SC中、ルクレールとサインツJr.の車間をあけるよう要求したフェラーリ「無理なお願いだった」とビノット代表

フェラーリのマッティア・ビノット代表は、カルロス・サインツJr.がセーフティカー出動時にシャルル・ルクレールと十分な車間をあけることは「おそらく無理だった」と認めた。

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 F1イギリスGPのレース終盤には、フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.がワンツー体制を築いていたが、トップのルクレールは窮地に立たされていた。セーフティカー出動で各車のギャップが縮まる中、後続のマシンがピットインしてフレッシュタイヤに交換していた一方で、ステイアウトしたルクレールは使い古したタイヤで追撃を耐える必要があったのだ。

 レースが再スタートされると、サインツJr.はルクレールを交わしてトップでチェッカー。ルクレールは後続のセルジオ・ペレス(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)にも抜かれて4位でのフィニッシュとなった。

 セーフティカーランが終了するタイミングで、フェラーリはサインツJr.に対して、ルクレールから10台分ほど離れるよう要求した。そうすることで、ペースに劣るルクレールを後続から少しでも守ろうと考えたのだ。

 しかしサインツJr.は無線でそれを拒否。後ろに控えるハミルトンからプレッシャーを受けているとして、次のように訴えた。

「お願いだから、そういうことを言わないでくれ。お願いだ。僕だってプレッシャーをかけられているんだ」

 フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットはこれについて、後続のマシンがフレッシュなソフトタイヤでアドバンテージを持っていることを踏まえると、リスタートはルクレールにとって困難なものになると考えたため、サインツJr.にあのような指示を送ったと語ったが、10台分というギャップを作るのは簡単ではなかっただろうとも認識している。

「我々は(サインツJr.を)完全に信頼しているし、彼が自分のためだけでなく、チームのためにもベストを尽くしてくれることは分かっている」

「知っての通り、彼はその前にポジションスワップに応じてくれて、それを証明している。シャルルと比べて早いタイミングで最初のピットストップを行なうということも、何の議論もなく実行してくれた。彼はチーム、そして我々のやり方を信頼してくれていているからだ」

「だから私は満足している。彼はベストを尽くしたと思うし、シャルルに対して間隔を作るのはおそらく無理だったと思う」

「彼はここシルバーストンでのフェラーリの勝利のためにベストを尽くしてくれたのだ」

 一方のサインツJr.もレース後に、この件について説明。自身が車間をあけてしまうとルクレールのスリップストリームを使えなくなってしまい、結果的にハミルトンがフェラーリを2台とも攻略してしまうのではないかと心配していたと語った。

「僕はあの時、おそらく今回一番速いであろう男が後ろにいるんだと説明しようとしていた」

「僕が10メートル下がれば、スリップストリームを少し失うことになるだろう。そうなれば、彼(ハミルトン)が僕をパスした場合、シャルルもやられてしまう」

「だからできるだけ早くトップに立とうと思ったんだ。ソフトタイヤのグリップを活かしつつ、彼(ルクレール)のレースになるべく影響を与えないようにと思っていた」

「僕はチームに『なんとかできるだけクリーンにやるから任せてくれ』と言った。そしてシャルルも2番手で留まるためにベストな仕事をした。ドライバーとして思うこともあるし、チームが納得のいかないことを言うこともあるけど、本当にチームのことを信用しているからこそ、自分にできることをやるだけなんだ」

「とにかく僕はチームを信頼しているし、今回はとても素晴らしいレースができた。今回のシナリオで分かるように、僕たちはお互いを信頼している」

 
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