大胆な変更はいらない? フェラーリF1、戦略プロセスを“微調整”。オフにはチームの欠点を徹底的に洗い出し
フェラーリは2023年シーズンに向けて、昨年の欠点に関する「広範囲な見直し」を経た結果、戦略プロセスに小規模な調整を行なったようだ。
2022年のF1で、開幕からレッドブルを上回る勢いを見せていたフェラーリ。しかし最終的にはレッドブルに先行され、さらには大きく差をつけられてタイトルを逃した。その敗因にはパフォーマンス面での停滞や信頼性不足も挙げられるが、戦略面でのミスが目立ったことも事実だ。
昨年フェラーリのピットウォールが下した判断には、いくつか疑問符の付くものがあった。例えばイギリスGPでは、セーフティカーが出動した際にトップのシャルル・ルクレールをステイアウトさせたことで、彼はその後フレッシュタイヤを履いたライバルたちに次々抜かれて表彰台を逃した。ルクレールはハンガリーGPでも、レース途中でコンディションにマッチしないハードタイヤを履かされたことで順位を落としている。
今季は新たにフレデリック・バスールがチームを指揮することになるが、彼は先日のインタビューの中で、こういった課題の裏には根深い問題点があるとして、特定の個人を批判するべきではなく、抜本的な体制変更をすることは考えものであると主張していた。
そして新車SF-23の発表を終えてバスールは、戦略面でのアプローチに若干の修正を加えることになると明かした。
「我々は少し調整を加えることになる」
「ただ前回も言ったように、今見えているものは氷山の一角にすぎない」
「戦略について話題が及んだ時、あなたたちは戦略家の話をした。ただボタンを押すのはひとりではない。それはピットウォールのプロセスであると共に、ファクトリーにいるチームだって関係している。ひとりの人間どうこうではなく、そういった全体像になっているんだ」
昨年は開幕戦からワンツーフィニッシュを飾り、序盤3戦で2勝とこれ以上ないスタートダッシュを見せたフェラーリ。しかしそれ以降の19レースではわずか2勝しか挙げることができなかった。しかも7月のオーストリアGPを最後に優勝から遠ざかり、レースペースではレッドブルについていけないシーンが目立った。
フェラーリのレーシングディレクターであるローラン・メキーズは、昨シーズンについてチーム内で「非常に広範囲な見直し」をして、チーム内で欠けている部分を調査したと語る。
「我々は昨年の苦労によって学んだことがいくつかある。そのため360度あらゆる角度からの見直しが行なわれた」
「それによって、我々はそれぞれが自己を表現するためのベストなプラットフォームを提供することに集中できるようになった」
「我々は個人としても集団としても最高の状態で戦うために、仕事の仕方やプロセスの見直しを行なったのだ」
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