ハミルトン、メルセデスの”ギャンブル的”戦略に感謝「素晴らしい決断だった」
メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1スペインGPで勝利を導いたチームのギャンブル的戦略に感謝していると語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
メルセデスのルイス・ハミルトンは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとの神経戦に打ち勝ち、スペインGPを優勝。今季3勝目を挙げた。この勝利に導いたチームのギャンブルとも言える戦略を、ハミルトンは称賛した。
ポールポジションからスタートしたハミルトンは、好スタートを切ったフェルスタッペンにターン1で先行され、第1スティントを2番手で走ることになった。ハミルトンはフェルスタッペンにプレッシャーをかけたが抜き切ることができず、ポジションが入れ替わることはなかった。
先に動いたのはフェルスタッペンだった。フェルスタッペンは24周目にハミルトンよりも先にピットストップを行ない、ミディアムタイヤを装着。ハミルトンは28周目にピットに入り、やはりミディアムタイヤを履いたが、コースに戻った時のふたりの差は、5.5秒にまで拡大していた。
その後ハミルトンはフェルスタッペンとの差を縮め、すぐにテール・トゥ・ノーズの状態に。1秒前後の差で、レースは推移していった。
そして42周目、ハミルトンはフェルスタッペンをオーバーテイクすることなく、ピットに戻って再びミディアムタイヤを履いた。
フェルスタッペンはこれに反応することなくステイアウト。1ストップで走り切る戦略を採った。しかしながらハミルトンのペースは凄まじく、1周につき約2秒ずつフェルスタッペンとの差を削り取っていった。
そして60周目のターン1で、ハミルトンはフェルスタッペンをあっさりオーバーテイク。これで勝負は決した。
「(フェルスタッペンと自身の)スタートは、大体似たようなモノだった。でもコースの右側には明らかにラバーが載っていて、レッドブルのスタートは素晴らしかった」
「その後は、僕はただ追いかけていただけだ。そして、彼からとても近いところをずっと走っていた。そうすることで、タイヤを長持ちさせることができるとは思わなかった」
「なんとかしてタイヤを労ることができた。そして(最後のピットストップを終えて)20秒の差が付いたところから追い上げるのは、長い道のりだった。でもそれは素晴らしいギャンブルであり、本当に素晴らしい戦略だった」
ハミルトンはチェッカーフラッグを受けた後、チームの戦略担当エンジニアの、ジェームズ・ボウルズに感謝の言葉を述べた。そして2ストップ戦略を選択する場合に備え、2セットのミディアムタイヤを使えるように計画していたことを明かした。
「2ストップの戦略を成功させることができるように、週末を通して2セットのミディアムタイヤを残しておくことを計画していた」
そうハミルトンは語った。
「1ストップの方がよく見える可能性がある。でもここでの経験から、1ストップを成功させるのは、非常に難しいことも分かっていた。でも僕らのペースからすれば、彼を抜くことは可能であることはすぐに分かった」
ハミルトン曰く、2回目のストップを行なう前に、フェルスタッペンを抜くことができるかどうかを考えていたため、チームのピットインの指示を無視するかどうか、悩んだとも明かす。
「ピットストップする前に、彼(フェルスタッペン)を抜くチャンスを活かしたいと考えていた」
そうハミルトンは語る。
「僕は本当に悩んでいた。ピットインするか、それとも指示を無視してコースに留まるか……ということをね。でも僕は、チームの指示に従った。それは、僕らの間に大きな信頼があるからだ」
「今回のことは、チーム全員の素晴らしい仕事によるものだ。素晴らしい1日だ」
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