DRSめぐる”不自然な駆け引き”はもう終わり! F1サウジアラビアGP、DRS検知ポイントが変更に
FIAはF1サウジアラビアGPでの危険な行為を避けるため、第3のDRS検知ポイントを最終コーナー後まで移動させた。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
FIAは、F1サウジアラビアGPの舞台であるジェッダ市街地サーキットについて、第3DRSゾーンの検知ポイントを最終コーナー後まで移動した。
この第3DRSゾーンの検知ポイントは、第3セクターの長い全開区間とホームストレートをつなぐ、最終コーナーのブレーキングゾーンに置かれていた。ホームストレートでDRSを使い、シケインになっているターン1〜2で追い抜くというのが、このコース最大のオーバーテイクポイントとなっている。
そのため過去2回のサウジアラビアGPでは、ドライバーがメインストレートでDRSを使おうと、最終コーナーでわざと前走車をオーバーテイクしないケースも見られた。対してディフェンス側が不規則にブレーキングすることで、後ろのマシンをオーバーシュートさせようとするシーンも見られた。
初開催となった2021年には、激しいタイトル争いを展開していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)がこのDRSゾーンを巡って駆け引きを見せた。フェルスタッペンはわざと減速してハミルトンを前に出し、DRSを使ってハミルトンを抜き返している。
2022年も、同じような駆け引きがフェルスタッペンとシャルル・ルクレール(フェラーリ)の間で起こっており、レッドブルのクリスチャン・ホーナーは”猫とネズミの駆け引き”を避けるために、DRSの検知ポイントを移動させるべきだと提言していた。
写真奥が最終コーナーであるターン27
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
FIAは2023年のサウジアラビアGPでこの問題に対応。DRSの検知ポイントを最終コーナー(ターン27)のブレーキングゾーンからメインストレートに移動している。レース前に発行されたイベントノートによると、新たな検知ポイントは最終コーナーを立ち上がって170メートル地点にあるため、ブレーキングゾーンで不規則な駆け引きが行なわれることは無くなるだろう。
FIAは今季、5つのサーキットでDRSゾーンを調整し、オーバーテイクの難易度を調整すると発表している。開幕戦のバーレーンでは第1DRSゾーンが短縮されていた。今後はオーストラリアGP、アゼルバイジャンGP、マイアミGPでもDRSゾーンが調整されることが明らかとなっている。
また、サウジアラビアGPのジェッダ市街地サーキットに関しては2年連続で視認性を向上させるための変更が行なわれている。
ブラインドコーナーのターン14とターン20でバリアの位置が変更され、ランオフエリアが拡大。見通しが良くなった。
また超高速区間の安全性を高めるため、ターン22と23に縁石が追加された。これにより、時速50kmの低速化が期待されている。
この他にも様々なコーナーで縁石やランブルストリップ(路面に凹凸が付けられたスピード防止帯)が追加されているようだ。
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