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F1分析日本GP編|母国で好パフォーマンスを披露した角田裕毅。しかしピットストップのタイミングで、ポジションを4つ落とす

F1日本GPで角田裕毅(アルファタウリ)は13位フィニッシュ。一時は9番手までポジションを上げたものの、ピットストップのタイミングに関するコミュニケーションがうまくいかず、4つもポジションを落としてしまった。

Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT03

写真:: Red Bull Content Pool

 アルファタウリの角田裕毅は、自身としては初めての母国戦となる日本GPを13位でフィニッシュした。しかし一時は9番手を走行するなど、戦略がうまくいけば十分に入賞も可能と思われるレースだった。

 角田は13番グリッドからスタート。雨脚が強く、視界が悪い中、他車の後退などもあって9番手までポジションを上げたところで赤旗中断となった。

 レース再開時には、ウエットタイヤの装着が義務付けられた。しかし水しぶきは多く上がっているものの、「インターミディエイトタイヤでも十分に走ることができる!」そう判断したマシンが、次々にピットストップしていった。

 最初にピットに入ったのは、1周目にフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)と接触してスピンし、最後尾付近まで落ちていたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)と、最後尾からのスタートとなっていたニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)のふたり。セーフティカー解除と同時の5周目のことだった。翌周には、13番手にいたランド・ノリス(マクラーレン)もピットインし、インターミディエイトタイヤに履き替えた。角田をはじめ、その他のマシンのピットインはそのさらに翌周、7周目のことだった。

 しかし結果としては、ベッテルやラティフィ、ノリスの判断が大成功だった。10周目の段階では、ベッテルが7番手、ラティフィが9番手、ノリスが10番手にそれぞれ浮上。角田は11番手にポジションを落としてしまった(ハースのミック・シューマッハーがウエットタイヤで走り続けていたため、実質的にはそれぞれひとつ上の順位)。

F1日本GP決勝レースペース推移:中団グループ

F1日本GP決勝レースペース推移:中団グループ

Photo by: Motorsport.com / Japan

 その後のレースペースを見ると、ベッテルとフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のペースは群を抜いていた(※アロンソは角田らよりも1周遅くインターミディエイトに履き替えたが、ウエットタイヤでのペースが優れていたため、ベッテルに先行されるだけで済んでいた)。ジョージ・ラッセル(メルセデス)がそれに次いで速く、それ以外は横並びだった。

 角田はラッセルにはオーバーテイクされてしまったものの、日本GPでは厳しい戦いを強いられたノリスの後方に追いついた。しかしウエットコンディションだったこともありDRSの使用が解禁されない。そうこうしているうちに、後方からはストロールが迫っていた。

 ストロールは、2台に引っかかったため、タイヤ交換をしてハイペースで前を追うことに決め、20周目にピットイン。するとペースが一気に5秒も上がったのだ!

 上位勢と比べれば小さいものの、中団グループの各車もタイヤの激しいデグラデーションに悩まされていた。各車とも10周程度走る間に、レースペースが2秒も落ちていたのだ。でもストロールのこのペースの上がり方を見ると、それ以上に大きなデグラデーションが生じていたと考えられる。

 このストロールのペースアップを見た角田も、翌21周目にピットイン。しかし、ストロールにアンダーカットされる形となり、順位を落としてしまう。

F1日本GP決勝レースギャップ推移:中団グループ

F1日本GP決勝レースギャップ推移:中団グループ

Photo by: Motorsport.com / Japan

 ストロールと角田はハイペースで飛ばしていった。これが、上のグラフでも確認していただけるだろう。後方のマシンを次から次へとオーバーテイクし、ノリスとの差を縮めていった。しかしノリスには届かず、さらに2セット目のインターミディエイトタイヤに履き替えなかったダニエル・リカルド(マクラーレン)も抜くことができなかった。つまり角田としては、このピットストップで2つ順位を落としてしまったわけだ。

 角田のレース終盤のレースペースは、1分47秒台。一方でノリスは、1分50秒台だった。最終的には5秒弱の差でのフィニッシュだったことを考えれば、あと2周早くピットストップしていれば、ストロールにアンダーカットされることはなく、さらにリカルドとノリス、さらにはラティフィまで抜いて8位でフィニッシュできた可能性もある。

 角田はこのピットストップのタイミングについて、チームとのコミュニケーションに問題があったと認めている。

「正直、またピットに入らなければいけないとは思っていませんでした」

「もしそれを分かっていたなら、間違いなく僕たちはもっと早くピットインしていたはずです。そういうコミュニケーションは間違いなく僕が学ばないといけないところのひとつです。今後に向けて改善していかないといけません」

 パフォーマンス的には、今回は絶好の入賞のチャンスだった角田。難しいコンディションでのスタートもうまくくぐり抜けたが、残念ながらまたも入賞には届かなかった。スペインGP以来となる入賞はいつになるのだろうか……。

 
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