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ハミルトンの命を救ったハロ、その成果は”工学と科学”の賜物「決して彼が幸運だったわけじゃない」

F1イタリアGPで発生したクラッシュで、ルイス・ハミルトンがハロによって命を救われたのは、運ではなく”工学と科学”の力だと、ハロの開発に携わったクランフィールド大学のモータースポーツ・ディレクターが語った。

Lewis Hamilton, Mercedes, walks away after crashing out of the race with Max Verstappen, Red Bull Racing

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 F1第14戦イタリアGPでは、タイトル争いを繰り広げるルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が接触。タイヤ同士の接触でフェルスタッペンのマシンが弾かれ、ハミルトンのマシンにのしかかるような状態となった。

 フェルスタッペン車の右リヤタイヤは、ハミルトンのヘルメットに軽く接触したが、衝撃の大部分はコックピット保護デバイスであるハロによって吸収された。

 メルセデスのトト・ウルフ代表は、ハロがハミルトンの命を救ったと確信しており、ハミルトン自身も「今日、誰かが僕を見守ってくれていることに、信じられないほどの祝福を感じた」と述べている。

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 ハロは116kNの垂直荷重に耐えられなければならないと規定とされている。これはロンドンを走る二階建てバスを支えられるほどの強度だ。

 2018年にF1に導入されたハロは、その後イギリスのクランフィールド大学で広範なテストと研究が行なわれた後、FIAのシングルシーター・シリーズへと導入されていった。

 クランフィールド大学のモータースポーツ修士課程プログラムディレクターであるクライブ・テンプルは、ハミルトンを救ったのは運ではなく科学だと述べた。

「ハミルトンは”ラッキー”だったわけではない」

「ドライバーの安全を確保するためのこれらの成果が、工学と科学によって支えられていることは事実だ。モータースポーツにおいて、安全性は第一の関心事だ」

「ハロは2018年に導入された。そのシーズン(のベルギーGPで)、当時アルファロメオのドライバーだったシャルル・ルクレールが、(フェルナンド)アロンソの乗るマクラーレンのマシンから守られたことで、その価値が証明された」

「また2020年11月(F1バーレーンGP)には、(ロマン)グロージャンのマシンが炎上するインシデントでも、ノーズの衝撃吸収構造、ヘルメット内の安全システム、バリアなど他の安全対策と共に、ハロの重要性が全面に出てきた」

「ハロは今や、F1からF4まで、シングルシーターに乗るすべてのドライバーに役立っている主要な安全装置のひとつであることが示されている」

 さらにテンプルは「今回のクラッシュで証明されたように、ハロは非常に強力で、クルマの他の安全上重要な要素と一体化している」と付け加えた。

「フェルスタッペンのマシンがハミルトンの上に乗ってきたことは、おそらくロンドンの二階建てバスがマシンの上に落ちてきたことに近い経験だろう」

 メルセデスの戦略責任者であるジェームス・ボウルズは、レース後に公開している動画の中で、F1の安全性向上の意義を強調した。

「ここ数年、F1で行なわれてきたすべての安全性が証明されたということだ」とボウルズは語った。

「ハロが彼の命を救ったこと、ヘルメットが衝撃をしっかりと受け止めて彼にダメージを与えなかったこと、そしてHANSデバイスが本来の役割を果たしたことだ」

「これら3つの装置が一体となって、ルイスは少しの傷と痛みを負ったが、無事だった」

 F1は事故後、ハミルトンとフェルスタッペンのマシンに搭載されたオンボードカメラによる360度の映像を公開し、衝撃の様子を間近で見せている。

 なお、このクラッシュでフェルスタッペンには衝突を引き起こした主な責任があると判断され、次戦ロシアGPで3グリッドのペナルティを受けることになった。

 
 

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