未だ契約更新しないハミルトン……進退について聞かれ「来年もいる保証は何もない」
メルセデスと2021年以降の契約に関して交渉を始めていないルイス・ハミルトンは、来年もF1にいる保証はないと語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
先日のポルトガルGPで、F1歴代単独トップとなる通算92勝を挙げたルイス・ハミルトン(メルセデス)。彼は続くエミリア・ロマーニャGPでも優勝を飾り、メルセデスの史上最多となるコンストラクターズ選手権7連覇に貢献した。
現在チームメイトでランキング2番手のバルテリ・ボッタスを85点リードしているハミルトンは、次戦トルコGPの結果次第では、3戦を残して自身7度目のドライバーズタイトルを確定させる可能性がある。そうなれば、こちらもミハエル・シューマッハーと並んで歴代最多のドライバーズタイトル獲得回数となる。
次々とF1の歴史に名を刻んでいる感のあるハミルトンだが、彼は今年いっぱいで切れるメルセデスとの契約をまだ延長していない。ハミルトンはこれまで、メルセデスと新たな契約を結ぶことを急いではいないと常々語ってきた。
またメルセデスのチーム代表で、ハミルトンと共に二人三脚で戦ってきたトト・ウルフも今季限りで契約満了となるが、彼は全てのチームメンバーには“賞味期限”があると語り、来年以降は別の役割を担う可能性があることを示唆している。
ウルフの将来と、それがメルセデスに与える影響について尋ねられたハミルトンは、こう語った。
「来年ここにいるかさえも分からないから、今のところは気にしていないよ」
「僕たちはトトと深い話をたくさんしているから、彼の心がどこに向いているかはよく知っている。僕たちは多くのことを共有して、多くのものを一緒に背負っていると思う」
「僕はかなり長い間ここにいる。だから一旦身を引いて、家族や色んなことにもっと時間を割きたいという気持ちはよく分かる」
まだ新たな契約を結んでいないハミルトンだが、彼とメルセデスが来季以降も共に戦うのは既定路線とされている。来年F1で走らない可能性は実際にあるのかと尋ねられたハミルトンは、こう答えた。
「今は11月だよね。クリスマスがそう遠くないなんてクレイジーだよ」
「当然気分は最高だし、この強さを何ヵ月も継続できると思っている」
「でもトトが“賞味期限”の話をしていたよね。僕の頭の中には色んなことがよぎっているんだ。僕は来年もここにいたいけど、それを保証するものは何もない。この世界の外にも僕をワクワクさせるものはたくさんあるし、その辺は時が経てば分かるよ」
そんなハミルトンは先週、新たな契約について合意するのは“おそらく”既定路線であると語っていた。一方のウルフは今週初め、メルセデスはハミルトンと最終合意のための話し合いを始める前に、ダブルタイトルを確実なものにしたいとの意思を示していた。
ウルフはコンストラクターズ7連覇を決めたエミリア・ロマーニャGPのレース後、ハミルトンが今季限りでF1から引退するとは思えないとした一方で、現在の世界情勢や、それが彼の思考に与える影響を人々は理解しなければいけないと語った。
「もし彼がF1から離れることを決めたら……もっとも私はそうなるとは思わないし、そうならないことを願っているが、仮にそうなった場合、我々は必死の形相でドライバー市場に繰り出すことになる」
そうウルフは語った。
「我々は皆ハッピーだが、それと同時にとても疲れている。それは私も同じだ。彼の気持ちにはとても共感できる。自分自身と対話し、あらゆる問題に目を向け、朝テレビのスイッチをつけてニュースを見ては、午後には消す……そんな日々に我々は直面している」
「我々は今幸せな場所にいるが、家庭の中でも楽しみや気晴らしになるものを見出そうとしている。でも次の日には厳しい現実に戻されてしまうんだ」
「そういったこと全てが我々に影響を与えている。その点では、そういった感情に共感できるのはごく普通のことだ」
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