フェラーリにとってレッドブルのセットアップは”一考の価値アリ”? 分かれたダウンフォース戦略
フェラーリはF1サウジアラビアGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンに敗北した結果、ダウンフォース量の選択について詳細な分析を行なうだけの価値があると考えている。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
F1第2戦サウジアラビアGPは、フェラーリのシャルル・ルクレールとレッドブルのマックス・フェルスタッペンが一騎打ちとなり、最終的にフェルスタッペンが優勝を果たした。
このふたりは同じようなラップタイムを刻んでいた。ただセクションごとのパフォーマンスには差異があり、フェラーリは今回のレースからダウンフォースレベルの選択についてより分析を行なうことが有益だと考えている。
フェラーリはより大きなダウンフォースを得る方向を選択。加速と低中速コーナーで優れたパフォーマンスを発揮していた。一方でレッドブルはダウンフォースを削る方向を選んでおり、最高速度の面でフェラーリを凌駕していた。
そしてレース終盤の戦いにおいて、フェルスタッペンがルクレールを追い抜くチャンスを与えたのは、このストレートでのアドバンテージだった。
フェラーリ代表のマッティア・ビノットは、タイヤの劣化の面でもサウジアラビアGPではダウンフォースを高く保つことが役立つと考えていた。しかし結果的にレースで長く使用されたハードタイヤはパフォーマンスの低下が少なかったため、最高速と引き換えに得られると予想していたアドバンテージは、現実のモノにはならなかった。
Charles Leclerc, Ferrari F1-75, Max Verstappen, Red Bull Racing RB18
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
「マックスは金曜日の時点ではダウンフォースをやや増やしていたが、彼はそれを減らしていった」
ビノット代表はそう語る。
「我々はダウンフォースを高いレベルに保つことを決めた。というのもタイヤのデグラデーションに対してそれが重要だと考えていたからだ。しかし結果的に、レースではタイヤの劣化は非常に少ないものだった」
「レッドブルの選択は、我々にとっても分析するメリットがありそうだ。しかし全体としては、常に妥協というものがある」
「最後にレースを決定づけるのは、そうした細部であり、適切なピースをはめているかなんだ」
なおフェルスタッペンとしては、レッドブルがサウジアラビアで開幕戦よりも強力なパフォーマンスを発揮できたとは考えておらず、レースについても各車のタイヤとのマッチングが大きな要素だったと示唆している。
「前進できたかどうかを話すのは難しい」と、フェルスタッペンは言う。
「でも、僕らは常に学習していると思う。もちろん、コース毎にマシンに求められるモノも異なってくるから、まだ色々なことを確認していかないといけない」
なおフェルスタッペンはミディアムタイヤでは良くなかったフィーリングが、ハードタイヤへ履き替えた後は良くなったと語った。
「ミディアムでは本当にフィーリングが良くなかった。前のクルマに近づくと、常にタイヤがもうだめで、あまりレースができていなかった」
「ただ座っているだけで、フラストレーションが溜まっていたし、ピットインするタイミングを待っていた。ハードタイヤに履き替えるとすぐにフィーリングは良くなったよ」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は今回のアプローチは上手く行ったと振り返り、次戦オーストラリアではまた別の挑戦に直面することになるだろうと語った。
「開幕2連戦はとても興味深い」
「ここサウジアラビアで、我々はローダウンフォースで走る決定を下した。そして、それが上手く機能したんだ」
「メルボルン(オーストラリア)はまた別の挑戦となるだろう。あそこは(コースが)改修されており、ここ同様に高速サーキットだ。だから、同じ様に興味をそそるものになるだろうね」
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