F1、アンドレッティの参入計画を歓迎せず? 「F1とFIAの両方が承認することが必要だ」と釘刺す声明発表

F1は、キャデラックと共にF1に参戦すると発表したアンドレッティの計画について諸手を挙げて歓迎しているわけではなく、決定はFIAだけに委ねられるものではないと主張する。

Michael Andretti, Andretti Autosport

 アンドレッティ・グローバルは1月5日、ゼネラル・モータース(GM)傘下のキャデラックと提携して、将来F1に参戦することを目指すと発表した。ただこれについてF1は、参入には「F1とFIAの両方が合意することが必要だ」と主張している。

 アンドレッティのF1参戦表明は、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長がSNSで、新チームのF1参入についてFIA内で話し合いが行なわれていることを明かしてから3日後に行なわれたため、既にFIAはこの計画を後押ししていると見ることもできる。

 キャデラックと提携できることは、アンドレッティにとっては非常に重要なことであると言える。しかしながらF1は、いかに有名メーカーと組むことになったとしても、定められたプロセスに従う必要があるとする声明を発表。長期的に参戦を続けられることを証明する必要があると語った。

「現時点で、F1に参入するプロジェクトには多くの関心が寄せられている。目に見えないところで、多くの話し合いが続いているのだ」

 そうF1は声明で語った。

「我々は皆、このチャンピオンシップが信頼できる安定したものであり続けることを望んでいる。新規参入チームに対する要求は全て、関連する全ての利害関係者によって、その目的を満たすための基準に基づいて評価されるのだ」

「新規参入をする場合には、F1とFIAの両方の同意が必要となる」

 F1は他の参戦を目指す団体について名前を明かしていない。しかし、昨年末にはフォードがレッドブルと提携する可能性を検討しているという噂が広がり、さらに韓国のヒョンデもF1参戦を検討しているのではないかと言われている。

 アンドレッティ/キャデラックがいつからF1に挑むことを考えているのか、それはまだ明らかにはされていないものの、新レギュレーションが導入される2026年よりも前にはならないだろうというのが大方の見方だ。

 FIAのスレイエム会長は、アンドレッティ参入表明のニュースを歓迎したが、エントリーが受け入れられるかどうかの結論を出すまでには、何ヵ月も議論を行なう必要があると語った。

「GM/キャデラックとアンドレッティのような象徴的なふたつのブランドから関心を持ってもらえることは、とても喜ばしいことだ」

「このエントリー表明は、すでにアウディがエントリーを行なったFIAの2026年パワーユニット(PU)レギュレーションが、大いに受け入れられたことに基づいている」

「参戦を受け入れるかどうかの決断を行なうプロセスは、FIAの厳格な手順に従うため、数ヵ月かかるだろう」

 アンドレッティは、ライバルチームやF1が参戦を歓迎していないことを認識しているものの、スレイエムFIA会長が歓迎していることが、難しい壁を越えるのに役立つと信じている。

「そうなると我々は信じている。結局F1は、FIAのシリーズなんだからね」

 アンドレッティの会長兼CEOのマイケル・アンドレッティはそう語った。

「会長は、少なくともグリッド上に11番目のチームを迎え入れることを強く望んでいることを明確に示した。彼はレーサーであるし、シリーズ自体にとってそれが重要であることを理解している」

「我々は非常に自信を持っている。キャデラックとの素晴らしいパートナーシップにより、全てのチェック項目をクリアし、すぐに参戦を開始できる非常に良いチャンスがあると思う」

 他に参加を表明するチームや団体があったとしても、チームには参戦枠を確保する上で必要なモノが全て備わっているとアンドレッティは語った。

「私はそれを1000%信じている」

「我々は、F1に参戦する上で必要なことを全てチェックしたと信じている。そして、そこに到達する上で、ライバルよりも確実に前にいると感じているんだ。だから、グリッドに並ぶことができると大いに確信しているよ」

 
関連ニュース:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 ホンダPUが有力候補? アンドレッティ・キャデラック、すでに「あるPUメーカーと合意」
次の記事 2023年は“F1浪人”のリカルド。下位チーム覚悟でレギュラーシートにしがみつかなかった理由はアルボンには分かる?

Top Comments

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

エディション

日本 日本