レッドブルのマルコ博士、今季全勝も視野に? 「理論的には不可能……でも12連勝できるとも思っていなかったからね」
レッドブルは先日行なわれたF1ベルギーGPを制したことで、開幕戦からの連勝記録を12とした。レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、考えていた結果を超えていると語った。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、今季ここまで全てのレースを勝っていることについて、「そんな期待はしていなかった」と語った。
先日行なわれたF1ベルギーGPの決勝レースは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。フェルスタッペンはこれで今季10勝目、チームメイトのセルジオ・ペレスも2勝しており、レッドブルは今季ここまで全てのレースを制している。開幕からの12連勝は、F1における新記録だ。
「こんなことは全然考えていなかった。我々はただ、自分たちのマシンを開発しただけだ。逆に、他のチームが良い仕事をしなかったことについては、正直驚いた」
マルコ博士はそう語った。
「メルセデスもフェラーリも、前進することができなかった。だから我々は、先頭を進むことができているのだ」
「後方の勢力図は変化し続けている。ある時はフェラーリ、ある時はマクラーレン……そしてアストンマーチンやメルセデスが後ろにいる時もある」
マルコ博士は、その強さの原動力となっているフェルスタッペンの働きぶりを賞賛しつつも、そのフェルスタッペンを支えるチーム全体が良い仕事をしていると語る。
「マックスは予選で0.8秒もリードした。まだ余力とマージンがあるのが分かる」
そうマルコ博士は言う。
「それと同時に、彼のドライビングがどれほどスマートで、賢いモノだったのかが分かる。彼は全てのオーバーテイクの動きについてよく考えているし、信じられないほど素晴らしくレースの展開を読むことができるんだ」
「それは彼とレースエンジニアの会話からも聞こえてくる。彼が今見せているパフォーマンスは信じられないようなモノだ。しかしそれは、チーム全体にも言えることだ」
「ピットストップが2.5秒よりも遅いことはほとんどない。戦略は問題ないし、これまでのところ技術的な問題も発生していない。つまり、チーム全体が信じられないような仕事をしているんだ」
ベルギーGPでは、フェルスタッペンとその担当エンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼの無線交信も話題となったふたりの関係性については、マルコ博士興味を持っているという。
「私も彼らの無線のメッセージを楽しんでいるよ」
そうマルコ博士は言う。
「それについては、かなりの背景があるんだ。彼らは時々、みなさんが知らないような慣例を持っているんだ。それはとても面白いと思うね」
「マックスの成功には、ランビアーゼの存在が不可欠だ。絶対にね。彼らはお互いを尊敬し合っている。しかし共に気難しい人物だから、それが過剰になってしまうことがある」
今シーズンのF1は、今回のベルギーGPで前半戦を終え、約1ヵ月の夏休みに入った。残りは10戦である。その全てで勝利すれば、史上初のシーズン完全制覇ということになる。
シーズン全勝を達成できる見込みはあるか? そう尋ねると、マルコ博士は次のように語った。
「理論的に考えれば、不可能だろう。レースの週末に、多くのことがうまくいかないという可能性もあるからね」
「でも最初の12レースも、全て勝てるだなんて思っていなかった。だから、今の段階で無理だと言わなければいけない理由などないよ」
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