F1 オーストラリアGP

F1分析|今年のF1の勢力図は? フェラーリ&マクラーレン優勢も、レッドブルだってロングランは悪くない:F1オーストラリアGP FP2

F1オーストラリアGP初日のフリー走行2回目、そのロングランペースを分析。アタックラップで後れを取ったレッドブルだが、実情はそれほど悪くなさそうだ。ただ、フェルスタッペンに限った話ではあるが……。

田中 健一

編集: 2025/03/14 11:42

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Max Verstappen, Red Bull Racing

Max Verstappen, Red Bull Racing

写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images

 2025年のF1がオーストラリアGPで開幕。その初日は、フェラーリとマクラーレン勢、さらにはレーシングブルズの速さが目立った。しかしロングランという観点で言えば、レッドブルのマックス・フェルスタッペンも決して悪くないかもしれない。

 F1の週末において、予選・決勝の勢力図を占うために一番重要なのは、これらのセッションに近い時間帯に行なわれるフリー走行2回目(FP2)である。

 今回このFP2でトップタイムを記録したのは、フェラーリのシャルル・ルクレール。これにオスカー・ピアストリとランド・ノリスのマクラーレン勢2台がピタリと続いた。さらには5番手にフェラーリ新加入のルイス・ハミルトンも続いており、これだけ見れば上位争いはマクラーレンvsフェラーリという、昨年のランキング順になっているようにも見える。

 確かに、予選ではその通りかもしれない。しかし重要なのは決勝レース。ここでのレースペースが優れたものでなければ、いかに予選で前にいたとしても、逆転されてしまうことになり得る。

 そのレースペースを見極めるのに役立つのが、FP2の終盤に行なわれることが多い各チームのロングラン走行である。フェラーリ勢とマクラーレン勢はここでミディアムタイヤを履き、10周前後の周回数を連続走行した。

2025年F1開幕戦オーストラリアGP FP2分析

2025年F1開幕戦オーストラリアGP FP2分析

写真: Motorsport.com Japan

 上のグラフが、その時のペースの推移をグラフで示したものだ。グラフの上の方がラップタイムが速く、下が遅いということ。つまり赤線で示したフェラーリと、オレンジ色の線で示したマクラーレンのペースは、周回を重ねていくごとに速くなっていた……つまり燃料を消費し車重が軽くなるに従ってペースが上がっていたわけだ。

 ただペースの上がり幅の角度は、シャルル・ルクレールの方がマクラーレン勢よりも良い。つまり、決勝レースでのペースは、フェラーリの方が優勢である可能性がある。

 またこの2チームの争いに加わってきそうなマシンが1台ある。それがマックス・フェルスタッペンのレッドブルだ。

 レッドブルは、フェルスタッペンとリアム・ローソンのふたりが、グリップが不足していることを訴えている。その結果、アタックラップではフェルスタッペンをもってしても7番手だった。しかしレースペースのレベルはマクラーレンやフェラーリと同等であり、ペースの上がり幅はこの2チームよりも良い。

 フェルスタッペンはこのロングランに出かける直前、ガレージで長い時間過ごした。その間にセッティングを変更し、その効果が出たということなのかもしれない。

 なおチームメイトのローソンは、アタックラップだけでなくロングランでもかなり低調。正直言って全車中最低レベルである。2日目までに何らかの改善策を見つけられないと、苦いレッドブルデビュー戦になってしまうかもしれない。燃料搭載量がかなり重かったというのなら話は別だが。

 メルセデスも上位勢に匹敵するペースでロングランをしたが、実は2台ともハードタイヤでの走行だった。しかしそのペースの傾向は、ミディアムでロングランを行なったフェラーリやマクラーレン同等。つまりメルセデスがミディアムを履いた時には、もう少しデグラデーション(性能劣化)が大きい……つまりペースの上がり幅が小さいはずだと考えられる。それを踏まえれば、メルセデスは割り引いて考える必要があるかもしれない。

 メルセデスと同等かそれ以上かもしれないと思えるのが、ウイリアムズ勢である。ウイリアムズはテストの時点から好調な走りを見せていたが、今回のFP2での走行も堅実であり、本物である可能性が高そうだ。

 その後方は大混戦の様相。レーシングブルズ、アストンマーティン、アルピーヌ、ザウバーあたりが、同じようなペースで走った。ペース推移も実によく似た傾向であり、ロングランペースで優劣をつけるのは難しい。

 なおこのうちザウバーは、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトのロングラン時のパフォーマンスには、明確な差がありそう(ヒュルケンベルグの方が速そう)に見える。

 ロングランで最も厳しそうに見えたのはハース。オリバー・ベアマンがFP1でクラッシュした影響でFP2を走れなかったため、エステバン・オコンが孤軍奮闘の形となった。そのオコンでも、全車中最低レベルである。

 なお、アルピーヌのピエール・ガスリーだけが、ソフトタイヤでのロングランを行なった。ただデグラデーションが大きいようで、走れば走るほどペースが下落……1周あたり0.264秒も遅くなっていた。これでは、決勝レースで使うのは難しいだろう。

 それを考えると、ミディアムタイヤとハードタイヤを使う1ストップ戦略が主流となるだろう。ピレリのチーフエンジニアであるシモーネ・ベッラも、ミディアムとハードの1ストップが「絶対的に競争力のあるオプションだと思われる」とプレスリリースに語っていた。

 ただ決勝日は雨の予報が出ており、その予報通りに雨が降れば、一体どんなレースになるのか……予測は困難である。

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