レースレポート
F1 オーストリアGP
ルクレール、”逆襲”の今季3勝目! 終盤トラブルもフェルスタッペン退ける|F1第11戦オーストリアGP
F1第11戦オーストリアGPの決勝レースが行なわれ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が優勝。角田裕毅(アルファタウリ)は16位となった。
滑川 寛
編集: 2022/07/10 16:57
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F1第11戦オーストリアGPの決勝レースが行なわれ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がレースを制した。
シルバーストンで行なわれたイギリスGPから一週間、F1はレッドブルの”お膝元”レッドブルリンクに舞台を移した。オーストリアGPはエミリア・ロマーニャGP以来今季2度目のスプリント形式での開催となった。
土曜日のスプリントでは予選でポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップを維持。2番手にはルクレールがつけ、フェルスタッペンとフロントロウを分けた。
日曜日は午前中の降雨により路面のラバーは流されたが、現地時間14時半の時点で上空には青空が顔を出し、路面はドライコンディション。気温20度、路面温度29度、降水確率は10%という状況だった。
スタートタイヤにほとんどのドライバーがミディアムタイヤを選択。後方に沈んだ周冠宇(アルファロメオ)、角田裕毅(アルファタウリ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がハードタイヤを選んだ。
なお、マシントラブルによりスプリントレースを出走できなかったアロンソは、この機にパワーユニット(PU)交換を実施。規定数以上のPU交換により既にグリッド最後尾が決まっていたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)は、リヤウイングやサスペンションセッティングの変更を行ないピットレーンスタートを選択した。
19台のマシンがグリッドに並び、71周後のチェッカーフラッグに向けて一斉にスタート。
フェルスタッペンが蹴り出し良くターン1をトップで抜ける。2番手にはルクレール、チームメイトのカルロス・サインツJr.が3番手でオープニングラップを終えた。
レッドブルのセルジオ・ペレスは、4番手ラッセルを1周目のターン4アウト側から抜きにかかったが接触。グラベルへはじき出されたことで最後尾まで落ち、その後リタイアとなった。
ラッセルはフロントウイングの翼端板を失い、この接触により5秒のタイムペナルティが科された。
その後方では7番手争いが白熱……スプリントレースでも順位を争ったミック・シューマッハー(ハース)がターン1の縁石でマシンを大きくスナップさせたルイス・ハミルトン(メルセデス)を抜き去り、ここにきて好調のハースが6番手、7番手を走った。
スプリントではフェラーリ勢が争っている内にフェルスタッペンがギャップを開いたが、決勝レースではルクレールが食らいついて離れない。1分10秒台で走るトップ2のギャップはDRS圏内に縮まり、12周目のターン4でルクレールがインにマシンをねじ込み、フェルスタッペン首位陥落。フェルスタッペンは翌周ピットへ飛び込みハードタイヤに交換した。
ミディアムタイヤ勢の多くはタイヤデグラデーション(性能劣化)が大きいのか続々とピットイン。一方でフェラーリ勢や、シューマッハーらハース勢を抜き返したハミルトンはステイアウトを選択した。
ルクレールは26周目の終わりまで第1スティントを引っ張り、ピットイン。翌周に2番手のサインツJr.もタイヤを変えた。これによりルクレールはフェルスタッペンの後ろ2番手、サインツJr.は3番手となった。
ハミルトンはミディアムタイヤで28周を走り、ハードタイヤで5番手でコース復帰。エステバン・オコン(アルピーヌ)を早々に攻略し4番手となったが、トップ3との差は32周目の時点で、フリーストップが可能な24秒以上に開いていた。
ルクレールはフェルスタッペンより後にタイヤを変えたことから、33周目に悠々と抜き去り首位奪還。ペースが上がらないフェルスタッペンはその後サインツJr.にも迫られたことから、2度目のピットイン。新品のハードタイヤに履き替え、トップから26秒後方でコースに戻った。
レース40周目には後方でセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)がピエール・ガスリー(アルファタウリ)とのバトル中に接触し、グラベルへ飛び出すシーンもあったが、これはイエローフラッグの提示に留まった。
ただこれにより、ガスリーには5秒のタイムペナルティ。トラックリミット違反を繰り返したことで既に5秒のタイムペナルティが科されていたことで、ペナルティは合計10秒。ガスリー以外にも、トラックリミット違反を犯すドライバーが相次いだ。
レース49周目の時点で首位ルクレールから3番手フェルスタッペンとの差は17秒に縮まり、フェラーリ勢は1ストップでは走りきれないと判断したか、その周の終わりにルクレールをピットへ呼び込む。サインツJr.も翌周にピットへ入ったことで、フェルスタッペンは首位に戻ったものの、新品のハードタイヤを履くルクレールは1秒以上速いタイムで追いかけた。
52周目にはその差は1秒以内となり、翌周のターン3からの立ち上がりでルクレールがフェルスタッペンを抜き去った。フェルスタッペンはルクレールに付いていくことができず、57周目にはサインツJr.が後方から襲いかかった。
しかしここでサインツJr.に悲劇が襲う。ターン3からのストレートでサインツJr.のマシンは白煙を吹き、パワーロスト……ターン4のランオフエリアにマシンを止めたものの、マシンからは火の手が上がった。
これによりバーチャル・セーフティカーが提示され、首位ルクレールと2番手フェルスタッペンはピットで新品のミディアムタイヤに履き替えた。タイヤの面では同条件となったルクレールとフェルスタッペンとの差は4秒となり、レース60周目にレースは再開された。
再開後、ルクレールはスロットルペダルがアクセルオフ時に戻りきらないというトラブルを抱えたものの、ペースを大きく落とすことなく周回を続け、トップでファイナルラップに突入。そのままフェルスタッペンから1.5秒差でトップチェッカーを受けた。
ルクレールとしては、第3戦オーストラリアGP以来、今季3回目の勝利。ドライバーズチャンピオンシップで大きく先行されていたフェルスタッペンとの差は38点に縮まった。
フェルスタッペンは終始防戦を強いられたものの、ファステストラップも獲得し2位でチェッカー。3位にはサインツJr.のリタイアによって順位を上げたハミルトンが入り、2戦連続で表彰台の一角を掴み取った。
ラッセルも序盤の接触から4位に入り、メルセデスがビッグポイントを稼いだ。5位には序盤から上位を走り続けたオコン。アロンソも最後尾から10位まで追い上げ、アルピーヌは2台をトップ10に持ってきた。
前戦イギリスGPでF1初ポイントを手にしたシューマッハーが、2戦連続入賞の6位を獲得。ハースとしては8位にケビン・マグヌッセンが入り、2戦連続のダブル入賞を果たした。
マクラーレンもダブル入賞となった。週末に先駆けては苦戦も予想されていたが、ランド・ノリスが7位、ダニエル・リカルドが9位に入ってみせた。
アルファタウリの角田は、スタートタイヤにハードタイヤを選んだことで、ミディアムタイヤ勢がタイヤデグラデーションに苦しむ中で順位を一時上げたが、第2スティント以降はペースが上がらず16位となった。
オーストリアGPを終え、F1は22戦で行なわれる今シーズンの半分を終了。ここにきて、レッドブルの躍進に待ったをかけるかのように、フェラーリが2連勝……タイトル争いの行方はますます分からなくなってきた。
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順位 ドライバー 周回数 タイム 差 前車との差 平均速度 ポイント 1 シャルル ルクレール 71 1:24'24.312 25 2
マックス フェルスタッペン 71 1:24'25.844 1.532 1.532 19 3
ルイス ハミルトン 71 1:25'05.529 41.217 39.685 15 4
ジョージ ラッセル 71 1:25'23.284 58.972 17.755 12 5
エステバン オコン 71 1:25'32.748 1'08.436 9.464 10 6
ミック シューマッハー 70 1 lap 8 7
ランド ノリス 70 1 lap 6 8
ケビン マグヌッセン 70 1 lap 4 9
ダニエル リカルド 70 1 lap 2 10
フェルナンド アロンソ 70 1 lap 1 フルリザルトを見る
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