F1 モナコGP

F1のパワーユニット規則変更が合意。「60:40」の出力比目指し2027年から段階的な変化へ

FIAは、2027年以降からパワーユニットにおけるエンジンと電動モーターの出力比を変更することで、F1とチーム側との間で合意が成立したと明かした。

Filip Cleeren

Filip Cleeren

公開日時: 2026/06/11 1:12

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Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

写真:: Erik Junius

 FIAは、以前から話し合いが進められていたF1のパワーユニット(PU)における出力比を変更することで合意に達したことを発表した。

 2026年に導入されたF1新レギュレーションでは、PUにおけるエンジンと電動モーターの出力比がほぼ均等になるという、大きな変化があった。ただシーズン開幕後はこのこの新規則への懸念が高まり、出力比を変更することが検討されてきた。

 6月10日、FIAは2027年からエンジンの出力を引き上げて、エンジンと電動モーターの出力比を60:40の割合に段階的に変更していくことで合意したと明かした。

 具体的な動きとしては、2027年からは燃料流量を5%増加させ、エンジン出力を現在の400kWから420kWに増加させる。同時に、電動モーターの最大出力を350kWから300kWへと低下させる。なおオーバーテイクモードでの出力は350kWのままだ。また最大エネルギー回生量は250kWから375kWに引き上げられる。これにより、2027年の出力比は58:42へと変化することになる。

 2028年からはエンジンの燃料流量が13%増加され、エンジンの出力が450kWに引き上げられ、電動モーターとの出力比率が60:40となる。こうした段階的な変化とされたのはPUメーカーの準備期間を確保するためだ。なお2028年からは最大エネルギー回生量が400kWに引き上げられる予定だが、最大出力はオーバーテイクモードも含めて維持される。

The Red Bull power unit

The Red Bull power unit

Photo by: AG Photo

 またFIAは、パワーユニットメーカーがこの変更に対応ができるように、財務レギュレーションにも小規模な修正を加えたと付け加えている。変更案は、6月23日に行なわれるFIA世界モータースポーツ評議会に提出され、承認を受ける必要がある。

 FIAは声明で次のように述べた。

「2026年F1レギュレーションは、FIA、FOM、チーム、OEM、自動車メーカー、そしてパワーユニットメーカーとの緊密な協力のもとで策定され、合意された」

「今回の修正は、この協力関係が継続していることを示すものであり、すべての関係者が共同で規則の枠組みを改善し、特定された運用上の課題に対処するために取り組んだ結果だ」

 2026年の新レギュレーションはレース中のバトルを増加させた一方で、マシン同士の接近速度の差が大きくなり、安全面への懸念が生じていた。そしてドライバーたちから最も多く寄せられていた不満は、コックピット内での作業量の多さと、過度なエネルギーマネジメントをしなければいけないということだった。予選で今までのような全力のアタックを行なうことが難しくなっていたことにも、多く不満の声が上がった。

 ただメーカー間でも意見は分かれていた。メルセデスやレッドブル・フォード・パワートレインズは、2027年から大幅な変更を行なうことを望んでいた。一方で、アウディやフェラーリは、それに伴う開発リソースや短すぎる準備期間に懸念を示していた。

 最終的にまとまった案は妥協案となり、2026年規則を一度に大改訂するのではなく、段階的に微調整していく形となった。

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