ハミルトン、人種差別と米の暴動に心を痛めるも「黙っていてはいけない」
ルイス・ハミルトンは、ミネアポリスを中心にアメリカで起きている暴動について、SNSでコメントを出した。
人種差別を発端に、アメリカが揺れている。ミネソタ州ミネアポリスで、白人警官デレク・ショービンが黒人男性のジョージ・フロイドさんの首を膝で押さえつけ、死に追いやった事件は、全米30ヵ所以上での抗議デモや暴動へと発展している。
これまでも人種差別に対して抗議の声を挙げてきたルイス・ハミルトン(メルセデス)は、5月31日にソーシャルメディアを通じて、この事態に対して沈黙を守っていたF1界に疑問を投げかけた。
「こういった不当な行為が行なわれている中でも、あなた達はまだ沈黙を守っている」
「白人が支配しているこの業界の誰からも反応がない。僕は(F1で)ただひとりの黒人だけど、孤立してしまっている」
「そろそろみんな何が起こっているかを把握して、何か発言をすると思っていた。でも僕たちに寄り添うことはなかった」
ハミルトンの投稿を受けて、他のF1ドライバーやメルセデスチームが反応。人種差別に反対するコメントを出している。
ハミルトンは、6月2日にTwitterに新たなコメントを投稿。彼にとって今週がどれほど感情的な日々だったかを説明し、アメリカで暴動が起きていることについて悲しんでいる。
「この1週間はとても重苦しかった。僕は自分の感情を抑えることができなかった」
「僕は自分の目で見たことに対して、大きな怒りや悲しみ、不信を感じた」
「人々の生活が露骨に軽視されているのを見て、怒りに完全に打ち負かされている。僕たちの兄弟姉妹が世界中で不当な扱いに何度も直面している。そんなことはひどく不愉快だし、やめなければならない」
「多くの人が驚いているようだけど、残念なことに、それは驚くようなことではない。黒や茶色、またはその中間の人々は、日々それを目にしている。僕たちは自分の肌の色で自分たちに罪があると感じたり、恐れたりする必要はない」
「(俳優の)ウィル・スミスが良いことを言っている。人種差別は悪化しているわけではない。撮影されるようになっただけなんだ。世界中にカメラが溢れるようになって初めて、この問題に大々的に光が当たるようになったんだ」
「正義を求めて声を挙げ、暴動が起きている時だけ、それを打ち負かすパワーがある。しかしそれでは遅すぎるし、十分ではないんだ」
「当局が対応し、デレク・ショービンを殺人罪で逮捕することを決める前に、何十万人もの人々が不満を爆発させ、建物を燃やしたのは悲しいことだ」
「残念なことに、人種差別が生きているのはアメリカだけではない。僕たち人間は正しいことを支持していかなければ失敗を続ける。肌の色に関係なく、黙って座っていてはいけないんだ」
F1も、公式Twitterに短い声明を投稿。組織として「あらゆる人種差別と戦う全ての人々を支持している」と述べた。
「それは悪であり、全く影響を受けないスポーツや社会はないんだ。そしてそれに対抗し、根絶することができるのは、我々が団結した時だけだ」
「団結すれば、我々はより強くなる」
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