優勝のチャンスもあった? まさかのクラッシュに失意のルクレール「ストロールのミスは”非現実的”」
フェラーリのシャルル・ルクレールはF1第11戦ハンガリーGPのレースを終える原因となった、ランス・ストロールのミスは「非現実的で小さなミスではない」と批判した。
フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1第11戦ハンガリーGPをオープニングラップで終える原因となったクラッシュについて、ランス・ストロール(アストンマーチン)のミスは”非現実的”であり、決して小さなミスではなかったと語った。
ウエットコンディションで行なわれたスタートでは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)のミスがきっかけで多重クラッシュが発生した。前を走るマシンのほとんどがこのクラッシュに巻き込まれ、ルクレールは2番手まで浮上するチャンスが訪れたかに見えた。
しかし、ブレーキングでミスをしたストロールがターン1イン側のグラベルを斜めに突っ切るような形で、ルクレールのマシン側面に突っ込んできたのだ。衝撃を受けたルクレールのマシンは、ダニエル・リカルド(マクラーレン)とも接触してしまった。
グラベルを突っ切り、ルクレールに接触するストロール(写真奥)
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
ダメージを受けたルクレールは、ターン3でマシンを停めてリタイア。ストロールも同じくリタイアとなった。リカルドはそのままレースを続けたが、ダメージでパフォーマンスは上がらず、11位でレースを終えた。なおスチュワードは、回避可能な事故を起こしたとして、ストロールに対して次戦ベルギーGPでの5グリッド降格ペナルティを科している。
ストロールはレース後、接触を避けようとしていたと説明したが、ルクレールはストロールのドライビングに不満をこぼした。
「小さなミスが重大な結果を生むことがあるのは分かっている」
「でも、今回は小さなミスではないと思う。ランスの姿はミラーに映らなかったし、彼は5~6ポジション後ろにいたから、彼があそこで何かをしようとするのは現実的ではなかったんだ」
「だけど、そういうことも起きる。それが人生だ。フラストレーションを感じる。僕としてはシーズンの前半は不運だった。今回のようにね。シーズンの後半をもっと良くできるように集中する」
ルクレールのすぐ後ろにいたエステバン・オコン(アルピーヌ)が混乱のターン1を2番手で抜け、最終的にレースに勝ったことを考えると、ストロールとの接触がなければルクレールが優勝する可能性も十分あったように思える。
これについてルクレールは「上位を走っていた他のクルマを見ると、そうだね……優勝に挑戦することができるペースがあったと思う」と語った。
「言うまでもなく、最初のラップで事故が発生しているため、そこからどうなったのかを知るのはとても難しい」
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットも同様に事故に苛立ちを見せた。特にルクレールが目の前で起きた多重クラッシュを避けた直後だっただけに、そのフラストレーションは大きかったようだ。
「シャルルは良いスタートを切った。彼はクルマにダメージを与えないように注意していた。彼は良いポジションにいた」とビノットは語った。
「最初のコーナーはもうすぐ抜けられるところだったが、事故は起こった。本当にばかげた事故だったと思う。そんなことは起きるべきではないと思うが、そういうことだ」
なおこのクラッシュにより、ルクレールはパワーユニット(PU)に再利用が不可能な破損を負ってしまったとフェラーリは発表。ルクレールはシーズン後半戦の緒戦となるベルギーGPでは3基目のPUを使用することになり、後半戦のどこかでペナルティを受け、4基目のPUを使用せざるを得なくなる可能性が高い。
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