F1 イタリアGP

”次々世代”のF1パワーユニットについての会議が一転中止! 早期のV8回帰にメーカーから賛同得られず?

来週ロンドンで予定されていた、F1のパワーユニットを2029年から自然吸気V8エンジンに回帰することを議論するための会議が、中止されたことが分かった。

Filip Cleeren

Filip Cleeren

編集: 2025/09/06 9:24

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The race starts

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写真:: Gabriele Lanzo / Alessio Morgese / NurPhoto via Getty Images

 FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、2029年からF1のパワーユニット(PU)を自然吸気V8エンジンに切り替えることを議論するための会議を、来週イギリスのロンドンで開催する予定だった。しかしこれは中止となったことが分かった。これにより、来季から導入される予定の新PU規格が、当初予定されていた5年より短い期間しか使われないという可能性は、低くなったと言えよう。

 ベン・スレイエム会長は最近、F1のPUをよりシンプルで安価なものに、できる限り早く移行することを強く主張し続けている。具体的には、ハイブリッドシステムを可能な限り小型化し、持続可能燃料を使う2.4リッター自然吸気V8エンジンに切り替えたいという意見だ。

 2026年シーズンからはPUの規格が変更され、V6ターボエンジン+運動エネルギー回生システムのハイブリッド方式であることは変わらないものの、現在使われている熱エネルギー回生システムは排除され、燃料はガソリンではなく持続可能燃料に統一されることになる。またエンジンと電動パワーの出力比は均等となる。

 この新型PUは、現行PUよりはシンプルになるものの、依然として複雑で重く、そして高価である。このことを、FIAは特に懸念してしている。F1のステファノ・ドメニカリCEOもこの方向性に賛同しており、イタリアGP前には、2029年からよりシンプルなPUに移行したい旨を語った。

 4月のバーレーンGPの際には、関係する全てのPUメーカーの代表者を招集した会議が行なわれ、この時はPUのV8回帰には賛同を得られなかったとされる。これに続く会議が9月11日(木)にロンドンで行なわれる予定だったが、motorsport.comの取材によれば、2029年から新PUに移行する案に対する支持が得られなかったとして、メーカー各社に会議を中止することを通達する書簡を送ったようだ。

 メーカー各社は、長期的な視点では、V8エンジンへの移行に反対しているわけではないとされる。しかし、莫大な開発費がかかっている2026年からの新PU導入直後、しかもまだ実際に使われる前の時点にもかかわらず、なぜこれほど早く再び大規模な投資をしなければならないのかという点を疑問視する関係者が複数いたようだ。

 ベン・スレイエム代表は、F1にV8エンジンを復活させることについては引き続き自信を持っており、7月のイギリスGPの際には「我々としては、V8回帰は実現する」と語った。

「今のチームの状況を考えると、非常に楽観的で、満足している。FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)も協力的で、チームもこれが正しい方向であると認識し始めている」

「すぐに実行する必要がある。実現には3年かかるので、2029年までに何らかの成果を出せればと思っている。ただ燃料も非常に高価なので、慎重に対応しなければいけない」

 なお2026年からF1での使用が義務付けられる持続可能燃料は、成分こそ今のガソリンと同様であるが、石油などの化石燃料を原料にできないため、現在の技術/インフラでは非常に高価になってしまう。一説には、通常のガソリンと比べて桁がひとつも、ふたつも違う可能性があるとされる。この燃料費の高騰を緩和する方法についても、別途議論が行なわれるものとみられる。

 これらの会議中止に関しては、FIAに詳細を確認中である。

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