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ピレリ、2026年に向けてC6タイヤの改善を目指す? 今季初投入の市街地向けタイヤ、現状は”使いづらい”状態

ピレリは、今季投入した最も柔らかいコンパウンドであるC6タイヤについて、2026年に向けて大幅に変更することを考えているようだ。

Pirelli tyres in the paddock

 F1にタイヤを供給しているピレリは、今季からストリートコースやタイヤへの負荷が少ないコース用に設計したC6タイヤを投入したが、テストを経て来季に向けて大幅に変更を行なうようだ。

 ピレリは、戦略的な選択肢を広げるためにも、これまで以上にソフトなコンパウンドのタイヤを開発。特に昨年は1ストップのレースが多かった中で、主にストリートサーキットでのレースに使用するためにC6タイヤが生み出された。

 しかしピレリは、エミリア・ロマーニャGPにもC6タイヤを持ち込むという”冒険”をした。エミリア・ロマーニャGPの舞台であるイモラは、当初C6の使用が想定されていたコースではなかったが、新しいコンパウンドの限界と利点を理解するためのテストベッドとされたのだ。

 この影響でハードタイヤがC4、ミディアムタイヤがC5となったこともあり、レースでは戦略に選択肢が生まれ、1ストップと2ストップで分かれることになった。

Max Verstappen, Red Bull Racing

Max Verstappen, Red Bull Racing

Foto di: Malcolm Griffiths / Formula 1 via Getty Images

 しかしC6タイヤは予選ですら扱いが難しく、ドライバーからの評価は賛否両論。一部のドライバーは、フライングラップでC6からピークグリップを引き出すのに苦労し、予選Q3でもミディアムタイヤを選ぶほどだった。この問題は同じくC6タイヤが使われたカナダでも再発し、ポールシッターのジョージ・ラッセル(メルセデス)もC6タイヤを敬遠したひとりだった。

 こうしたデータを踏まえ、ピレリは今季残りのレースでC6タイヤが使われるのはアゼルバイジャンGPのみにすると決定した。

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■ラスベガスGPでC6タイヤが使用されない理由

 シンガポールとラスベガスの市街地コースでは、昨年と同じC3-C4-C5コンパウンドの組み合わせが採用され、C6は使用されない。ただ、シンガポールGPでC6を使用しないという決定は驚くべきものではない。シンガポールのコースはトラクション面でタイヤに非常に過酷なため、C6タイヤを使うメリットがないのだ。

 しかし、ラスベガスでの選択には興味深い理由がいくつかある。当初ピレリはC6タイヤの投入候補地にラスベガスを含めていた。最もタイヤに対する要求が低いコースのひとつだからだ。だがデータを分析した結果、グレイニング(ささくれ摩耗)の問題が起きる可能性があるため、断念されたようだ。

A team member of the Haas F1 Team with a Pirelli tyre

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写真: Andy Hone / Motorsport Images

「ラスベガスについては、昨年と同じ組み合わせ(C3-C4-C5)を維持することにした。当初はC6を持ち込む予定だったが、シーズン前半の分析結果を踏まえ、C6を使用したラスベガスのレースではC6がグレイニングの影響をさらに受けやすい可能性があると考えた」

 ピレリのチーフエンジニア、シモーネ・ベッラはそう説明した。

「すでに1回または2回のピットストップに分かれるレースだったから、このレースには興味を惹く要素を追加する必要はなかった。近年、ラスベガスのレースは良好だったため、C6を持ち込む理由がなかった」

 昨年の段階ですでに、ラスベガスではドライバーたちが適切にマネジメントできなかった場合、C5タイヤはグレイニングに苦しむ兆候があった。さらにソフトなコンパウンドになった場合、さらに深刻な問題を引き起こす可能性があったのだ。

「グリップ条件が適切でグレイニングが少なければ、C6は機能する可能性がある。温度が低く、その使用範囲がこれらの条件に適しているためだ」

 そうベッラは付け加えた。

「しかしラスベガスは、砂や塵でトラックが汚れるため、摩耗が非常に高くなったり、グレイニングが深刻になるリスクを冒す理由はないんだ」

George Russell, Mercedes F1 W15, Carlos Sainz, Ferrari SF-24, Pierre Gasly, Alpine A524, alla partenza della gara

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Foto di: Glenn Dunbar / Motorsport Images

■2026年のC6タイヤはもっと使いやすくなる?

 ピレリは来年向けのタイヤ開発を長期間にわたって進めており、チームと共同でテストを実施してきた。ホモロゲーション対象となっているタイヤの内部構造を決定した後、ピレリはFIAに最終仕様を提出するまでの数ヵ月間、コンパウンドの開発に完全に集中することになる。

 C6タイヤの改善にも焦点があてられる。C5と差別化するためにも今年使用されたコンパウンドと比べてグリップ向上を目指すが、一部のチームにとってそのポテンシャルを最大限に引き出すのが難しい点も課題だ。

「我々は2026年用のC6をレンジに収めるよう取り組んでいる。目標は今年のようなC6ではなく、C5と比較して実際にラップタイムの差を生み出しつつ、管理しやすく、低デグラデーションのコースにも適したタイヤだ」

「C6を検証する場合、モナコが主要な候補地となるだろう。現時点では特定のレースに焦点を当てていないが、デグラデーション目標の達成に取り組んでいる」

 開発の基本的な考え方は、機能するウインドウを拡大することだが、C5タイヤとの性能差を拡大することも重要だ。現在は1周0.2秒ほどだとされている差を少なくとも0.5秒ほどまで広げることができれば、C6タイヤを使う意味も出てくるだろう。

 ただ、2026年のレギュレーション変更でタイヤのサイズも変わるため、ピレリは新しいサイズのタイヤをうまく機能させることが至上命題。またウエットタイヤの開発も課題であり、やるべきことが山積みとなっている状態だ。

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