【ギャラリー】レッドブルと新たな歴史を紡いでいくフォード……コスワースとの蜜月により成功を収めたF1マシン10選
2026年からレッドブル・パワートレインズと提携してF1に参戦することが発表されたフォードは、かつてコスワースと提携して『フォード・コスワースエンジン』を生み出し栄華を極めた。今回はその中でも特に成功を収めたF1マシンを紹介する。
ロータス49
Photo by: Rainer W. Schlegelmilch / Motorsport Images
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:12
主なドライバー:ジム・クラーク、グラハム・ヒル、ジョー・シフェール、ヨッヘン ・リント
チームロータスの新車ロータス49向けに製作されたフォード・コスワースDFVエンジンは、1967年第3戦オランダGPで実戦デビュー。ジム・クラークの手によっていきなり優勝を飾った。ロータス49は改良型の49B、49C含めて12勝を記録し、1968年にはグラハム・ヒルがドライバーズタイトルを獲得した。その後DFVは1980年代初頭までF1シーンをリードしていくことになる。
マトラMS80
Photo by: Sutton Images
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:5
主なドライバー:ジャッキー・スチュワート、ジャン-ピエール・ベルトワーズ
1969年の第2戦から投入されたマトラMS80。ジャッキー・スチュワートが10戦中5勝を記録し、ダブルタイトルを獲得した。
ロータス72
Photo by: David Phipps
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:20
主なドライバー:ヨッヘン ・リント、エマーソン・フィッティパルディ、ロニー・ピーターソン、ジャッキー・イクス
1970年に投入されたロータス72は、改良が重ねられ1975年まで実戦を戦い、実に20勝を記録した。1970年にはヨッヘン・リントが、1972年にはエマーソン・フィッティパルディがチャンピオンを獲得し、コンストラクターズタイトルにも3度(1970年、1972年、1973年)輝いた。1972年から採用されたブラック&ゴールドのJPSカラーも相まって、70年代を代表する1台となった。
ティレル003
Photo by: Rainer W. Schlegelmilch / Motorsport Images
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:8
主なドライバー:ジャッキー・スチュワート
1971年のF1を圧倒的な強さで制したスチュワートがドライブしていたマシン。スチュワートはこの年11戦6勝を記録して2度目のタイトルを獲得し、翌1972年も003で2勝をマークした。
マクラーレンM23
Photo by: Ercole Colombo
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:16
主なドライバー:デニス・ハルム、エマーソン・フィッティパルディ、ヨッヘン・マス、ジェームス・ハント
ロータス72同様、長期に渡って息長く活躍したのがマクラーレンM23。1973年の“ヤードレー・マクラーレン”に導入されてシーズン3勝を記録すると、“マルボロ・マクラーレン”となった1974年にはフィッティパルディが、1976年にはハントが王座に輝いた。意外なところではジル・ビルヌーブやネルソン・ピケもこのマシンをドライブしたことがある。
ロータス78
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:7
主なドライバー:マリオ・アンドレッティ、グンナー・ニルソン、ロニー・ピーターソン
F1に“グラウンド・エフェクトカー旋風”を巻き起こしたマシン、それこそがロータス78だ。車体下面をウイング構造とすることで大きなダウンフォースを生むこのマシンは画期的で、1977年〜1978年前半戦にかけて7勝を記録した。
ロータス79
Photo by: David Phipps
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:6
主なドライバー:マリオ・アンドレッティ、ロニー・ピーターソン、カルロス・ロイテマン
グラウンド・エフェクトカーとして誕生して強さを発揮したロータス78をさらに発展させたのがロータス79だ。1978年のシーズン途中に投入されてマリオ・アンドレッティが5勝を記録するなど、チームのダブルタイトルに大きく貢献したが、翌1979年は一転して大苦戦し未勝利に終わった。
ウイリアムズFW07
Photo by: Motorsport Images
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:15
主なドライバー:アラン・ジョーンズ、クレイ・レガッツォーニ、カルロス・ロイテマン
1979年シーズン中盤から1982年シーズン序盤まで使用されたグラウンド・エフェクトカーのウイリアムズFW07は、ロータスに代わってF1の覇権を握った。1979年はアラン・ジョーンズが後半戦だけで4勝をマークし、翌1980年にはダブルタイトルを獲得。1981年もジョーンズとロイテマンのコンビでコンストラクターズタイトルを連覇した。なお、FW07の改良型の中には6輪車(前輪2輪、後輪4輪)としてテストされたFW07Dも存在する。
ブラバムBT49
搭載エンジン:フォード・コスワースDFV(V8)
通算勝利数:7
主なドライバー:ネルソン・ピケ、リカルド・パトレーゼ、ヘクトール・レバーク
グラウンド・エフェクトカーとして開発したBT48の信頼性不足に苦しんだブラバムが、新たに1979年シーズン終盤から投入したのがBT49だった。BT49は1980年にネルソン・ピケが3勝を記録し、1981年は最低地上高の規制に対抗するため、走行中に車高を下げる“ハイドロニューマチック・サスペンション”を装備したBT49Cを投入。ピケに初のドライバーズタイトルをもたらした。その後はF1がターボエンジン全盛期に突入したこともあり、フォード・コスワースV8エンジンは急速に勢いを失っていくことになる。
ベネトンB194
Photo by: Motorsport Images
搭載エンジン:フォード・コスワースZETEC-R(V8)
通算勝利数:8
主なドライバー:ミハエル・シューマッハー、ヨス・フェルスタッペン、J.J.レート
長らく王座から遠ざかっていたフォード・コスワースは、新型のZETEC-Rエンジンをベネトンに投入。チームのエースであったミハエル・シューマッハーが開幕7戦で6勝を記録するなど圧倒的な強さを見せ、ドライバーズタイトルを獲得した。しかし翌年からベネトンはルノーエンジンにスイッチ。その後フォード・コスワースが記録した勝利はわずか2勝にとどまった。(1999年ヨーロッパGPのジョニー・ハーバート/スチュワート、2003年ブラジルGPのジャンカルロ・フィジケラ/ジョーダン)
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。