“人権問題“抱えるサウジアラビアでのF1開催に、ハミルトン気乗りせず「いい気分ではない」

F1サウジアラビアGPが開催を迎えているが、メルセデスのルイス・ハミルトンは同国でレースをすることについて人権侵害の問題もあり“いい気分ではない“と認めている。

“人権問題“抱えるサウジアラビアでのF1開催に、ハミルトン気乗りせず「いい気分ではない」

 12月3日から開幕を迎える、F1第21戦サウジアラビアGP。サウジアラビアでのF1開催は今年が初めてだが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はこの地でのF1開催を諸手を挙げて歓迎している様子ではない。

 サウジアラビアでのF1開催にあたっては、国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチが『同国に広がる人権侵害国家としてのイメージから目を逸らせようとする、意図的な戦略』だと、懸念を表明してきた。

 ヒューマン・ライツ・ウォッチはFIA会長のジャン・トッドやF1の上級幹部との面会を求めた書簡の中で、『F1がサウジアラビアに存在することは、“ここ数年抑圧が増大しているにもかかわらず、その印象を隠蔽するためのサウジアラビア政府による試みを強化する“リスクがある』と指摘している。

 ハミルトンはF1界の中でも人権問題などへの取り組みを特に推進してきたドライバーだ。彼は第20戦カタールGPでLGBTQ+といったマイノリティを支援するため、レインボーカラーのヘルメットを着用。サウジアラビアとアブダビの最終2レースでもこのヘルメットを着用し続ける考えを示している。

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 そしてハミルトンは木曜日にメディアに対して「僕らが向かう国の人権に関する問題への意識を高める手助けをする必要がある」と語った。

 彼は現地の人々からは”温かい歓迎”を受けたと認めつつも、サウジアラビアでのレースについて「いい気分とは言えないだろう」としている。

 F1の開催カレンダーにおけるサウジアラビアの存在について、これまでF1が掲げてきた団結や多様性を支持するメッセージである”We Race As One”に反しているのではないかと訊く声も挙がったが、彼は次のように答えている。

「僕は特定のルールや体制側に強く影響を受ける国で育ってきた人たちのことについて、自分が最も深く、詳しいといったフリをすることはできない」

「ここでいい気分なのかどうか? 僕としてそうは言わないけど、ここに居ることは僕の選択じゃないんだ」

「F1はここでレースをすることを選んだ。それが正しいのか間違っているのかにかかわらず、僕は自分たちがここにいる間に、(問題に対する)意識を高めることが重要だと感じている」

「例えば前回のレースで、僕がかぶっていたヘルメットは見ただろう。問題があるから僕はここ、そして次回も同じものを着用するつもりだ」

「ここには変化が必要だ」

 ハミルトンはサウジアラビアでの人権問題について、2018年に法改正が行なわれ女性の自動車運転が合法となったものの、「何年も前に運転したことで、未だに刑務所へ入っている女性がいる」と指摘している。

「起こすべき多くの変化がある。僕らのスポーツはもっと沢山の行動をしないけないんだ」

 レースプロモーターでもある同国のハリド・ビン・スルタン・アル・ファイサル王子は、こうしたハミルトンの意見表明を歓迎し、その意見を尊重すると述べている。

「自分の信念を貫く人を目にするのは良いことだ」と、王子は話した。

「しかし同時に、我々には我々の文化と伝統がある」

「彼のバックグラウンドや文化を知っていれば、彼が何故そうするのかについても、私はしっかりと理解している。彼は彼がすべきこと、支持していることは何でもすべきだと思う。我々は彼の意見を尊重する」

 
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