F1
今年は“候補者”4人……誰かが餌食に? カナダGPの名所『チャンピオンズ・ウォール』の由来とは
開催が迫る2022年のカナダGP。ジル・ビルヌーブ・サーキットの最終コーナーのウォールは『The Wall of Champions(チャンピオンの壁)』とも呼ばれるが、そのきっかけとなったのは1999年のレースだった。
公開日時: 2022/06/15 22:44
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コロナ禍の影響でしばらく開催されていなかったF1カナダGPが、2019年以来3年ぶりの開催を迎える。舞台となるジル・ビルヌーブ・サーキットと言えば、最終シケインを立ち上がった先にあるアウト側のウォールが『チャンピオンズ・ウォール(The Wall of Champions)』と呼ばれており、名所のひとつとなっている。
なぜ“チャンピオンズ・ウォール”と呼ばれるようになったのか? そのきっかけは、1999年に行なわれたレースにある。
この年のカナダGPは、フェラーリのミハエル・シューマッハーが予選でポールポジションを獲得し、ミカ・ハッキネン(マクラーレン)の開幕からの連続ポール記録を5でストップさせた。シューマッハーは決勝でもトップを快走していたが、29周目にアクシデントは起きた。
シューマッハーは最終シケインでコントロールを乱し、アウト側のウォールにクラッシュしてしまったのだ。ステアリングを叩いて悔しさをあらわにしたシューマッハーは、後に自身のミスによるクラッシュであると認めている。
実はこのウォールには、シューマッハーのクラッシュ前後にも“犠牲者”が出ていた。まず最初にウォールにヒットしたのは、ジョーダンのデイモン・ヒル。テールスライドして右のリヤホイールをぶつけてしまい、リタイアとなった。そしてシューマッハーのクラッシュから5周後にも、BARのジャック・ビルヌーブが同じ場所でコントロールを失い、フロントからウォールに突っ込んでしまった。
Damon Hill, Jordan Mugen
Photo by: Sutton Images
当時このウォールには『ケベックにようこそ』と書かれていたが、まさに手荒な歓迎を受けた3人。彼らの共通点は、皆F1ワールドチャンピオン経験者ということ。ここから“チャンピオンズ・ウォール”と呼ばれるようになったのだ。
Jacques Villeneuve, British American Racing
Photo by: Sutton Images
チャンピオンズ・ウォールの手前の最終シケインは、他のサーキットのシケインよりも比較的進入速度が高速であり、出来るだけスピードを殺さないように、アウト側のウォールギリギリまでコースをめいっぱい使ってホームストレートを立ち上がっていく。そういった特性もあり、少しでもラインを外したり縁石に乗りすぎてしまうとウォールにヒットしてしまうのだ。1999年のレースの後も、2011年に当時レッドブルのセバスチャン・ベッテルがクラッシュするなど、チャンピオンが飲み込まれるケースが散見される。
今年のレースに挑むチャンピオン経験者は4人。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、そしてベッテル(アストンマーチン)だ。彼らがウォールの犠牲になることはあるのか……そういったところも注目しながら見るのもひとつかもしれない。
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