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F1分析|混戦の中団グループ。まず初戦、真のパフォーマンスではアルファロメオがメルセデスに肉薄?

バーレーンで行なわれた2022年のF1開幕戦。決勝レースのペースを分析してみると、中団グループは大混戦。メルセデスはここから抜け出しているが、特にアルファロメオは、このメルセデスに匹敵するパフォーマンスを持っている可能性があるようだ。

Lewis Hamilton, Mercedes W13, Kevin Magnussen, Haas VF-22, Pierre Gasly, AlphaTauri AT03, Valtteri Bottas, Alfa Romeo C42

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 2022年のF1は、勢力図が大きく変わった。フェラーリが一躍トップチーム入りを果たし、開幕戦で1-2フィニッシュを達成。トラブルで2台揃ってリタイアに終わったとはいえ、レッドブルがそれに続く形だ。

 一方、昨年までトップチームに君臨、コンストラクターズタイトル8連覇を達成してきたメルセデスは大きく出遅れ、中団グループの一角に沈んだ(それでも、ルイス・ハミルトンが3位に入ったのは、流石と言う他ない)。

 その中団グループの勢力図も、昨年までとは一変している。昨年ランキング最下位だったハースと、ランキング9位だったアルファロメオが躍進を遂げたのは特に印象的だ。ニキータ・マゼピンの後任として急遽ハースのシートを獲得したケビン・マグヌッセンが5位、アルファロメオのバルテリ・ボッタスが6位に入ったのだ。

 ここにアルピーヌ勢とアルファタウリが加わり、中団グループを形成している格好だ。レース中のラップタイムの推移をグラフ化すると、その勢力図がよりわかりやすいと思う。

F1バーレーンGP決勝レースペース分析(中団グループ)

F1バーレーンGP決勝レースペース分析(中団グループ)

Photo by: Motorsport.com / Japan

 まず不調に陥ったメルセデスだが、流石に中団グループからは一歩も二歩も抜け出しているようだ。特に第1スティントでは、マグヌッセン以下を引き離し、上位勢に食らいついていた。ただタイヤのデグラデーションの度合いが大きく、フェラーリ&レッドブルからは徐々に遅れていくこととなった。

 第2スティントは他の中団グループがミディアムタイヤを履いたのに対し、ハミルトンはハードタイヤを選択。その結果、ペースは同等となったのだ。ただ、硬く長持ちするはずのハードタイヤを履いたにも関わらず、デグラデーションの値がミディアムタイヤ勢と同程度だったというのは気になるところだ。

 同じくハードタイヤを履いたチームメイトのジョージ・ラッセルは、ハードタイヤでデグラデーションが少なく、他よりも速いペースで第2スティントを走破している。

 これに続く中団グループの中でも、最も優れたペースを持っていたのは、今回の場合はアルファロメオのバルテリ・ボッタスだったようだ。

 ボッタスはレース終盤、ミディアムタイヤを履いた際に非常に優れたレースペースを披露した。しかしもったいなかったのは、スタートで失敗したことだあろう。

 ボッタスは6番グリッドと、昨シーズンまでのチームメイトであるハミルトンの真横からスタートした。しかしスタートでの蹴り出しが悪く、14番手までポジションを落としてしまった。そこから追い上げたものの、常に前にマシンがいる状態で、本来のペースを発揮することができずにいた。

 しかしピットストップを終え、前との間隔が開いたところでようやく真の速さを披露した(グラフの赤丸部分)。

 この時は、当時同じミディアムタイヤを履いていたメルセデス勢よりも速いモノだった。メルセデスが抜け出していると先ほど指摘したばかりだが、もしボッタスのスタートが失敗でなければ、メルセデスを苦しめる存在になったかもしれない。そんな可能性も感じさせるデータと言えよう。

 ただレース中にはアルファタウリの角田裕毅やハースのケビン・マグヌッセンを抜けず、後方に従って走るシーンもあった。オーバーテイクが”しやすく”なったと言われる今季でも、アルファロメオのマシンは若干オーバーテイクを苦手としているのかもしれない。

 ハースのマグヌッセンも速かった。スタート直後の第1スティントは、ソフトタイヤを履いたもののペースが優れず、メルセデスにはついていけなかった。しかしその後はハイペースで走り、後続との差を築くことになった。アルファロメオには劣りそうだが、現状では5番手チームと言うことができそうだ。

 その後方にはアルピーヌとアルファタウリが続いているが、アルファタウリの方がペースは優れているかもしれない。

 第2スティントではいずれのチームもミディアムタイヤを履いたが、アルファタウリのピエール・ガスリーが若干良いペースで走行。隊列を率いた。しかしその後第3スティントでトラブルに見舞われてしまったが、これがなければアルピーヌ勢の前でフィニッシュできただろう。

 またガスリーのチームメイトである角田裕毅の第3スティント(グラフ青丸の部分)にも注目したい。

 ガスリーとアルピーヌの2台がハードタイヤで走行する中、角田はソフトタイヤを履いた。ソフトタイヤはペースの面では優れているものの、デグラデーションは大きいのが常だ。しかし角田はしっかりとペースをコントロール。ハードタイヤを履くオコンと同等のデグラデーション値で走った。むしろガスリーよりもデグラデーションが少ないくらいである。

 つまり角田は、しっかりと状況を見極め、タイヤマネジメントも成功させると言える。そういう冷静さを持ってレースを戦っていた証であろう。今シーズンの角田の成長が、ここにも見える。

 一方のアルピーヌは、デグラデーションが非常に大きいようで、今後これが足を引っ張ることになるかもしれない。

 このデグラデーションは、特にフェルナンド・アロンソの方に顕著だった(グラフの桃色の線)。第1スティントは8周目でガクリとペースが落ち、早めにピットストップを行わねばならなかった。第2スティント、第3スティントでも大きなデグラデーションが起き、さらにペースも優れなかった。

 オコンはまずまずのペースで走ったとはいえ、アルピーヌが大きな課題を抱えたことは間違いないだろう。

 なおマクラーレン、アストンマーチン、ウイリアムズは、今回この中団グループからは大きく遅れた。しかし新レギュレーションが導入された最初のシーズンであり、マシンの進化も著しいはず。今後レースを重ねるごとに、その勢力図は徐々に変化していくことになるだろう。

 
 
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