アウディ、PU開発に自信覗かせるもメルセデスの覇権再来を懸念「2026年は、我々がトップに立つ年ではない」
アウディF1のプロジェクト主任であるマッティア・ビノットは、新PUに自信を持っているものの、ベストにはなれないと考えている。
Mattia Binotto, Sauber
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images via Getty Images
2026年のレギュレーション変更を期に、アウディのワークスチームとなるザウバー。パワーユニット(PU)もアウディ製のモノを使うことになるが、プロジェクト主任のマッティア・ビノットはグリッド上で「ベスト」にはなれないと警告している。
新規則により、F1マシンはより軽量コンパクトとなり、新たなPUでは電気エネルギーの使用を増やし、持続可能性を高める規則となっている。
これに伴い、F1はアウディおよびフォード(レッドブルと提携)を新たなPUマニュファクチャラーとして迎え入れる。さらに2029年からは、新たにキャデラックも自社PUを使用する予定だ。
「私はエンジンエンジニアだったのでよく知っているが、PUを作るということは、観客としてレースを見ている人が想像するよりもずっと複雑で込み入ったことなのだ」
ビノットは、motorsport.comの独占インタビューでそう語った。彼はかつてフェラーリに在籍し、現行世代のPU開発に携わっていた。
「しかし今、我々はこれまでにない非常に先進的なことに取り組んでいる。そのため、出発点はこれまで通りエンジンであるにもかかわらず、より高い難易度に挑むことになるだろう。エンジンの文化を変えなければならないが、それは簡単なことではない」
Nico Hulkenberg, Sauber
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
新ルールでは、内燃機関(エンジン)と電気コンポーネントが生み出すパワーを半々にすることが求められている。内燃機関から熱エネルギーを取り出す複雑なMGU-Hは廃止され、すべて100%持続可能な燃料で動くことが求められる。
このような大きな変化は、アウディはもちろんのこと、他のすべてのマニュファクチャラーにとって大きな挑戦だとビノットは認めている。
「我々は自分たちのことに集中している」
「2026年は、我々がトップに立つ年ではないことはわかっている。最高のパワーユニットを手にすることはできないだろうが、これまで歩んできた道は正しいものだ」
ビノットは、2026年にはチームにとって 「燃料が差別化要因になる」と付け加えている。 興味深いことに、アウディは親会社であるフォルクスワーゲン・グループがe燃料(合成燃料)に取り組んできた経緯があるため、この点で優位に立てるかもしれない。同社はポルシェ・ブランドを通じて持続可能な代替ガソリンに多額の投資を行なっており、チリにある生産拠点を支援している。
2023年に始まったこのプロジェクトは、来季のアウディのパフォーマンスに貢献する可能性があるが、ビノットはあるチームがパワーユニットの大幅な変更を再び利用する可能性があるという「噂」を耳にしたことを認めている。
それはメルセデスだ。2014年にV6ターボ&ハイブリッドのPUがF1に導入された際、他マニュファクチャラーをリードしたメルセデスが、次世代PU開発でもすでに他のチームより一歩抜きん出ていると言われており、ビノットは新PUへの移行が再び1つのチームが覇権を握るきっかけになる可能性があると警告する。
「ハイブリッドの重要性が増すPUが導入された2014年、最初はエンジン選手権だった」
「メルセデスが差をつけたからだ。また同じようなことが起こるかもしれないし、挽回しなければならないチームはそうしようとするだろう」
もちろん、必ずしもメルセデスがまたライバルたちを圧倒すると決まったわけではない。2026年の開幕戦を迎えるまで、どんな勢力図になるのか本当のところは分からない。
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