラクターズポイントを15点剥奪されながらも、ポールポジションと優勝、2位表彰台を1回ずつ、3位表彰台2回と好成績を残しコンストラクターズランキング4位で昨シーズンを終えた。

 しかしアストンマーチンに”衣替え”をし、4度のF1世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルをチームに迎え入れた今年は、苦しいスタートを切った。その大きな要因には、今季のレギュレーション変更によってマシンのフロア面積が減らされたことにあると言われている。

 チームは、開幕から定期的にマシンのアップデートを行ない、第5戦モナコGPでは新フロアを投入した。優れたレース戦略のサポートもあって、ベッテルが5位、ランス・ストロールが8位入賞を果たした。両ドライバー共に予選順位からポジションを上げてポイントを獲得し、チームはコンストラクターズランキングで7番手から5番手に浮上した。

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「(モナコでは)実力をしっかり発揮できた」とローレンス・ストロールはAutosportに語った。

「両マシン共に素晴らしい週末だった。ペースも良かったし、戦略も良く練られた良いプランだった」

「ローレーキコンセプトのマシンには非常に痛手なフロア面の縮小というルール変更で悪手を打ち、今シーズンは厳しいスタートを切った。我々とメルセデスは、ライバル勢と比べ1秒近くも失っている」

「そのため、我々はなんとか挽回しようとしているし、絶対に諦めるつもりもない。我々がいるべきポジションに戻る為に、少しずつマシンに改良を加えていくつもりだ」

「2022年用のマシンに集中しなければならない為、昨年のパフォーマンスまで戻すことが出来るとは考えていない。絶妙なバランスを取らなくてはならないが、最後まで戦い続けるつもりだ」

Lance Stroll, Aston Martin AMR21

Lance Stroll, Aston Martin AMR21

Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images

 シーズン開幕時のパフォーマンスの落ち込みは、自動車メーカー“アストンマーチン”としてのブランドには悪影響が無かったとストロールは言う。

「リブランディングやそれによる興奮を奪い去るようなものだとは思わない」と彼は語る。

「それは驚異的なものだ。ファンのエンゲージメントを見ても、それが良く分かる」

「しかし、折角苦労して作り上げたマシンはホモロゲーションの観点から(開発が)凍結されるはずなのに、最初のレースで実際にはそうではなかったと気づいたら、がっくりくる」

「繰り返しになるが、フロア面積の縮小でローレーキマシンは大きなダメージを受けていることは周知の事実だ。非常にフラストレーションが溜まることだ」

 チームは、空力のレギュレーション変更の経緯をめぐる論争から離れ、2021年シーズン中に新たなアップデートを投下することに注力していると、ストロールは明らかにした。

 アストンマーチンは、今シーズンのレギュレーションに対応するため、ここまでのシーズンで新フロアの導入やサイドポッドの見直しなどを行なってきた。

「そのこと(規則変更に関する議論)はもう済んだことだ」とストロールは述べた。

「今は少しでも(パフォーマンスを)取り戻すことに集中している」

「これからいくつかパーツが来る。正直に言うと、どれくらいの量になるかは私にも分からない。マシンへの新パーツ投入は確かに終わってないが、明らかにそう長くはならないだろう」

 

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