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レーシングポイント代表「F1は優先事項ではない」と自動車メーカーの撤退を懸念

レーシングポイントのチーム代表であるオットマー・サフナウアーは、新型コロナウイルスの影響が感じられれば、自動車メーカーにとってF1は優先事項にはならず、撤退する会社が出てくる可能性があると語る。

Sergio Perez, Racing Point RP19, leads Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.19

写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images

 F1参戦中の各チームは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴いシーズンが開幕できていない状況を受け、経済的な困難に直面している。またF1自体も打撃を受けており、今年の第一四半期の収益は約84%の減少となっている。

 ウイリアムズの副代表であるクレア・ウイリアムズは、F1が今年レースを開催できなかった場合、「多くのチーム」を失う可能性があると警告。グリッド上の多くのチームも同様に、将来に対する懸念を抱いている。

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 レーシングポイントのチーム代表であるオットマー・サフナウアーも今回の件についてコメント。「全面的に誰もが心配する必要がある」とし、自動車メーカーはF1のプログラムを継続させるよりも、市販車ビジネスを支えることに集中することになるかもしれないと懸念を抱いた。

「これはF1の懸念というよりも、自動車メーカーにおける懸念だ。しかし市販車の開発、販売、設計は、非常にコストのかかるビジネスなんだ」

 サフナウアー代表はSkyスポーツF1のインタビューにそう語った。

「それらにかかるツールの固定費は莫大であり、その固定費をどこで回収するかということにもよるかもしれない」

「多額の投資をした自動車の開発コストを、今その売り上げから回収することを望んでいるのなら、それはできていないと言わざるを得ない。そのことによって、大きな影響が及ぶ可能性があると思う」

「大手の自動車メーカーであれば、『我々の屋台骨はレースなのか? いやそうではない。自動車の販売こそが屋台骨なのだ』と言う必要があると思う。そうなれば、(F1のプログラムを検討し直すという)決断をすることになるのだ」

 サフナウアーはかつて、リーマンショックの影響を受け2008年で撤退したホンダF1チームで、戦略およびビジネス計画ディレクターを務めていた人物である。

 ホンダは経済危機により撤退したものの、その後自動車販売数の回復に伴いF1復帰を果たした。今回の新型コロナウイルス危機の場合にも、同様のことが起きるのではないかとサフナウアーは考えている。

「ホンダが出来る限り長く、決断を遅らせていたのを覚えている。なぜなら彼らは、F1やレースから撤退したくなかったんだ」

 サフナウアーはそう回顧した。

「しかし残念なことに、2008年の金融危機には終わりがないように見え、自動車販売は回復する見込みがない様に見えた。そのため、F1から撤退することを決めたのだ」

「結局のところ、自動車販売は持ち直し、彼らはF1に戻ってきた。私は、同じようなことが今回も起きると思う」

「我々は今回のことを乗り越える。需要は停滞することもあるかもしれないが、販売数は回復する。そして我々はそれを乗り越えるのだ」

「それまでの間、できるだけ早くレースを再開することが重要だと思う」

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