F1
F1前半戦総括|2戦連続ダブル表彰台のメルセデス、しかしマシンのパフォーマンス改善はまだまだ先?
2022年のF1前半戦最後の2レースで、連続してダブル表彰台を獲得するなど、メルセデスが復活の兆しを見せている。しかし予選でのパフォーマンスを検証すると、その差はまだまだ大きいことが伺える。
田中 健一
編集: 2022/08/18 3:20
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

2014年から2021年まで、常にチャンピオン争いを繰り広げてきたメルセデス。2021年こそドライバーズタイトルはレッドブルのマックス・フェルスタッペンに奪われたものの、それ以外のタイトルはこの8年間で全てメルセデスが確保してきた。まさに近代のF1を席巻した勢力であると言えよう。
しかしそのメルセデスは2022年シーズンは開幕から苦戦。ポーパシングやバウンシングといったマシンの激しい上下動に苦しみ、思うようなパフォーマンスを発揮することができずにいた。
しかし成績だけを見てみると、ジョージ・ラッセルが3位5回&ポールポジション1回を獲得してランキング4番手、ルイス・ハミルトンが2位2回&3位4回でランキング6番手と、たしかにチャンピオン争いを繰り広げていた昨年までと比べれば見劣りするが、まずますのポジションにつけている。
特に前半戦の終盤2レース、メルセデスはダブル表彰台を獲得。徐々に上位陣に迫りつつあるように見える。
実際レースペースでは、スペインGPやイギリスGPなどでは最速の部類であり、たしかに徐々に向上しつつあるようにも見える。しかし予選ペースは、まだまだメルセデスが求めているところには届いていないようだ。たとえ前半戦最後のハンガリーGPで、ラッセルがポールポジションを獲ったとしてもだ。
2022年F1前半戦、メルセデスの予選パフォーマンス推移
Photo by: Motorsport.com / Japan
上のグラフは、メルセデス勢ふたりのうち、予選で速かった方のタイムのポールポジションタイムとの差を、ポールポジションタイムにおける割合で数値化したものだ。ただタイム差だけでは、コースの長さがそれぞれ変わるので、正確な差は把握できない。そのため、このようにタイム差をパーセンテージで算出した。
なお第4戦エミリア・ロマーニャGPでメルセデスは2台揃ってQ3に進出できなかったので、Q2での最速タイムとの差で算出している。
前述の通りQ3進出を逃したエミリア・ロマーニャGPは2.5%、第9戦カナダGPは2%と例外的な遅れであり、ラッセルがポールポジションを手にしたハンガリーGPは0%だったが、それ以外のグランプリでのポールポジションタイムとの差は1%前後である。
ハンガリーGPでのポールポジションは、ウエットから路面がどんどん改善していくというコンディションの中、最後の最後にラッセルがアタックを成功させて掴んだもの。マシンパフォーマンスが上がったからとは言い難い。そう考えると、メルセデスは開幕戦から一貫して、予選パフォーマンスがそれほど向上していないことが分かる。開幕戦バーレーンでは0.75%遅れ、第12戦フランスGPでは0.98%の遅れと、ほぼ横並びなのだ。
平均すると1.1%。この数値は、非常に小さいように見えるかもしれない。しかし、ラップタイムが最も少ないオーストリアGPでも0.7秒の差がつく計算であり、その差が非常に大きいことがお分かりいただけるだろう。
確かにこのところのメルセデスは、レース中のペースは大きく改善。上位チームに近づいてきている。しかし予選パフォーマンスが改善しなければ、安定して優勝を争うのはまだまだ難しいだろう。
ただ逆を言えば、マシンの絶対的なパフォーマンスが劣っているにも関わらず、ここまでの成績を残しているという方が驚異的かもしれない。シーズン前半を終えた段階で、メルセデスは304ポイントを獲得してコンストラクターズランキング3番手。2番手のフェラーリとは、30ポイント差だ。
予選でのパフォーマンスが改善すれば、逆転することも十分に可能であると思われる。逆にフェラーリとしては、チャンピオンを目指す戦いではなく、ランキング2番手を死守する戦いを強いられることになるかもしれない。うかうかしていられない状況だ。
Read Also:
- メルセデス、”ゼロポッド”固執の理由を説明「他をコピーしただけでは、ある程度までしかいけない」
- メルセデスF1、ポーパシングの発見が遅れたのは、シェイクダウン時の”嵐”のせい?
- 超激しい中団争いが、アルファタウリ没落の原因? ガスリー「ちょっとの後手が、大きなツケになる」
- フェラーリのF1マシンが高速道路を爆走!? チェコでお騒がせフォーミュラカー再び
- リメンバー・NFL?「ポーパシングの健康被害リスク軽視するな」とメルセデス代表
















あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 マグヌッセン、復帰して実感した”F1のすごさ”「F1はオンリーワンなんだ」
次の記事 ウルフ代表が明かすメルセデスF1苦悩の日々。2022年前半戦は「何をやっても上手くいかないように思えた……」
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment
More from
田中 健一

今夜(明朝?)決まってしまうのか! アントネッリのアメリカGPチャンピオン獲得要件は
F1
F1
アメリカGP
11 時間前
今夜(明朝?)決まってしまうのか! アントネッリのアメリカGPチャンピオン獲得要件は

アロンソがアメリカGPの予選Q1突破。ホンダF1折原エンジニア「小さな積み重ねでパフォーマンス向上に貢献する」
F1
F1
アメリカGP
20 時間前
アロンソがアメリカGPの予選Q1突破。ホンダF1折原エンジニア「小さな積み重ねでパフォーマンス向上に貢献する」

アロンソ、アメリカGPの予選結果に手応え「ここまでのパフォーマンスは良さそう。決勝では守備の場面が多くなるだろうけどね……」
F1
F1
アメリカGP
21 時間前
アロンソ、アメリカGPの予選結果に手応え「ここまでのパフォーマンスは良さそう。決勝では守備の場面が多くなるだろうけどね……」

More from
メルセデス

努力が報われた! アントネッリ、予想外のポールに「ようやくアップデートの成果が表れてきた」
F1
F1
アメリカGP
19 時間前
努力が報われた! アントネッリ、予想外のポールに「ようやくアップデートの成果が表れてきた」

アントネッリ、アメリカGP初日は珍しい問題に直面「まるでジェットコースターみたいだったよ!」
F1
F1
アメリカGP
1 日前
アントネッリ、アメリカGP初日は珍しい問題に直面「まるでジェットコースターみたいだったよ!」

タイトル争い最初の王手。アントネッリはいつも通り「まずはきちんと自分の仕事をやり遂げたい」
F1
F1
アメリカGP
2 日前
タイトル争い最初の王手。アントネッリはいつも通り「まずはきちんと自分の仕事をやり遂げたい」
最新ニュース

マルク・マルケス、オーストラリアGP中止の判断に理解も「コンディションは許容範囲だった」
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
9 時間前
マルク・マルケス、オーストラリアGP中止の判断に理解も「コンディションは許容範囲だった」

フェルスタッペン、COTAの凸凹路面は掘り起こしが必要と主張。楽観的なサーキット会長には「僕のマシンに乗せてあげる。歩けなくなるよ」
F1
F1 F1
アメリカGP
10 時間前
フェルスタッペン、COTAの凸凹路面は掘り起こしが必要と主張。楽観的なサーキット会長には「僕のマシンに乗せてあげる。歩けなくなるよ」

ボッタス、キャデラック放出の噂も気にせず残りレースに集中。COTAのバンプ問題も気にならない?「10年前から僕の背中はボロボロだ」
F1
F1 F1
アメリカGP
10 時間前
ボッタス、キャデラック放出の噂も気にせず残りレースに集中。COTAのバンプ問題も気にならない?「10年前から僕の背中はボロボロだ」

アプリリア、オーストラリアGP中止に複雑な心境「マルティンは嬉しがるだろうが、ベッツェッキにとっては……」
MotoGP
MGP MotoGP
オーストラリアGP
11 時間前
アプリリア、オーストラリアGP中止に複雑な心境「マルティンは嬉しがるだろうが、ベッツェッキにとっては……」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録