角田裕毅、イモラ予選Q1でのクラッシュは”良い学習”「目標を高く設定しすぎていた」
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅が、F1ポルトガルGPの走行開始前日に日本メディア向けのオンライン会見に応じ、レースに向けての意気込みを語った。
F1第3戦ポルトガルGPの走行開始を前に、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅がオンラインでの取材に応じ、エミリア・ロマーニャGPのミスについて改めて語った。
シーズン前にかなりの距離を走り込むなどしたイモラ・サーキットを舞台に行なわれたエミリア・ロマーニャGPは、角田に大きな期待がかけられた。しかし実際には、予選でクラッシュ。決勝でもスピンし、ノーポイントという結果に終わった。
ではミスが起きた原因はどこにあったのか? そう尋ねられた角田は、次のように語った。
「目標を高く設定してすぎていました。イモラは一番多く走ったコースでしたし、大きなポイントを獲るという意気込みもありました。ですから、フリー走行から全てのセッションで良い結果を残し、予選でもトップ4くらいを狙おうと思っていたんです」
角田はそう語った。しかしFP1から流れが悪く、その期待感が空回りしてしまったと角田は言う。
「ただ、そういう時こそ油断してしまうことがあるので、気をつけてやっていこうと思っていたんです。しかしFP1ではパワーユニットにトラブルが出てしまってあまり走れず、FP2では走れましたが少し焦りがありました。翌日のFP3ではトラフィックに遭ってしまったこともあり、本当のパフォーマンスを発揮することができませんでした。結果として、自分が実際にどのくらいのポジションにいるのか、分からないまま予選を迎えたんです」
「そのFP3の後、エンジニアとコミュニケーションをしっかりと取ることができず、予選を迎えてしまいました。FP3でトラフィックに遭ってしまったストレスで、FP3の見直しを満足にせずに予選を迎えてしまったんです」
「でも後から調べてみると、FP3では4番手くらいのポテンシャルがあったんです。なので、無理する必要はまったくなかった。その分析を聞かずに予選を迎えてしまったことで、無理をしてしまったところもありました」
角田曰く、Q1最初のアタックも、クラッシュするまではかなりうまく行っていたという。しかしながらこのことに興奮してしまい、必要のないほどにブレーキングポイントを遅らせてしまったことが、クラッシュに繋がったという。
「あのコーナーまでの走りはすごくうまく行って、少し興奮しすぎてしまっていました。そしてブレーキングは、あの週末では試したことのないくらいまで遅らせてしまいました。ある程度リヤが滑るだろうということは分かっていたのですが、イチかバチかでトライしてしまい……予想以上にリヤが滑ってクラッシュしてしまいました」
「ああいうことはQ1ではすべきことじゃないですし、すごく反省しています」
角田はレースでもミスを犯した。赤旗中断からの再スタート直後、メルセデスのルイス・ハミルトンを抜いた直後にスピンし、リードラップの最後尾まで落ちてしまったのだ。当時の角田はポイント圏内まで浮上していただけに、非常に勿体ないスピンだったと言える。
これについて等の角田は、次のように語った。
「レースはまた別です。赤旗まではある程度満足できる走りをすることができました。でもその後のスピンは……経験不足が原因です。その結果、ポイントを取ることができませんでした。
「大きなミスを、1回のグランプリで2回もしてしまいました。自分の弱いところが全て出た感じです。もちろん、結果としてはすごく悪かったし、悔しかった。でもポジティブに捉えれば、そういうミスをひとつのレースで全て出し切れた。そのミスを見つめ直すという意味では、良い週末だったと思います」
開幕戦バーレーンはプレシーズンテストで、そして第2戦イモラはチームのプライベートテストで、それぞれ事前に経験を重ねた上で挑んだグランプリだった。しかし今週末のポルトガルGPは、角田にとっては初体験のコースということになる。
「今回も、イモラと同じようなペースで走れるのであれば、無理する必要はないと思います」
そう角田は語る。
「でも、アグレッシブに攻めていかなきゃいけない部分は攻めていきます。その姿勢を保ちつつ、タイミングだったりシチュエーションを見極めて、やっていこうと思います」
「ポルティマオは僕にとっては新しいサーキットなので、イモラやバーレーンとは状況が違う。少しずつ組み立てていきながら、最終的には予選までにある程度まとめ上げられたらと思います」
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