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F1分析|今回もレッドブル最速、しかしフェラーリのパフォーマンスは不明:サウジアラビアGPロングランGP分析

超高速市街地コースを舞台に行なわれるサウジアラビアGP。金曜日のFP2で行われたロングランを見ると、レッドブルが今回も速そうだ。しかし、開幕戦の勝者であるフェラーリがロングランを行なっていないため、不明な点も多い。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18

Zak Mauger / Motorsport Images

 2022年のF1第2戦サウジアラビアGPの初日、サーキット近くの石油精製施設がテロの攻撃対象になるなど、不穏の空気が漂った。そのためフリー走行2回目(FP2)はセッション開始時刻が15分遅れるなど、グランプリの開催スケジュールにも影響が及んだが、無事に各ドライバーが走行することになった。

 そのFP2では、各ドライバーがロングランを中心に実施し、様々なデータを取得した。

 そんな中でも順調さを欠いたのがフェラーリ勢だ。フェラーリはシャルル・ルクレールがトップタイム、カルロス・サインツJr.が3番手と、開幕戦に続き速さを見せた。しかしいずれのドライバーもマシンにダメージを負ってしまい、ロングランを行なうことができなかったのだ。決勝レースに向けて、不安が残る結果となった。

 このフェラーリの他、開幕戦で速さを見せたケビン・マグヌッセン(ハース)とバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)もロングランを行なえず、決勝に向けては不透明な部分も残った。

 そんな中でもいくつかの傾向が見えてきた。そのひとつがタイヤのデグラデーションだ。

 平均値では、ソフトタイヤが0.324秒/周、ミディアムタイヤが0.089秒/周、ハードタイヤが-0.2秒/周という数値になっている。実際にはそれほどの差はないのかもしれないが、ソフトはデグラデーションが大きく、ミディアムは小さめ、そしてハードタイヤは走れば走るほど燃料搭載量が減っていくに連れてペースが上がっていくということになる。各タイヤ間の性能差も、ソフトとミディアムは0.6秒/周、ミディアムとハードは0.9秒/周と、バーレーンの時ほど大きくない(なおバーレーンではソフトとミディアムの差が1.2秒、ミディアムとハードの差が1.0秒だった)。

 これを考えると、決勝では硬めのタイヤを中心的に使うという戦略になるのかもしれない。

2022年第2戦サウジアラビアGP FP2ロングランペース(ミディアム)

2022年第2戦サウジアラビアGP FP2ロングランペース(ミディアム)

Photo by: Motorsport.com / Japan

 そんな中でも今回も速さを見せたのは、レッドブル陣営である。レッドブルはマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが揃ってミディアムタイヤで走行。いずれも優れたペースを披露した。

 レッドブル陣営のペースは、ライバルに1周あたり0.5秒ほどの差をつけるもの。ペレスに関しては少しデグラデーションが大きめの印象であるが、フェルスタッペンは速い上にデグラデーションがマイナス……ベストタイムは連続走行の終盤だった。今回も優勝の最有力候補の一角と見ていいだろう。

 レッドブルに次ぐ速さを見せたのは、メルセデス勢である。ルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセル共に激しいポーポイズ現象に見舞われていたが、ロングランのペース自体は安定。デグラデーションも少なかった。特にラッセルは、最長となる14周の連続走行を実施。そのうち10周目にベストタイムを記録している。フェラーリのロングランでのパフォーマンスが分からないので難しいが、少なくとも中団グループのトップには位置しているだろう。

 この後につけるのが、アルピーヌ、マクラーレン、アルファタウリの3チームである。

 開幕戦では後方に位置することになってしまったマクラーレンだが、今回は挽回の兆候あり。中団争いにしっかりと加わっていそうである。ただこのマクラーレンとアルピーヌで気になるのは、デグラデーションの大きさである。いずれのチームも5周ほど走るとペースが低下しており、決勝に向けては気になるところだ。開幕戦バーレーンでも、アルピーヌのデグラデーションは大きめだった。

 これを考えれば、アルファタウリ有利か? FP2でミディアムタイヤでのロングランを担当したピエール・ガスリーは、ペースはマクラーレンやアルピーヌと互角だったにもかかわらず、デグラデーションの兆候は見られなかった。ソフトタイヤでのロングランを担当した角田裕毅を見ても、デグラデーションは少なめであったため、同チームの武器と言えるかもしれない。

2022年第2戦サウジアラビアGP FP2ロングランペース(ソフト)

2022年第2戦サウジアラビアGP FP2ロングランペース(ソフト)

Photo by: Motorsport.com / Japan

 これら3チームに割って入る可能性があるのは、アルファロメオである。前述の通りボッタスはロングランを実施できなかったが、チームメイトの周冠宇がソフトタイヤでロングラン。デグラデーションの傾向は若干見られるが、角田と同じようなペースで走った。

 燃料搭載量がそれぞれどのようになっていたのかは分からないが、この4チームが中団グループを形成していると言えそうだ。

 開幕戦で速さを見せたハース勢だが、今回は厳しそうな状況である。マグヌッセンのチームメイトであるミック・シューマッハーは、ソフトタイヤでロングランを実施。ただその3周目頃からペースが落ち、その後も1周ごとにペースダウン……大きなデグラデーション値を示した。アルファタウリやアルファロメオだけではなく、アストンマーチンにも差をつけられている印象である。

2022年第2戦サウジアラビアGP FP2ロングランペース(ハード)

2022年第2戦サウジアラビアGP FP2ロングランペース(ハード)

Photo by: Motorsport.com / Japan

 ただそのアストンマーチンも安泰とは言えない。ランス・ストロールがミディアムタイヤでロングランを実施したが、そのペースはフェルスタッペンから1周あたり2.5秒以上遅いモノ。しかもデグラデーションも大きかった。

 またウイリアムズも、ニコラス・ラティフィのミディアムでのロングランはデグラデーションが非常に大きく、計算上は1周あたり0.4秒と最大レベルである。ただハードタイヤでロングランを行なったチームメイトのアレクサンダー・アルボンのペースは優れており(アルピーヌと同等)、どちらが真のパフォーマンスなのかを判断するのは難しいところである。

 超高速市街地決戦となるサウジアラビアGP。まずは土曜日に行なわれる予選の結果に注目である。

 
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