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ホンダF1、1992年以来のモナコ勝利。田辺豊治TD「速さと幸運……その両方を味方に、どんな形でも勝たなきゃいけない」

レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが勝利した、2021年のF1モナコGP。ホンダにとってはあのアイルトン・セナによる1992年以来のモナコGP勝利となった。

Adrian Newey, Chief Technical Officer, Red Bull Racing, and Max Verstappen, Red Bull Racing, 1st position, with the winning Constructors and Drivers trophies

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 2021年のF1第5戦モナコGPを制したのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだった。

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 予選2番グリッドを獲得したフェルスタッペンは、ポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)がマシントラブルでスタートできなかったため、グリッド位置はそのままながら、先頭でスタート。1コーナーに先頭で進入すると、そのまま一度もポジションを明け渡すことなく、78周のレースを走り切った。

「モナコは特にオーバーテイクが難しいサーキットです。フェルスタッペン選手は、きちんとスタートできたことが、今日の勝利に繋がったと思います」

 ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターはそう語った。

「レース中も、タイヤをしっかりとマネジメントすることができ、ギャップを開いてレースを進めていくことができました」

「またチームメイトの(セルジオ)ペレス選手も、予選こそうまくまとめきれずに9番グリッドからのスタートでしたが、マシンのペースは良く、うまく戦略を組み立てることができました。前のマシンがピットインした際にペースを上げ、ポジションを上げることができました。その結果、とても力強い走りで4位を手にすることができました」

「レッドブルとしては、強い戦い方ができたモナコでした」

 レース中には数々の幸運もあった。前述の通りポールポジションのルクレールがスタートできず、レースでは2番手を走行していたバルテリ・ボッタス(メルセデス)が、ピットストップ時にタイヤが外れないというトラブルによりリタイア……強力なライバル2台が姿を消したことによって、その戦いは幾分楽になった。

「色々なアクシデントがありました。他のチームにとっては悪夢だったり、ネガティブなことだったと思いますが、我々にとってはプラスに働きました。我々に悪いことが起きてもおかしくはありませんでしたが、様々なことが噛み合う形で、フェルスタッペン選手の優勝に繋がった……全てのことを味方につけ、良い形になったと思います」

 盤石な戦いぶりに見えたが、様々なことを想定しながらのレースだったと、田辺TDは語る。

「気楽にやっていたということは一切ありませんでした。しかしタイヤのデグラデーションやマシンのバランス、エンジンの冷却などについては、想定内で物事が進みました。それでもレース中には、色々なことを考えながら進めていました。でも、順調なレースだったと思います」

 フェルスタッペンの勝ちへの姿勢……それが一番見えたのが、スタートのグリッドでのポジション取りだったようにも感じられる。アウト側のグリッドについたフェルスタッペンは、マシンの鼻先を1コーナー(サン・デボーテ)のインに向けて発進。これにより車線変更をすることなく、誰よりも先に1コーナーに進入することができた。

 このフェルスタッペンのポジション取りについて、田辺テクニカルディレクターは次のように語った。

「チーム内でどんなことを話していたのか、私にはわかりません。でもセオリーで考えれば、スタートしてから車線を変更するのではなく、まっすぐそのまま自分の行きたいところを目指す……というのが、理想的だったのではないかと思います。そこまでやるか……という感じは若干ありましたけどね」

 なお今回の勝利は、ホンダにとっては1992年以来のモナコ優勝である。1992年と言えば、アイルトン・セナ(マクラーレン・ホンダ)がナイジェル・マンセル(ウイリアムズ・ルノー)の猛追を振り切り、勝利を手にすることになったあの伝説的なモナコGPである。田辺TDも、当時現場でその勝利を目の当たりにしたひとり(セナのチームメイトであるゲルハルト・ベルガーを担当していた)だ。

「1991年までは非常に強いマクラーレン・ホンダでしたが、1992年は初戦から劣勢でした。そんな中、新品タイヤを履いたマンセルを、セナが上手に走って優勝したというレースでした。常に勝つことを目指して戦っていますが、どんな形でも、速さや幸運の全てを味方につけて勝つ必要があります。(1992年のモナコGPは)その結果により、モチベーションが上がる1勝だったと思います」

 その1992年同様、今回の勝利もモチベーションを引き上げるのに大いに役立つ1勝だったと田辺TDは語る。

「今シーズンは、開幕から勝ったり負けたりというレースが続いてきましたが、今回勝てたことで前を向き、このポジションをいかに守っていくか、頑張ろうという気にしてくれる良いレースだったと思います」

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 そしてこの勝利で、フェルスタッペンとレッドブルは、共にランキング首位に浮上することになった。ただまだ5戦が終わっただけだと、田辺TDは気を引き締める。

「今までこの位置に立ったことはありませんから、非常に良いことだと思います。でも、まだ5戦が終わっただけ。今後どうやってこのポジションをキープしていくかは難しいことだと思いますが、チームと共に全力投球していきたいと思います」

 レッドブル+フェルスタッペンが勝利を手にした一方、アルファタウリはピエール・ガスリーが6位入賞を果たしたものの、そのチームメイトである角田裕毅は16位に終わった。

 その角田のモナコGPについて、田辺TDは次のように語る。

「角田選手は、スタートでポジションを落とし、ペースの遅いマシンに前に出られてしまいました。ポテンシャルはあったはずですが、それによって苦しむことになってしまいました。前が開けた時には良いペースで走っていましたから、予選も含め、良いポジションからスタートできるような、そんなレースウィークの組み立てができるようになればいいなと思います」

 

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