FIA、2025年からのF1タイヤメーカーの入札を開始。新タイヤは効率化のため”電子識別タグ”搭載へ

FIAは、2025年から4シーズンに渡りF1へタイヤを独占供給するメーカーの入札プロセスを開始した。

Pirelli technicians work on some tyres

Pirelli technicians work on some tyres

Carl Bingham / Motorsport Images

 F1を統括するFIAは、2025年以降のF1タイヤメーカーの入札プロセスを開始。4シーズンに渡り独占供給を行なうメーカーに向けて呼びかけを行なっている。

 2000年代半ばまでは、ミシュランとブリヂストンがF1にタイヤを供給し、タイヤの開発戦争を繰り広げていた。2006年にミシュランが撤退して以降はブリヂストンがワンメイク契約でタイヤをF1に供給してきたが、2011年からはピレリがその役目を引き継ぎ、現在もタイヤを供給している。

 今回の契約更新にもピレリが応じて独占契約を保持することが予想されているが、FIAは今回も恒例の入札プロセスを実施することになった。契約を得たメーカーは、F1直下のカテゴリーであるFIA F2、FIA F3のタイヤ供給権も獲得することとなる。

 この契約は2025年シーズンから少なくとも3シーズン、2028年シーズンもオプションとして用意されている。

 2022年シーズンに導入された現在の18インチホイール用23インチタイヤと、設計概要や望ましいタイヤの挙動にほとんど変わりはない。基本的な特性と同様に、市販車用タイヤとの関連性を維持するために、サイズも変更されない。

 FIAの声明には次のようにある。

「これらのターゲットは商業権所有者とチームとの協議を通じて合意されたもので、広い作動範囲を確保し、オーバーヒートを最小限に抑え、デグラデーション(性能劣化)を低く抑える一方、戦略のバリエーションを増やすように設計されている」

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18, locks-up his brakes and smokes his tyres

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18, locks-up his brakes and smokes his tyres

Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images

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 また、新規サプライヤーの供給するタイヤは、2030年までにカーボンニュートラル実現を目指すF1の持続可能戦略の一部として組み込まれる。

 FIAによると「入札では、F1で使用されるタイヤが環境に与える影響の分析を提供することが求められる。入札メーカーは、タイヤのライフサイクル全体を考慮した最善策と革新性を示す必要がある」という。

 そして注目すべきは、新たなタイヤでは車検の効率向上のために、電子的な識別機能が搭載されることだ。

 なお、F2およびF3の供給契約に関するより詳細な技術概要は、今後2週間以内に発表される予定だ。

 
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