F1スプリント予選、内容はともかく“開催成功”を喜ぶべき……F1レースディレクターのマイケル・マシ「成果あった」
F1レースディレクターのマイケル・マシは、イギリスGPで初実施されたスプリント予選レースがスムーズに実施されたことを誇りに思うべきだと考えている。
Antonio Giovinazzi, Alfa Romeo Racing C41, Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT02
Mark Sutton / Motorsport Images
2021年のF1第10戦イギリスGPで初めて行なわれたスプリント予選レース。F1レースディレクターを務めるマイケル・マシは、これがスムーズに実施されたことを誇るべきだと話す。
F1のレースフォーマットを変更する試みとして、2021年シーズンに試験的な導入が決定されたスプリント予選レース。初めての開催に向けてはチームやF1組織から意見を取り入れつつ作業が進み、マシは最終的なスポーティングレギュレーションの取りまとめを担当していた。
スプリント予選レースの2回目は、イタリアGP(モンツァ)で行なうことが予定されている。マシはイギリスGPに向けて決定されたルールに関して、細部の変更が必要なら議論が行なわれ、修正も実施されるだろうという考えを示している。
「我々全員が、達成してきたことを誇るべきだと思う」
マシはそう語る。
「観客や視聴者に向け、3日間競争的な要素を提供するという当初の意図を振り返ってみると、成果があったと思う」
「FIA、F1、そしてチームには、最初のイベントを実施し、調整の面で何を改善できるかを確認しようというオープンな考え方が常にあった」
「全体としてあるチームが小さな要素を持ち出したり、話し合って考えたりすることもあった。しかし我々はFIAとして、F1ファミリーとしても、ここにたどり着くまでのその道のりは非常に誇らしいものだったと思っている」
「レギュレーションの発表が非常に遅いと世間で言われている事も知っている。しかし我々は、チーム側と一丸となって変化し続ける様々なピースを見つけ出そうとしてきていて、そして最終版を出すに至ったのだ」
「初めてのスプリント予選レースは成功したと思う。イギリスGPは数多くの観客を招けたことも素晴らしかった。モンツァに向けても関係者からのフィードバックを受け取り、調整を加えていくことも必要かもしれない」
またマシは“個人的なレベルでは”スプリント予選レースを楽しんだと話すが、2022年シーズンに毎戦スプリント予選レースを行なう必要はないとも指摘している。
「何か違ったことをするのは良かったと思う」と、マシは言う。
「各国の友人と話すと、彼らも(今までと)違うところが気に入ったと話していた」
「もちろん予選にはこれまでにも変化はあったが、グランプリの週末の構成自体は、何年も前から非常に安定している」
「ワクワクするモノだった。最初の数周を終えて、無線で『あと約10周』と聞こえてくると、もうそこまで行ったのか? と考えて、スプリントだと思い出す必要があった」
「それからキミ(ライコネン/アルファロメオ)やフェルナンド(アロンソ/アルピーヌ)達がスタートで見せたオーバーテイクのワクワク感や、スペクタクルは特に素晴らしかったと思う。観客にとっても、ああしたものを見られるのはとても良かったはずだ」
「毎回これを実施する必要があるか? そう言われたなら、ノーだ。これはまた違ったフォーマットなんだ。そしてF1は将来的に様々なグランプリで、色々な可能性を検討していると公言している。それは間違いない」
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