”DRS封印”でテスト終えたアルピーヌ。確かな手応えに「昨年末よりも少し前進した」と自信深める
アルピーヌは、バルセロナのテストでDRSを使用せず、意図的に燃料を多く積んだため、新しいマシンでの前進が目立たなくなっていると明かした。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
アルピーヌF1チームは、2022年最初のプレシーズンテストを控えめに過ごした感があるが、チームは十分手応えを感じたテストだったようだ。
アルピーヌは、フェルナンド・アロンソがテスト初日、エステバン・オコンが2日目を担当しそれぞれ8番手、14番手。最終日の3日目は、アロンソが走行中に油圧トラブルが発生。早めにテストを終える事になってしまった。
タイムシートの上位に食い込むことはなかったものの、アルピーヌは様々な要因が重なり、チームの真のポテンシャルが発揮されなかったと考えている。
その要因のひとつが、アルピーヌが今回のテストでDRSを使わなかったことだ。カタルニア・サーキットではDRSの使用により、1周0.7秒ほどのタイムアップが見込めるとされている。
アルピーヌのスポーティングディレクターであるアラン・パーメインは、DRSと燃料搭載量の影響でラップタイムが伸び悩んだものの、外から見るよりも良い1週間だったというのが実情だという。
「言い訳しているようには思われたくない。メルセデスやレッドブルを倒せると言うつもりもないが、それなりのポジションにいると思う」とパーメインは語った。
「フェルナンドが(テスト最終日の)朝にやったラップはたった1周だが、同じ時間帯に走った(レッドブルのマックス)フェルスタッペンと全く遜色ないんだ。フェルスタッペンがDRSを使っているのにね」
「FIAのシステムを使ってGPSデータを重ね合わせると、ストレートで大きくタイムをロスしていることを除けば、ほとんど同じような軌跡だったんだ」
Marshals assist as Fernando Alonso, Alpine A522, stops with technical issues as smoke rises from the car
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
テスト最終日にようやく良いセットアップが見つかったことで、自己ベストタイムを記録したアロンソ。だがその後、油圧系統の破損で車両火災が発生し、テストを切り上げることになったのだ。
「フェルナンドはマシンにとても満足している。一晩でセットアップの重要な部分を見つけ、リヤを本当に落ち着かせることができた」と、パーメインは話す。
「あの時点で、我々はもう1セットC3タイヤを投入していたから、あとコンマ3~4秒はタイムアップしたはずだ。そうなっていたら、突然すごく僅差に見えてくる」
「すべてが順調で、完全に落ち着いているというつもりはない。もちろん懸念はあるが、決してタイムシートの最下位になるようなことはないんだ」
「私の直感では、昨年末よりも少し前にいるような気がするんだ」
アルピーヌがDRSを使用しないと決定したのは、テスト初日のことだった。高速走行時の空力的な負荷に対する懸念が引き金となった。
ただ、バーレーンで行なわれる次回のプレシーズンテストまでに問題が解決できるとして、チームは全く心配していないようだ。
「クルマに何かがあって、快適ではなかったんだ」と、パーメインは付け加えた。
「率直に言うと、トップスピードに関係することで負荷の問題だ。ただ、慎重になっているだけだ」
「DRSが使えないとか、怖いとか、何かが心配だとか壊れそうだとかそういうことではないんだ。ただ慎重なだけだ」
「リスクを負うのはやめようと思っただけだ。今週はマイレージを稼ぐのに使って、バーレーンには万全の体制で臨もうと考えた」
「ここでは(DRSで)1周あたり0.7秒以上の差をつけられる。パフォーマンス面で大きな恩恵があるのだから残念だ。でも、それが我々の現状なんだ」
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