F1ドライバーの輩出が日本より少ないカナダ。1997年王者ジャック・ビルヌーブがその理由を語る……“金持ちパパ”の存在も遠因?
ジャック・ビルヌーブは、レースインフラの不足などの理由によって、カナダではF1ドライバーを多く輩出することができていないと述べた。
元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブが、カナダ人レーシングドライバーの数が少ない理由について説明した。
カナダ人のレーシングドライバーといえば、ビルヌーブ親子の存在感が頭ひとつ抜けている。父ジル・ビルヌーブはフェラーリで活躍した伝説的なF1ドライバーであり、息子ジャック・ビルヌーブはインディ500ウイナーで1997年のF1ワールドチャンピオンである。
ここ最近では、ウイリアムズで3シーズン参戦したニコラス・ラティフィ、そして今もアストンマーティンのドライバーとして参戦中のランス・ストロールというふたりのカナダ人ドライバーがF1のグリッドに並んだが、それ以前に遡るとビルヌーブ親子以外で活躍したドライバーはほとんどいないと言っていい。例えば日本はF1ワールドチャンピオンはおろかグランプリウイナーも輩出できていないが、フル参戦経験者は10人、入賞経験者は8人おり、層の厚さではカナダを上回る。
このように、カナダで優秀なレーシングドライバーがなかなか育たない理由について、ジャック・ビルヌーブはCBCニュース・トロントのインタビューで自身の見解を述べている。
「土壌に問題がある」
「カナダにはレースがない。レースがないからスポンサーからも関心を持たれない。育成の仕組みもない。だからレースをしたい子供たちはアメリカやヨーロッパに行くしかない。では、それでどうやってスポンサーが興味を持つと言うんだ?」
そう語ったビルヌーブ。F1に辿り着きさえすれば、世界規模の露出が生まれるためスポンサーは付きやすくなるが、問題はそこに辿り着くまでの道のりにあると彼は説明する。
「グローバルなF1の世界に行けば、確かにスポンサーは付きやすい。でも問題はそこに行くまでなんだ」
「それに、コストも上がってきている。単純に前より金がかかるようになったというより、その高額なコストを払う人がいるから(コストがさらに上がるのだ)と思っている」
「そうなるとチームはスポンサーを探す必要もない。裕福な父親が金を払ってくれるからだ。そして問題なのは、レースが人気だからこそ、自分はレーサーになれなかった父親たちが子どもにレースをさせたがることだ」
さらにビルヌーブはこう続ける。
「それに、今のレースは70年代と比べて安全だ。当時なら父親は『レースなんてダメだ、さもなければ勘当だ。もうお前はうちの息子じゃない』と言ったことだろう。でも今は『息子よ、レースをやるんだ』という感じだ」
「例えばFIA F2の予算は以前は約250万ユーロ(約4億6000万円)程度だったが、今や450万ユーロ(約8億4000万円)になっている。レース数は増えていないし、マシンも数年前から同じだ。値上がりする理由がない。なのに一部の人が変えてしまっている」
「(予算の)目標値がどんどん上がってしまっていて、理に適っていないし、その額のスポンサーを見つけるのは不可能だ。だから身動きが取れない状態だ」
【PR】2026年のF1™を見るならFOD。至極の体験『F1® TV』連携プランも!
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。