F1 日本GP

ホンダ、FIAのV10回帰論への反応を保留。HRC渡辺社長「まだ細かい内容を聞いていないので、言えることはない。ただ電動技術は重要」

F1ではV10エンジンへの回帰論が飛び出し、ここ最近の話題の中心になっている。ホンダはこのV10回帰についてどう考えているのか? HRCの渡辺康治社長に尋ねた。

田中 健一

編集: 2025/04/03 5:46

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Koji Watanabe, HRC

Koji Watanabe, HRC

写真:: Motorsport.com / Japan

 ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は、FIAが検討中と伝えられているV10への回帰論について、現時点ではその詳細が分かっておらず、コメントできる段階ではないと語った。また、近日中にパワーユニット(PU)メーカー各社を招いての会議が行なわれる予定だとも明かした。

 FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は今年、SNSでF1にV10エンジンを復活させる可能性を検討していると投稿した。これが端を発する形となり、各方面でV10エンジンの復帰に関する賛否が盛んに議論されている。

 V10エンジンへの回帰を検討することになった要因のひとつは、現行レギュレーション下でのPU開発コストがあまりにも高価すぎるということがある。V10にすれば比較的安価にF1用のエンジンを作ることができると、FIAは考えているのだ。また2026年からF1での使用が義務付けられている持続可能燃料が普及すれば、エネルギー効率の良いハイブリッドPUにする必要性はないだろうという考えもある。

 ただこれは、自動車メーカーとしては容認できないことかもしれない。2026年からの新しいレギュレーション下でのPUは、持続可能燃料と電動技術の開発にも役立てることができる。それが故に、アウディがF1参戦を決め、ホンダが復帰する後押しともなったのだ。

 そのためアウディや、現在参戦中のメルセデスなどが、V10導入に否定的な見方をしている。

 では、来季からF1に正式復帰するホンダはどうか? HRCの渡辺社長に尋ねると、次のように語った。

「FIAが、自然吸気V10エンジンを2028年から導入したいという意志を持っているのは認識しています」

 そう渡辺社長は語る。

「しかし現時点ではまだ、FIAから直接細かいことを聞いているわけではありません。FIAが主催し、PUメーカーも入っての会議が、別途設定されると思います。ですので、まずはそこで議論したいですね」

「ですので現時点では、この件について何かコメントすることはありません」

 さらに渡辺社長は、次のように続けた。

「どういうことをやりたいのか、具体的に仰っていただいて、それをベースにちゃんと議論をしたいと思っています。その場には我々も、2026年からのPUメーカーとして参加して、然るべき意見を言いたいと思っています」

 その会合は、そう遠くない将来に行なわれるはずだと示唆する渡辺社長。ただ、ホンダにとってF1に電動の技術があるのは重要だとも語った。

「少なくとも、我々がF1に再参戦する理由は電動モーター。そこがきっかけにはなっています」

 F1の将来はハイブリッドPUなのか、あるいは自然吸気のV10エンジンになるのか? その行く末はしばし注目する必要がありそうだ。

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