予選赤旗の引き金となったドライバーは、タイム抹消にすべき? メルセデス代表、規則の変更を提案
メルセデスのトト・ウルフ代表は、F1のモナコGP予選が赤旗終了となったことに関連して、アメリカのインディカー・シリーズやIMSAのようなタイム抹消ルールを導入することも聡明なのではないかと考えている。
2021年のF1モナコGPでは、母国ドライバーのシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。このポールポジションは2つの意味で話題を呼ぶことになった。
母国ドライバーによるPP獲得は当然いい意味での話題だが、彼は予選Q3終盤に自身がトップタイムをマークしている状況でクラッシュを喫し、セッションは赤旗終了……そのままPPを獲得することになった。当時はライバルたちもPPを目指して最後のアタックに入っていたタイミングであったが、そのチャンスはこの赤旗で失われてしまったのだ。
そのためSNSでは、ルクレールが故意にクラッシュしたのではないかと陰謀論めいた言説も見られることになった。
メルセデスF1のトト・ウルフ代表は、こうした“疑惑の目”を防ぐことにつながるため、予選で赤旗を引き起こしたドライバーのタイムを抹消すべきだと考えているようだ。
ウルフ代表は把握しては居なかったようだが、アメリカのインディカー・シリーズやIMSAにおいては、予選で赤旗の引き金となったドライバーは、予選でのベストタイムをふたつ抹消されることになっている。
「アメリカでのルールは知らなかったが、私としてはそれは聡明なルールだと思う」とウルフ代表。
「混乱を避けられるだろう。今回シャルルが自分からウォールにぶつかったとは思わない。あまりに多くの問題があるからだ」
「だがこうした状況が引き起こす論争について、誰もが疑いを持たず、そんなことはないと、そう確実にするためなら、そのルールは適当な措置にはなるだろう」
ただこうしたウルフ代表の考えとは別に、ドライバーたちは今回のような赤旗中断も起こりうることだと受け入れており、ルクレールのクラッシュについては問題視していないようだ。
「ミスをして壁にぶつかるのと、それをわざとやるのとでは違いがあると思う」と、語るのはレッドブルのマックス・フェルスタッペンだ。
「シャルルがフロントウイングを壊してどこかに止まったりしていたら、話は違っていたと思う」
「でも当然そうではなく、彼はウォールにヒットして、僕は2番手で終わったんだ。だから不運だったし残念ではあるけど、それも人生だ。思い通りに行かないときもある」
「僕は彼のラップタイムが抹消されるべきだったとは思わないし、将来的にルールを変えることが望まれていても、抹消されるべきではないと思う。それはフェアじゃない。僕らは全員がハードにプッシュしようとしているし、それは簡単なことじゃない。特に限界を攻めていればね。ミスを犯すのも簡単なんだ」
また同じようにポールポジション獲得のチャンスがあったと考えているバルテリ・ボッタス(メルセデス)も、同じ様な考えを述べている。
「レギュレーションは問題ないと思う。というのもそれは仕方のないことだからだ。このスポーツでは時には自分の思い通りにならないこともある。ラッキーなこと、アンラッキーなこともあるんだ」
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