F1 CEO、アンドレッティの参戦に消極的? 「新規チームよりも競争の激しいグリッドの方がファンには大事」
F1のステファノ・ドメニカリCEOは、F1に新規チームを呼び込むことよりも、現在のチームが競争力を高め激しいバトルを繰り広げる方が、ファンのためには重要だと考えている。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
F1でCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、新規チームのF1参入よりも、現在のグリッドで競争が激しくなる方が、ファンのためになると考えている。
インディカー・シリーズやフォーミュラEなど様々なカテゴリーに参戦しているアンドレッティ・オートスポートがF1参戦に向けて準備を進めている中、F1ではアンドレッティの参戦に対する賛否が分かれている。
チームによっては、アンドレッティという北米の名門が参戦することでF1の価値を高め、その恩恵にあやかれると考えている一方で、アンドレッティがもたらす付加価値に懐疑的な姿勢を取り、配当金額の希薄化など商業的な利益収入が減少する面を懸念するチームもいる。
ドメニカリは、将来的にグリッドに新たなチームのマシンが並ぶことには反対していないものの、レギュレーションで定められている12チーム24グリッドの定員を埋めることが最優先事項ではないと語る。
「(新規F1参戦の)要望は多く受けている」とドメニカリは言う。
「いくつかって? 答えは、1チーム以上……8チーム以下だ!」
「公にその意思を隠していないところもある一方で、とても内密に交渉を進めているところもある」
「個人的には、現在のF1チーム数がエンタメ性を損なう要因になるとは思っていない」
「既存チームの競争力を高めることを優先すべきだと考えている。エントリー数を増やしたからといって、それらが最高品質のチームでなければ付加価値はない」
Michael Andretti during driver announcement
Photo by: Joe Skibinski
またドメニカリは、既存の10チームをF1に留めておくためには、インフレとコスト上昇という課題が残されていると言う。
昨年からF1に導入された予算制限レギュレーションの正しい履行と同時に、予想だにしないコストが特定のチームを苦しめるというケースのリスクヘッジが必要なのだ。
F1チームの財政監査と予算制限について、ドメニカリはこう語る。
「この点では、未解決の問題がふたつある」
「ひとつ目はコントロールに関するモノ……規制する側が何かひとつでも見逃せば、ルールそのものが崩壊するということだ。現在のF1では、技術的なチェックだけでは不十分で、厳しい財政コントロールも必要とされている。FIAはその保証人としての役割を強化するべく、体制を整えている」
「ふたつ目は、予算制限レギュレーション開始時点では予想が困難だった不確定要素についてだ」
「現在、インフレは予想だにしない方向へ進んでいて、輸送費もここ数週間で予想できない程の上がり幅を見せている」
「正しい解決策を見つけるために議論を重ねるつもりだが、常に留意すべきは、全員に同じ可能性を保証しなければならないということだ」
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