F1 プレシーズンテストinバーレーン
F1分析バーレーンテスト初日編|レッドブル、今季も盤石か? 圧倒的なフェルスタッペンのロングランペース。一方でフェラーリには心配な兆候
バーレーンで始まったF1のプレシーズンテスト。そのロングランペースを見ると、今季もレッドブルとマックス・フェルスタッペンが強さを発揮しそうだ。対抗馬はメルセデス。
田中 健一
編集: 2023/02/24 7:03
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バーレーン・インターナショナル・サーキットで、F1プレシーズンテストが始まった。今年の開幕前テストは僅か3日間のみ。そのため初日から、各チームが精力的に周回を重ねた。そして、早速ロングランを行なったチームも多数いた。
そのロングランを見ると、今年もレッドブルは強そうだ。
2023年F1バーレーンテスト初日:ロングランペース分析
Photo by: Motorsport.com / Japan
レッドブルは初日、午前・午後共にマックス・フェルスタッペンがドライブした。そのフェルスタッペンは、自身の126周目から139周目にかけてC3タイヤを履いてロングランを実施。最後の4周は1分36秒台に落ちたが、それまでは1分35秒台のペースを並べる、圧巻の走りを披露した。
この1分35秒台というペースは、昨年のバーレーンGPでいえばレース終盤のフェルスタッペンのペースと同等かそれ以上。そういう意味では、かなり燃料が軽い状態で走っていたということが想像できる。
2022年のF1バーレーンGPレースペースグラフ
しかしその一方で、既にこの当時と同じかそれ以上の完成度を、今季のレッドブルRB19は達成しているということが伺い知れる。しかも、9周にわたって1分35秒台を連発したという、速いながらデグラデーションが小さいという点も、ライバルにとっては脅威となるだろう。
レッドブルが昨年同様、トップチームの一角にいるのは間違いない。
なおフェルスタッペンは、111周目から120周目にかけても、C3タイヤで連続走行している。この時のペースは、1分35秒台から走り始め、1分36秒台後半まで落ちている。ここから考えれば、当時のフェルスタッペンは少し多めの燃料を搭載していたと考えられる。
このフェルスタッペンの111周目から120周目までと同じようなペースを刻んだのが、メルセデスのルイス・ハミルトンである。ハミルトンは自身の63周目から82周目にかけてロングラン。この時、C1タイヤを履いていた。
C1タイヤは今季のバーレーンGPではハードタイヤに指定されているタイヤ(C2がミディアム、C3がソフトになる予定)。その硬いタイヤを履いている状況では、かなりのハイペースだと言える。タイムシート上ではこの日総合6番手だったハミルトンだが、かなりのペースを持っている可能性が高い。2日目以降のアタックラップに注目だ。
ただ、硬いC1ということは、最も長持ちするタイヤということも言える。にもかかわらず、C3を履いたフェルスタッペンとデグラデーションのレートも同じようなモノであり、デグラデーションが少し大きめかもしれないという想像もできる。
初日2番手タイムを記録し、周囲を驚かせたアストンマーチンのフェルナンド・アロンソも、アタックラップのみならずロングランでも戦闘力を持っていそうだ。アロンソはC3タイヤで複数回ロングランを実施。1分37秒台から1分38秒台のラップタイムを並べた。特に30周目から43周目までは、走り始めこそデグラデーションの傾向が見えるが、1分38秒台に入るとそのペースを最後まで維持した。
メルセデスのハミルトン(C2タイヤ)と、ジョージ・ラッセル(C3プロトタイプタイヤ)も、同じようなペースで走っているシーンがあった。もしアロンソのアストンマーチンが、このメルセデスと同じような燃料を搭載していたとすれば、今季のアストンマーチンはメルセデスに匹敵する、すごいパフォーマンスを秘めているのかもしれない。
心配なのはフェラーリだ。フェラーリは実は、初日にはあまりロングランを行わなかった。その中でシャルル・ルクレールは、C3タイヤで5周の連続走行を行なった。この時のペースは最初こそ1分36秒台だったが、急激にペースが下落。最後には1分38秒台にまで落ちてしまった。
このデグラデーションの値はあまりにも大きく、絶対的なペースがどこにあるとしても、レッドブルやメルセデスに太刀打ちするのは難しそうな状況だ。昨シーズンは、戦略面の失敗などでタイトルを逃したと言われているフェラーリだが、それ以上に弱点だったのはデグラデーションの大きさ。今季もそれを解消するには至っていないのかもしれない。
マクラーレンも同様にデグラデーションが大きく、大きな懸念となるだろう。またアルピーヌは、1発のタイムもさることながら、ロングランのペースも上位には大きく差をつけられた。ただ満タンだっただけ……であればいいのだか。
まだ初日が終わっただけとはいえ、今季のテストは僅か3日間。三味線を弾く余裕などないはずだ。
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