F1 バーレーン・プレシーズンテスト

ロス・ブラウン、メルセデスの新しい”超小型”サイドポンツーンは「印象的」。しかしルール変更で使用禁止の可能性も?

F1のマネージング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは、メルセデスがバーレーンテストに持ち込んだ新しいサイドポンツーンは、レギュレーションを策定する際には予想されなかったモノだと語った。

Adam Cooper

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編集: 2022/03/11 10:51

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Mercedes W13 front

 メルセデスF1はバーレーンテストに、大幅にアップデートを施したマシンを持ち込んだ。そのマシンのサイドポンツーンは極端に小さくなり、コクピットの両側には大きな翼が突き出して、その上にリヤビューミラーを置くという、これまでのF1の歴史の中でも類を見ないデザインとなった。

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 これについてF1のマネージングディレクターであるロス・ブラウンは「印象的」だと評価。FIAとしては何も問題はないと考えていることを示唆しつつも、ライバルが異議を唱えることになれば、FIAが詳細な調査を行ない、ルール変更の引き金になる可能性があると語った。

 ブラウンはF1 TVのインタビューで、次のように語った。

「メルセデスのコンセプトは、我々が予想していなかったもので、レギュレーションを徹底的に解釈したということは、間違いないと思う」

 ブラウンはそう語った。

「その解釈については、多くの議論になることは必然だと思う。それが新しいレギュレーションが導入された時に起きることだ。そしてどんなに頑張って全ての可能性を潰したとしても、F1の技術開発は常に徹底的なのだ。信じて欲しいのだが、我々は本当に多くのことを封じたのだ」

「我々の立場から言えば、今回のレギュレーションが目指したモノに影響を与えるかどうかが大きなポイントなのだ。チームの立場から言えば、自分たちが正しいと思わない解釈を、誰もしていないということを確実にしたいのだ。だから今後数日間、たくさんの議論が交わされることになるだろう」

 ブラウンは、マシンの合法性を確認するのはFIAであり、今のところこの新しいサイドポンツーンには問題がないことを強調した。しかしライバルチームが異議を申し立てた場合には、それは変わる可能性もあると語った。

「印象的だ」

 そうブラウンはW13について語った。

「これこそがF1の技術革新の素晴らしいところだが、常識的な範囲に留めておく必要がある。そして我々が達成したかった目標という点で言えば、妥協することはない」

「そして公平でなければならないと思う。あるチームが革新的で新しいアイデアを思いついた時、それを使えるようにしたいと思う。すぐにペナルティを科すべきではない」

「しかしFIAは、このスポーツの監督機関として、そこで起きていることを全て知っていると思う。それはF1の仕事ではない。我々には情報を知る権限がないのだ。でも今のところ、それは大丈夫だと思う」

「しかしあるチームが、FIAが考えもしなかったような異議を唱えるかもしれない。そうなると、問題になる。私も何度も、自分のアイデアがOKで、FIAもそれはOKだと認めるということを経験してきた」

「そしてあるチームが、今までに考えられなかったような視点を持ち込んで、有効な議論を持ち出してくるかもしれない。つまりこれから色々と議論されることになるだろう。しかし、誰もが杓子定規すぎると言っていたルールの中で、これは印象的なことだ。こういう解決策を導き出せるなんてね」

 シーズン中にレギュレーションを変更する際には、昨年までは全チームの同意が必要だった。しかし今年からはそれが変更。10チーム中8チームが賛成すれば、変更することができるようになった。つまりメルセデスが今回のサイドポンツーンを使い続けることを主張したとしても、残りのチームが反対すれば、使えなくなってしまう可能性があるのだ。

「我々が変えた重要なことのひとつは、F1におけるガナバンスの変更だと思う」

 そうブラウンはいう。

「以前は、シーズン中のレギュレーションを変更するためには、全てのチームの同意が必要だった。しかし今は、FIAとF1が同意すれば、80%のチームの同意があれば、レギュレーションは変更できる」

「メルセデスが行なった理解を解釈してみればいいと思う。そうすれば、バランスの取れた見解が得られるだろうし、どのような効果があるかということについての見解も得られるだろう。なぜなら、精神的な部分はグレーゾーンだからだ」

「結局のところ、レギュレーションに書かれている文言に従わなければいけない。法廷に持ち込めば、それが判断基準になるからね。しかしその文言を変えることはできる。全チーム中80%が賛成すれば、文言を変えることができるのだ」

「だからもし(レギュレーションを)すり抜けることができたとしても、チームはそういうことが起きる可能性があることを認識している。そしてそれは、シーズン中に起こりうることだ。だからこの一件についても、どうなるかを見る必要がある」

 なおブラウンは、ルール変更を行なったり、明確化のきっかけになるようなアイデアは、今のところはないと強調する。

「チームがどれだけの範囲で創造的なことを行なうのか、予測するのは不可能だ。そしてレギュレーションが決定すれば、1000人ものエンジニアがレギュレーションに挑むことになる」

「いくつかの解決策は、正直なところ我々が予想していなかったモノだ。そしてその解決策を改めて調査し、新レギュレーションの目的を維持できるようにすることになると思う」

「最初の印象としては、レギュレーションの目指すところから考えれば、過剰に心配するようなことは何もないと思う。そして今回のように、様々な解決策があるのは、とても魅力的だ」

「チームにとって大きな変化となったのは、新しい冷却装置の技術革新だろう。熱交換器やラジエターに多くの技術革新がもたらされ、設計の幅が広がったのだと思う」

 

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