“たった2周”のレースで料金を取るなんて……ハミルトン「金がものを言う。間違った選択だ」
ルイス・ハミルトンはF1ベルギーGPがセーフティーカー先導によるわずか2周のレースで成立させられたことをうけ、F1側が“金勘定”で悪い選択をとったと考えている。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
2021年のF1後半戦がスパ・フランコルシャンで始まったが、大雨による長時間のスタート遅延を経た後、セーフティーカー先導でレーススタート……その3周目走行中に赤旗が掲出され、結局そのまま再開されることなく終了することになった。
結果はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝、2位にジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)、3位にルイス・ハミルトン(メルセデス)という並びとなった。
レースが中断されている間、ハミルトンはSNSで「(コースへ)出ていくのは危険すぎる」状況であり、当時のウエットコンディションでは全員をリスクに晒すものだと主張していた。
だが最終的には、前述のようにSC先導でレースは成立。ハミルトンはこの点についても不満を漏らしており、F1側が金銭的な面を考慮してこの決定を下したと批判した。
「金がモノを言うってことだ。文字通りね。レーススタートからの2周……全ては金銭的なシナリオだった」
規定周回数の75%に満たなかったため、ハーフポイントレースとなったベルギーGP。しかし2周以上を走破していたことにより、トップ10のドライバーはポイントを手にすることができた。それ以下の走行距離だったならばポイントを付与されなかったのだ。しかも2周を走破した時点で、レースは成立することにもなる。
今回のレースについての見解を訊かれたハミルトンは、そう答えた。
「それで(F1側は開催権料の)支払いを受けることができる。僕はファンのみんながそれを取り返すべきだと思う。彼らはチケット料金を払った対価を見ることができなかったんだ」
「明日(月曜に)レースができないのは残念だ。僕もこのコースは大好きだからね。レースができなかったのはとても悲しい。今日のはレースとは言えない」
またハミルトンはF1側との話し合いがしたいと語りつつ、重ねてレースを最小要件で成立させた決定を批判した。
「今日、F1は間違った選択をしたと思う」
「当然僕らはレースをしたかった。レースとして成立させるには最低でも2周しなくてはいけないけど、最初の中断から2度目の中断まで、ずっと雨は降っていたんだ。つまり、僕らを送り出した理由はひとつしか無い。だから、楽しみにしていた人達には申し訳ないことをしたと思う」
レースが1度目の赤旗中断となる前、ハミルトンはフォーメーションラップの周回中に無線で視界が非常に悪く、グリップもほぼ得られないとチームに報告していた。
「本当に5メートル前方も見えなかった。(前にいるはずの)クルマが消えてしまうんだ」と、ハミルトンは言う。
「だから点滅するライトがどこなのか、それを知ることすら難しくて、全力で走るなんて無理なことだった。コースのどの部分にいるかも分からなかったんだ」
「僕もレースを走りたかったから、この結果は残念だ。あれほど強い雨が降っていなかったら、素晴らしいレースができたと思う」
なお今回のベルギーGPは、1周目終了時点の順位が最終結果として採用されることになる。これによりF1レースの最短記録を更新。これまで最短記録は、1991年オーストリアGP(アデレード/14周)だった。
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