フェラーリ、直線スピード不足に悩む「昨年ほどエンジンが強力じゃない」
フェラーリは、今季のパワーユニットが昨年ほど強力ではないことを認め、ライバルに対する遅れを取り戻そうとしている。


2020年シーズンのF1を戦うフェラーリの新車『SF1000』。プレシーズンテストではコーナリングにおけるポテンシャルが改善したように思われるが、トップスピードの点ではライバルたちと比べて劣っていることが明らかとなった。
昨年はストレートでの速さが、フェラーリにとって大きなアドバンテージとなっていた。しかしチーム代表のマッティア・ビノットは、今季はパワーユニット(PU)の性能とマシンの空気抵抗が大きいことが組み合わさり、遅れにつながっていると語った。
motorsport.comが、フェラーリの直線パフォーマンスが低いことについて、最もうまく説明できる原因は何なのかと訊くと、ビノットは次のように答えた。
「パワーとエンジンの全体的なパフォーマンスに関しては、昨年ほど強くはないと思う。我々は信頼性の向上に集中していたが、それが最終的にパフォーマンスを妥協する結果となった」
「しかしドラッグ(空気抵抗)は速度にも大きく影響がする。より速いスピードを求める時には、ドラッグとエンジンパワーの関係を考える必要がある。将来的には両方について作業する事は間違いない」
「ドラッグは、PUと比べて比較的早く対処できる可能性がある。PUの改善には、2基目のPUを待つ必要がある」
2019年は、フェラーリPUの合法性に関して疑惑が生じ、FIAが何度も検査を行なっていた。しかしフェラーリは違反行為をしていると明らかになった事はなく、正式に抗議が出されたこともなかった。
そんな中、FIAは2月28日に声明を出し、内容は非公開ながらフェラーリと和解したと発表している。
フェラーリはPUのポテンシャルを隠しているのかと訊かれたビノットは、次のように述べている。
「我々は隠してなどいない。それが我々の真のパフォーマンスだ。ドラッグとパワー不足の影響を切り分けるのは難しいと思うが、他のライバルに比べて確かにスピードが落ちている」
「ドラッグの影響もあると思うし、我々が実施している信頼性プログラムも影響していると思う」
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