36年ぶり復活のF1オランダGP、バンク化された”最終コーナーでのDRS使用”は見送りに

ザントフールトで復活するF1オランダGPは、FIAが最終コーナーでのDRS使用を避けたため、当初の予定よりもオーバーテイクが困難なものになりそうだ。

36年ぶり復活のF1オランダGP、バンク化された”最終コーナーでのDRS使用”は見送りに

 1985年以来、36年ぶりに開催されるF1オランダGP。舞台であるザントフールト・サーキットはオーバーテイクを促進するため、最終コーナーがバンク化され、ここでのDRS使用も想定されていた。しかし復活初年度である今季、バンクでのDRS使用は見送られた。

 ザントフールトは狭く、オーバーテイクのポイントが非常に限られたレイアウトのサーキットだった。F1上層部はオランダGP復活に伴い、最終コーナーなどにバンクを設けることで全開区間を増やし、オーバーテイク促進を目指した。

 特に最終コーナーのバンク角は18度にも及び、DRSを開けたまま全開で走行できるように設定された。コンピューター・シミュレーションによると、678メートルのストレートに加え、全開区間が340メートル増えたようだ。

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 しかし今季のオランダGPでは、FIAは安全策を採り、DRSをコーナー後にのみ開放できるよう設定するという。

 元F1ドライバーであり、オランダGPのスポーティングディレクターであるヤン・ラマースは、9月1日(水曜日)に次のように語った。

「これはFIAの決定だ。彼らは今年の状況をみて、実際にデータを収集したいと考えている」

「彼らはリスクを冒していない。36年ぶりの開催だから、それも理解できる」

 F1のビークルパフォーマンス部門の責任者であり、サーキットデザインの作成やテストを行なう部門の責任者でもあるクレイグ・ウィルソンは、バンクのアイデアを現実のものとするために重要な役割を果たした。

 F1の前レースディレクターであるチャーリー・ホワイティングが、コーナーのバンク化について最初のアイデアを出し、ウィルソンのチームが機能すると思われるコンセプトをまとめたのだ。

 昨年、ウィルソンはバンク化の経緯について「あるコメントが返ってきて、『バンクを作ることはできないだろうか』と言われたんだ」と語っている。

「最終コーナー後にDRSを開くのではなく、最終コーナーでDRSを開くことができないかというコンセプトで、どの程度のバンクが必要なのかを考えてみたのだ」

「そして、シミュレーションを行なった結果、『よし、これを実現するには最低でもこのレベルのバンクが必要だ』という結論に達した」

「車体の安定性と空力的な損失の観点から評価した結果、うまくいきそうだと判断した。あとは物理的に実現できるのかどうかだった」

「ザントフールトのチームは、何人かの人と話をして帰ってきて、『できる、できると思う、ぜひやりたい』と言ってくれた」

「そこで我々は、FIAと話し合い『我々はこういうことを考えているが、あなた方はそれでいいか?』と伝えた。彼らは様々な数値を検討し、他の要素も含めて検討してくれた」

「プロセスとしては、適切な人々が集まり、実際に解決策を導き出すことができた。そして、その状況に対してかなりユニークな解決策を導き出すことができたのだ」

 ターン1が実質的に唯一のオーバーテイクポイントになるのではないかと言われているザントフールト。F1復帰初年度は、当初の想定よりもオーバーテイクが難しくなり、より予選が重要になったと言えるだろう。

 
 

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