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F1エンジン圧縮比問題、今年の夏に解決か? 計測方法の変更を求める案が提出……PUメーカーとFIA、FOMが投票へ

F1のエンジン圧縮比に関する検査が、常温時だけでなく、130℃というコンディションでも計測される形に、今年の8月1日から変更されることが検討されている。これにより、圧縮比に関する”トリック”を封じることが目指されている。

Filip Cleeren

Filip Cleeren

編集: 2026/02/19 3:02

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George Russell, Mercedes

 F1に参戦する5つのパワーユニット(PU)メーカーは、エンジン圧縮比の測定方法の見直し案について投票を行なう予定で、ここで承認されれば、今年の夏休み期間中から、測定方法が変更される可能性がある。

 2026年のF1のPU規則では、エンジンの圧縮比が昨年までの18:1から16:1に引き下げられた。ただこの圧縮比は、エンジンが停止している常温のコンディションで測定されていたもの。マシンが走行し、エンジンが高温になった際の素材の膨張については考慮されていない。

 メルセデスがこの点を突き、エンジンの温度が上がり、素材が膨張した時に圧縮比を引き上げる策を見出し、それを実際に使用しているとされている。これにより、エンジンの出力を引き上げているというのだ。

 この噂が明るみに出ると、他のPUメーカーは懸念を表明。FIAに対し、圧縮比の測定方法を変更するよう求めてきた。もし圧縮比の測定方法が変更されれば、メルセデスとしては対処を強いられ、当然PUとしてのパフォーマンスは落ちるはず。その結果、メルセデスはもちろん、同社のPUを使うマクラーレン、ウイリアムズ、アルピーヌも大きな打撃を受けるだろう。

 ただこの変更については、猶予期間が設けられることになるかもしれない。現在提案されている案のひとつは、2026年の8月1日から、圧縮比の検査が常温時だけでなく、130℃になった時にも調べられるようにするというものだ。この案の採択は、PUメーカーの投票によって決められることとなり、10日以内に結論が出ると、FIAは発表している。

 情報筋によれば、PUメーカーには、対面での会議を改めて開催する代わりに、オンラインでの投票期間が与えられることになったという。これが、前述の”10日”という期限の根拠となっているようだ。

 この投票には、5つのPUメーカーだけでなく、FIAとFOMも参加することになり、4つのメーカーとFIA、FOMの賛成が揃った場合にのみ、前述の計測方法の変更案が施行されることになる。

 FIAはこの件について、次のような声明を発表している。

「ここ数週間、数ヵ月にわたって、FIAとPUメーカーは協力して、圧縮比が常温から動作温度へとどのように変化するかを、定量化する手法を共同で開発してきた。このアプローチの妥当性確認を経て、2026年8月1日以降は、圧縮比の上限に対する適合性を、常温の条件だけでなく、130℃という代表的な作動温度においても証明することを義務付ける提案が提出された」

「この案は現在PUメーカーに付議されており、結果は今後10日以内に出る見込みだ。結果は追って公表される予定だ」

「なお、他の全てのF1レギュレーション変更と同様に、いかなる改定も最終的にはFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の承認を受けなければならない」

 FIAは、論争が加熱することを避けるべく、この問題には早期に終止符を打ちたいと考えてきた。ただちに測定方法を変更にしてしまえばいいという意見もあったが、そうなった場合にはメルセデス製PUを搭載するチームが開幕戦に出走できないという状況が生じてしまう可能性もあった。

 また、メルセデスが採ったとされる手法は、型破りではあるものの、レギュレーションの解釈という面では合法とも言える。それによって生じた騒動の多さにも、不満の声が挙がっている。

 なおメルセデスのPUを使うウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表は、この圧縮比のトリックは、特段大きな差を生むようなモノではないと語っていた。

「おそらく、それがどれほど重大なことなのか、誤解されていると思う」

「皆がなぜこの件について注目していたのかは理解できるが、今回のチャンピオンシップにおいて、それは大した問題ではない」

 また新生レッドブル・フォード・パワートレインズのPUを使うレッドブルのローレン・メキーズ代表は、計測方法がどうなっても構わないが、明確化することは重要だと唱える。

「我々はこの件が雑音だとは思っていない。明確化することが必要だと考えているんだ」

 メキーズ代表はそう語った。

「事態が左に転じようが右に転じようが、我々はストレスを感じていない。しかし何ができて何ができないのか、それを明確化する必要がある」

「まだ初期段階であることは確かだが、どんな小さな差であっても、競争上の優位性が大きな違いを生むようになるのは時間の問題だ。だからこそ我々は、明確さを求めている」

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