アウディF1代表マッティア・ビノット、1ヵ月の”春休み”は重要「まずはパワーユニットを改善しなければいけない」
アウディのF1プロジェクト責任者であるマッティア・ビノットは、パフォーマンスを向上させるためには、まずはパワーユニットを改善させなければいけないと語った。
Mattia Binotto, Audi F1 Team
写真:: Andy Hone/ LAT Images via Getty Images
アウディF1のパフォーマンスをさらに向上させるためには、パワーユニット(PU)の改善が必要であり、そのためには中東2連戦が中止となり生じた4月の”春休み期間”は絶好の機会だと、アウディのF1プロジェクト責任者であり、今はチーム代表の役割も兼務するマッティア・ビノットが語った。
アウディはザウバーを買収し、2026年からF1に初参戦した。”元ザウバー”という意味では、車体の開発に関するノウハウは豊富ではあるものの、PUはアウディとしてゼロから開発する立場である。
にもかかわらずアウディは、シーズン開幕から中段グループに分け入っており、開幕戦ではいきなりポイントを獲得してみせ、予選でもQ3に顔を見せている。
しかしビノットは、PUを改善し、エネルギー効率、デプロイメント(エネルギーの使い方)、ドライバビリティといった要素を向上させなければ、今後厳しい戦いを強いられることになると考えている。
「総合的なパフォーマンスとトップチームとの差を見ると、最も改善の余地が大きいのはPUそのものだ。つまりパフォーマンスの差の大部分はPUにあるということだ。これは驚くべきことではない」
ビノットはF1公式サイトのインタビューでそう語った。
「これは予想通りのことだ。全く新しいPUを開発するのが、どれほど難しいかはわかっている。だから驚くことも、失望することもない」
「それが最大の課題になることは分かっていた。パフォーマンス向上において、最も大きな可能性を秘めている部分であることも理解していた。特にPUにおいて、大きな差が存在すると考えているからだ。しかし、開発計画はある」
「これは我々の道のりの一部だ。2030年という全体的な目標を設定したのは闇雲ではなく、どれくらい時間がかかるかを把握していたからだ。我々は現状と必要なことに集中している」
ビノット曰く、改善の必要があるのはピークパワーだけではないという。
「パワーだけの問題ではないのだ。エネルギー効率、エネルギーの配分(デプロイ)、そしてエンジン自体のドライバビリティも重要だ。ドライバビリティで言うと、ギヤチェンジも関係してくる。現状ではギヤチェンジは、とても荒々しいのだ」
「その荒々しさのせいで、ブレーキング時も加速時も、マシンが不安定になってしまう。ギヤ比が適切ではないのかもしれない。ドライバビリティは、純粋なパフォーマンスと同じくらい重要な要素だ」
「パワーを上げ、ドライバビリティも改善できれば、ラップタイムを最大で1秒ほど短縮できると思う。マシン自体、特にシャシーに関しては、良い仕事ができたと思っている。だからタイム差の大部分はPUなのだ。でも、必ず改善するよ」
中東情勢の悪化によりF1は、日本GPからマイアミGPにかけての約1ヵ月強の”春休み”になっている。ビノットはこの期間はアウディにとって「再始動させ、今後の開発に集中する上で非常に重要」だと語った。
「冬のテスト以降、我々は抱えていた全ての問題に対処し、次のイベントやレースに向けて万全の準備を整え、問題を解決してきた。だから今回の休止期間は、我々にとって大きなチャンスだと考えている」
そうビノットは語った。
「レースの準備に非常に多くの時間を費やしてきた。レースの準備に完全に没頭してしまうと、思うように開発を進めることができない。だから4月の休止期間は、再始動して今後の開発に集中し、単に問題を解決するだけではなく、適切な開発を進めていく上で非常に重要だと考えているのだ」
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