レッドブル昇格は叶わずも、2024年大活躍した角田裕毅……もっとも印象に残ったシーンは?:読者が選ぶ角田裕毅ベストモーメント2024
motorsport.com日本版の読者の皆様からお寄せいただいた、角田裕毅の2024年ベストモーメント。1位に輝いたシーンは??
Yuki Tsunoda, Visa Cash App RB VCARB 01
写真:: Red Bull Content Pool
2024年のF1で、RBの角田裕毅は30ポイントを獲得。ドライバーズランキングでも12位と自己最高位を更新するなど、様々な見せ場を作った。
motorsport.comでは年末に読者の皆様による投票企画を実施。2024年の角田の、思い出に残ったシーンをお寄せいただいた。その結果を発表! あなたが投票した”角田のベストモーメント”は入っていましたか?
5位:レッドブルRB20をテスト
Yuki Tsunoda, Redbull RB20
写真: Getty Images / Red Bull Content Pool
角田は2021年にF1デビュー。2024年をもって、4年目のシーズンが終わりを告げたということになる。
序盤の3年は、レッドブルのジュニアチームであるアルファタウリやRBのマシンをドライブしてきたものの、シニアチーム……つまりレッドブル・レーシングのマシンをドライブしたことはなかった。
しかし2024年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでレッドブルのマシンを急遽走らせることとなり、その後は台湾でのデモランでも、レッドブルRB8をドライブした。ちなみにグッドウッドでは、当初予定になかったため、ジェットヘルメットでの走行。台湾ではレーシングスーツもレッドブル・レーシングのモノが用意された。
そしてシーズン終了後のアブダビテストで、レッドブルの最新マシンRB20をドライブ。チームに対しても印象的な走りとフィードバックをしたという。当時はセルジオ・ペレスの更迭が決定的と言われ、その後任として角田が起用されるのではという期待も高まったが、それは叶わなかった。
ちなみに裏話をひとつ。このレッドブルのF1マシンのテストドライブの可能性が高まっているのが分かったのは、motorsport.com日本版で行なったHRC渡辺康治社長へのインタビューが最初だった。渡辺社長は10月、我々の取材に対して「チームのパートナーとして、角田をレッドブルのマシンに乗せる、テストで乗せるという強いリクエストを出しています。ホーナー代表と、直接そういう話をしています」と明かしてくれたのだった。
これをmotorspot.com英語版のスタッフに伝え、その真意をホーナー代表に問いただすと、ホーナー代表もそれを認めることとなり、それが全世界に伝わったという経緯があった。
4位:ハンガリーGP決勝1ストップで9位入賞
Yuki Tsunoda, RB F1 Team VCARB 01, Nico Hulkenberg, Haas VF-24
写真: Glenn Dunbar / Motorsport Images
7月下旬のハンガロリンクは当然暑い。そのため基本的な戦略は2ストップであった。
しかし角田は、この厳しいコンディションながら1ストップで走り切ることに成功した。タイヤを徹底的に労り、ペースも極端に落とすことはなかった。
またチームが角田をピットに呼び込むタイミングも抜群だった。角田は70周レースの29周を走り切ったところでピットインしたが、このタイミングが1周でも遅れていたら、ハースのケビン・マグヌッセンに先行されていたはず。そのマグヌッセンに蓋をされていたら、入賞は叶わなかったかもしれない。
3位:雨のサンパウロGP決勝。フルウエットタイヤで激走……しかし!
Yuki Tsunoda, RB F1 Team VCARB 01
写真: Red Bull Content Pool
3位には、雨のサンパウロGP決勝レースがランクイン。
雨の予選で3番グリッドを手にした角田は、引き続き雨が降った決勝でも終始入賞圏内をキープしていた。
しかし徐々にペースが落ち、アルピーヌのエステバン・オコンに抜かれてしまう。ちょうどその頃、ハースのニコ・ヒュルケンベルグがコースアウトしたことでバーチャル・セーフティカーが出動。角田は28周目を走り切ったところでピットに飛び込んだ。
同じタイミングで他の数台もピットインしたが、履いたのはインターミディエイト(浅溝のウエットタイヤ)だった。しかし角田は、フルウエットタイヤを選択。この頃雨量は強まっており、これがドンピシャの選択だった。
角田は1周あたり10秒近く速いペースで前を行くマシンを猛追。このままいけば、首位に立つのも時間の問題であるように思われた。しかし雨が強くなったことでセーフティカー出動となり、その間にウイリアムズのフランコ・コラピントがクラッシュ。赤旗中断となった。
この赤旗中に、まだタイヤを交換していなかったマシンはタイヤを交換することができたため、角田の戦略の旨みは消えてしまった。
しかし優勝さえ見えた走りに、期待が高まった1周と少しだったと言えよう。
2位:F1日本GP決勝10位入賞。神がかり的ピットストップ
Yuki Tsunoda, RB F1 Team VCARB 01
写真: Zak Mauger / Motorsport Images
今年から春開催となったF1日本GP。角田はこのレースで、10位入賞を果たした。角田にとってはこれが、母国での初入賞となった。
このレースで特筆すべきは、ピットでの3台抜きである。22周目、5台のマシンが同時にピットインする。角田はこの時、この5台のうちの4台目を走っていた。
しかしピットアウトした時には、角田がこの中で先頭。なんとピット作業で3台を抜いたのだ。
ただこのピットでの3台抜きは、幸運すぎる状況であったのも事実。角田の目の前でピットインしたマグヌッセン、ボッタス、サージェントの3人は、ピット作業に手間取り、角田よりも2〜3秒失っていたのだ。
実はこのピット作業より秀逸だったのは、レース終盤のペースコントロール。角田はアストンマーティンのランス・ストロールに追いつかれると、ペースを絶妙に落としてこれを抑え続けた。ストロールのマシンは最高速が伸びておらず、要所を押さえておけば抜かれるリスクは少なかったのだ。
抜けないストロール陣営はたまらずピットイン。すると角田は突如ペースを上げ、逃げ切ってみせたのだ。
角田が超冷静な戦いぶりを披露した。そんな鈴鹿での1戦だった。
1位:サンパウロGP予選。自己最高3番グリッド獲得
Top three qualifiers George Russell, Mercedes-AMG F1 Team, pole man Lando Norris, McLaren F1 Team, Yuki Tsunoda, Visa Cash App RB F1 Team
写真: Steven Tee / Motorsport Images
2024年のサンパウロGPは、雨に祟られたために土曜日に実施することができず、決勝日である日曜日の早朝からセッションが行なわれることとなった。
その日曜日の予選も天候は雨となり、レッドブルなど途中で足元をすくわれるマシンもいた中、角田は順調にQ3へと駒を進めた。ただこの予選Q3も2回の赤旗中断と荒れに荒れた。
そして迎えた最終アタック。角田はセクター1では自己ベストタイムを出せず、上位進出は難しいかと思われたが、セクター2と3をまとめて3番手タイムをマーク。予選での自己最高グリッドを更新した。そして予選後、角田はトップ3インタビューに初めて臨んだのだった。
ここでも裏話をひとつ。
このサンパウロGPでは、私と中野信治さんがDAZNで実況解説を務めさせていただいた。でも実は、角田が最終アタックを終えた段階でマクラーレンのランド・ノリスに届かなかった段階で、我々ふたりは悔しがってしまったのだった。
というのも、このノリスのタイムは赤旗中断前に記録されていたものであり、これを更新しない限りは上位はないと思っていたからだ。
しかも前述の通りセクター1は自己ベストではなかったものの、同じタイミングでアタックしていたチームメイトのリアム・ローソンよりも圧倒的に速く、セクター2も速かったため、期待が膨らんでしまっていたのだ。
ノリスはその後タイムを更新。メルセデスのジョージ・ラッセルにも上回られたものの、角田はなんとか3番手に踏みとどまり、落胆が安堵に変わったわけだ。
ただそれ以上に、日本時間土曜日の深夜に予定されていた当初の予選も順延に次ぐ順延、日曜日の予選も赤旗5回……とても疲れたのを覚えています。
なおこれ以外にも、早々にRBの契約延長が決まったこと、日本GP後にお台場で行なわれたカートイベント、「お料理していた可愛いとこ」なんて投票もありました。「大谷よりも人気発言」という投票もありましたが、これはmotorsport.comのインタビューを、他のまとめサイトが湾曲して取り上げたことがそもそもの発端なのです。
我々日本版のリクエストを元に、これもグローバル版のスタッフが「日本では連日大谷翔平ばかりが取り上げられているみたいだけど?」と尋ねた時、角田は次のように語ってくれました。
「日本人ドライバーで、例えば大谷選手のように(日本国内で)大きく取り上げられてきた人はいません。見ていてむず痒いことです」
「でも今世界的にF1自体がすごく人気が高まっているので、日本でもそうなることが当然考えられます。実際、世界的には大谷選手よりも、日本人F1ドライバーの方が有名です。結局、ヨーロッパで大谷選手はあまり知られていないですし、(人気が非常に高いのは)日本やアメリカでのことだと思います」
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