どちらが獲得してもずいぶんと久々……マクラーレンとフェラーリ、2024年のF1コンストラクターズ王者に輝くのはどっちだ?
F1最終戦アブダビGPの結果で、2024年のコンストラクターズタイトル獲得が決まる。マクラーレンとフェラーリ……一体どちらが栄冠を手にするのか?
いよいよ最終戦を迎える2024年のF1。最大の注目は、マクラーレンとフェラーリのコンストラクターズタイトル争いの結末がどうなるかというところだろう。マクラーレンはフェラーリを21ポイントリードして、この最終戦を迎える。当然圧倒的有利な立場であるが、そのまますんなりと決まるのだろうか? いくつかの側面から検討してみることにしよう。
シーズン開幕当初、シリーズを席巻していたのは間違いなくレッドブルだった。しかし彼らが突如失速。変わってマクラーレンやフェラーリがパフォーマンスを上げて一気に逆転。タイトル争いをリードすることになった。
レッドブルもなんとかその争いに加わっていたが、前戦カタールGPを終えた段階で、タイトル獲得の可能性は完全に潰えた。ただ、マクラーレンとフェラーリの差は21。マクラーレン優位ではあるものの、フェラーリが逆転することも十分あり、劇的な最終戦を迎えることとなった。
2009年にブラウンGPがチャンピオンに輝いた後、2010年以降のコンストラクターズタイトルは、実はレッドブルとメルセデスの2チームによって占められてきた。つまり今年は、この2チーム以外がタイトルを獲得する、ずいぶんと久しぶりのシーズンとなることが確定したわけだ。
本来ならば、ランド・ノリスはカタールGPの決勝を2位あるいは優勝で終えるはずだった。そうなっていれば、マクラーレンのコンストラクターズランキングでのリードは、さらに大きかったはずである。しかしノリスはレース中にダブルイエローを無視してしまい、10秒のストップ&ゴーペナルティを受けた。これで最後尾に落ちたノリスはその後挽回し、10位入賞+ファステストラップのポイントを獲得したものの、少なくとも16ポイントは失ったはずだ。
一方でフェラーリは、シャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.のふたりで合計26ポイントを稼いだ。しかもルクレールは2位18ポイントを手にしたことで、ドライバーズランキングでも2番手のノリスに8ポイント差まで近付いた。ここでも、最終戦の結果次第では逆転の可能性がある。
フェラーリは実は、カタールGPでは苦戦すると考えていた。一方でアブダビGPは、フェラーリのマシン特性に合っているはずだと期待している。ここ最近の勢い、そしてそのコース特性のことを考えると、フェラーリの逆転があっても決して不思議ではない。
ただフェラーリにとっては、歓迎できないデータがひとつ存在する。
アブダビGPは2009年に初めて開催され、今年で16回目。これまでの15年間、フェラーリはここで一度も勝ったことがないのだ。しかも、フェラーリエンジン(PU含む)搭載車の優勝もゼロである。
一方でマクラーレンは、2011年のアブダビGPをルイス・ハミルトンのドライブで制した。さらにマクラーレンが搭載するメルセデスPUは7勝である。
Christian Horner, Team Principal, Red Bull Racing, Max Verstappen, Red Bull Racing, 1st position, Sergio Perez, Red Bull Racing, the Red Bull Racing team celebrate victory in the race and securing the 2023 Constructors title
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
なおその他の事例で言えば、レッドブルが7勝、ロータス(現アルピーヌ)が1勝。エンジン/PUではメルセデスを除くと、ルノーがレッドブルとロータスで4勝、ホンダ(RBPT含む)が4勝という実績だ。
マクラーレンがタイトルを確定させる方法は複数ある。ノリスとピアストリが合計で24ポイント以上獲得すれば、その時点で彼らのタイトルが確定。フェラーリが勝たなかった場合には、23ポイントの獲得でもいい。見た目でもっと簡単な状況を言えば、いずれかのドライバーが勝った時点で、フェラーリが逆転する可能性が潰える。
もちろん、フェラーリの成績が優れなければ、マクラーレンはもっと少ない獲得ポイントでもタイトルを確定することができる。逆にマクラーレンが1ポイントも獲得できなかった場合、フェラーリはチャンピオンに輝くためには少なくともふたり合計で22ポイントを手にしなければいけない。
フェラーリはマクラーレンよりも21ポイント多く獲得すれば同点でシーズンを終えることとなる。ただ、同点だった場合には優勝回数が多い方が上位にランクされることとなるが、現在はマクラーレンもフェラーリも5勝で並んでいる。2チームが同ポイント、年間5勝で並んだ場合には、2位獲得回数が多い方が上位となるため、ここではフェラーリの2位3回に対して、同10回と圧倒的な差を付けるマクラーレンに軍配が上がる。
マクラーレンがコンストラクターズタイトルを獲得すれば、1998年にミカ・ハッキネンとデビッド・クルサードが在籍していた時以来ということになる。また今年タイトルを手にした場合通算9回目ということとなり、ウイリアムズと並んで歴代2位タイの獲得数となる。
ちなみにフェラーリは、歴代最多16回のタイトルを獲得しているコンストラクター。今回逆転でチャンピオンとなれば、2008年以来通算17回目ということになる。
ちなみに細かなトリビアとなるが、すでにフェルスタッペンがドライバーズタイトルを獲得しているため、マクラーレンとフェラーリのどちらがタイトルを手にしても、コンストラクターズタイトル”だけ”を手にするということになる。
ちなみに2000年以降でコンストラクターズタイトルだけを手したチームは、これまでふたつしかない。ひとつは2008年のフェラーリ。この年はマクラーレンのハミルトンがドライバーズタイトルを獲得した。もうひとつは2021年のメルセデス。記憶に新しいが、同年は最終戦までもつれ込んだ激闘の末、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがドライバーズチャンピオンとなった。
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